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ミステリ感想-『チャット隠れ鬼』山口雅也

2005年12月13日 | ミステリ感想
チャットルームを舞台に山口雅也が描く21世紀ミステリ。
異例の横組み。

~あらすじ~
ネット上の自警団「サイバー・エンジェル」の候補に選ばれた国語教師の祭戸は、チャットで知り合ったJezebel-Pと名乗る主婦との会話に夢中になる。
しかし祭戸は次第に彼女に疑念を抱きだし……。


~感想~
設定だけで展開・オチに予想が付いてしまうのはしかたないか。
伏線の張り方はそつないが、山口雅也ならではの味はほとんど感じられない。
いつか誰かが書いただろうという、予想の範疇を越えられなかった。
肝心の(?)チャットでの会話も、伏線と関係ない部分の会話はあまりに内容がなく、顔文字の多用、無軌道な展開など、いかにもチャットを知らない人間が書いた感じになってしまっている。
もうちょっと会話に目的あるって。
まあ読んで退屈も損もしないが、コストパフォーマンスはいまいち。薄いし。


評価:★★☆ 5
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