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ミステリ感想-『新宿鮫Ⅳ 無間人形』大沢在昌

2010年08月25日 | ミステリ感想
~あらすじ~
新宿で流行する新型覚醒剤キャンディの密売ルートを新宿署刑事・鮫島は執拗に追う。
財閥・香川家の兄弟の野望、薬の独占を狙う藤野組・角の策略、麻薬取締官の露骨な妨害、そして、恋人・晶は昇の手に落ち……。
シリーズ第4弾、直木賞受賞作品。


~感想~
ハードボイルドだからってDQNとエロを増やせばいいってものではないと思うが、シリーズ中で最も下品な、しかしスピード感あふれる作品となった。
多くの登場人物や、次々と切り替わる場面を混乱させないのは当然として、わりと意外性のない、予想の範疇を外れない物語ながら、読者を引きつける手腕はさすが。
エンタテインメント性ではシリーズ中でも屈指のもので、受賞に納得のいかないケースが多々ある直木賞にしては、いいタイミングで賞を与えられたと言えるだろう。
シリーズファン、直木賞ファンなら迷わず手に取るべし。


10.7.19
評価:★★★☆ 7
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