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違法な処分をする行政に相対峙するための行政学的論理法ー守るべきものを守るために

2012-05-02 00:31:06 | シチズンシップ教育

 行政の側も、ひとの生命、身体、財産を守るため、様々な規制をかけざるを得ないことも理解するところです。

 ただ、ときには、違法な処分がなされることも、ごくまれにとは思いますが、あるでしょう。

 行政の主張もある程度は理解はしても、この部分は、わかってもらいたいということもあるでしょう。

 そのようなとき、 一企業、一NPO、一個人が行政に相対峙することは、並大抵なことではありません。


 行政学的な論理で立ち向かうのであれば、以下の手法が、論理構成として必要とされると思います。

********論理構成の一例******************
 請求の趣旨:○○の処分が違法

 請求の理由: なぜ、処分が違法か主張

 手続きの瑕疵があることの証明
 そのために、
 1)理由の不備(行政手続法第14条1項)
 2)基準の設定が不十分(行政手続法第12条、第5条)
   関連ブログ:http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/eadadbd5b0ad615ec1e6786c164b4fed
 3)聴聞手続きの不備(行政手続法第20条)
 などを証明
 
 証明をしうるなら、
 手続きの瑕疵が 、処分の違法を言える。

 処分の実体的違法 裁量の逸脱濫用など

**************************
 
 では、なかなか、勝てないのが実情です。
 そこで、とくに重要なのが 、「手続の瑕疵としての1)理由の不備」であります。
 これは、最高裁で判決がなされているところであり、この部分が証明されれば、「100%手続の瑕疵ゆえ処分の違法」がいえます。 
 過去の最高裁判例がそれを示しています。
 参照:*最高裁平成23年6月7日第三小法廷判決「一級建築士免許取消処分等取消請求事件」
     関連ブログ:http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/f23691ca33592936555944b79a8fda4e
    *最高裁昭和38年5月31日第二小法廷判決
    *最高裁平成4年12月10日第一小法廷判決
    
           *新潟地判平成23年11月17日
行政手続法14条1項本文が,不利益処分をする場合に同時にその理由を名宛人に示さなければならないとしているのは,名宛人に直接に義務を課し又はその権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み,行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに,処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解される。そして,同項本文に基づいてどの程度の理由を提示すべきかは,上記のような同項本文の趣旨に照らし,当該処分の根拠法令の規定内容,当該処分に係る処分基準の存否及び内容並びに公表の有無,当該処分の性質及び内容,当該処分の原因となる事実関係の内容等を総合考慮してこれを決定すべきである(最高裁平成23年6月7日第三小法廷判決・判タ1352号123頁,最高裁昭和38年5月31日第2小法廷判決・民集17巻4号617号,最高裁平成4年12月10日第1小法廷判決・集民166号773頁等参照)。
  


 

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