以下の文章は、月刊誌『正論』8月号に掲載予定の文章です。これまでこのブログで述べてきたことと重なるところが多いですが、コロナ問題に関する現時点での筆者の考えのまとめとして、ここに掲げることにしました。
客:ようやく会えたな。4か月ぶりか。元気だったか。
主:ああ。俺はどうせふだんから在宅が多いから、どうってことなかったけどな。
客:しかしコロナにはまいったな。仕事に出ようにもうっかり出られやしない。夜は飲みにも行けない。「見渡せば 店も呑み屋も なかりけり 栄えし街の 春の夕暮れ」ってな。
主:ハハ……だけどあれは過剰自粛もいいとこだよ。2月に小中、高等学校の休校を安倍首相が突然言い出して、3月に五輪の中止が決まったら、今度は都知事がそれまで五輪、五輪で走りまくってたくせに、突然態度をがらりと変えて、さあ、これからはコロナとばかり、オーバーシュートだ、パンデミックだ、ロックダウンだ、ステイホームだ、クラスターだと横文字を連発して騒ぎ出した。いつもの煙に巻く選挙対策さ。
客:しかし、そうはいっても、あの感染力の凄さから言ったら、自粛はやむを得なかったんじゃないか。
主:俺も最初はちょっとそう思った。だけど、この流行病の性格と、自粛による経済の大ダメージを調べていくうちに、これは政府や自治体はとんでもない大間違いをやらかしたなと確信するようになったよ。4月の緊急事態宣言、5月の宣言の延長、どれもこれも必要なかった。
客:え! そこまで言うか。いったいどうしてかね。
主:マスコミは全国の感染者数とPCR検査件数と死者数だけしか発表してなかったろ。それで、来る日も来る日もトップニュースがコロナ、コロナだ。だけど、感染者数や検査数の発表は流行の広がりを煽るだけで、疫学的にも社会的にもまったく意味がないんだ。感染者がどれくらいかなんて正確に把握できるわけがないし、PCR検査を受けたか受けないかも意味がない。地域の事情によって検査体制がばらばらだし、そもそもこの検査は確率7割。マスコミは、この病気がどんな病気かってことを正確に報じなかった。だからワクチンができてなくて治療法もわからないんで、パニックが一気に広がっちゃった。だけどよくよく調べてみると、この新型コロナは、感染力はすごいけど、大部分が無症状か軽症、しかも重症になるのは60代以上で基礎疾患がある人がほとんどなんだ。そうそう、ここに東洋経済新報社が出してるこういうグラフがある。
ちょうど緊急事態宣言が延長された5月7日のものだけど、40代はほとんど重症者がいないし、30代以下は限りなくゼロだ。子どもはもちろん一人も重症になってない。休校なんて必要なかったのさ。
客:なるほど、それは俺もうすうす聞いてはいたけど、しかし知らぬ間に感染しててお年寄りにうつしちゃったらまずいだろう。
主:それはそうだけどね。この病気はウイルスが起こしてるから、無症状者、軽症者は感染によって免疫抗体ができる、そういうメリットもあるわけさ。しかもおおむね症状は軽くて治ってしまう。それにグラフの80代以上の死者ってのも、多くは90代だそうだ。90代になったら何病だってたいてい死ぬだろ。俺は自分が90代んなったら死んでもいいと思うよ。君もそう思わんか。
客:そりや、まあ……。100歳まで生きようとは思わんな。
主:それにね、これも東洋経済のデータに日付を入れてみたものだけど、毎日の全国死者数。最高が34だ。
4/13 5/7 5/25 6/13
客:あれ、4月13日以前と以後とで、まるで違うな。
主:それは単にデータソースが変わっただけ。だから前半でも本当はもう少し死んでたのかもしれない。でも大した数じゃないだろうな。それはそうと、このグラフで大事な点は二つある。一つは、緊急事態宣言の延期の時点で、すでにピークアウトしていて、あとは、ご覧のようにどんどん死者が減っているってことだ。もう一つは、その数の少なさだよ、いま(6月15日)の時点で流行し出してから4か月半。一応公式発表を信じるとして、死者900人ちょっと。毎日7人くらい死ぬなんて、どんな病気だろうが事故だろうが当たり前だろ。ましてほとんどが持病持ちの高齢者だよ。政府、自治体、マスコミ、そろって他の病気や自殺や事故死と比べようともしないんだ。
客:ほかの場合だとどれくらい死んでるのかね。
主:まずインフルエンザ。2018年には3300人亡くなったから毎日9人死んでる。なのに、何の騒ぎにもならなかったろ。自殺者は毎年2万人超えてるから、毎日55人から60人。交通事故はずいぶん少なくなったけど、それでも4000人死んでるから、11人だな。それよりもね、これも大部分高齢者だろうけど、ふつうの肺炎で死ぬ人は、毎年12万人くらいいる。そうすると、新型コロナ肺炎の流行期間に毎日300人死んでる計算になる。さてどう思いますか。こんなにコロナ、コロナと大騒ぎする必要があったんだろうか。
客:うーむ、なるほど。しかし、アメリカやヨーロッパの状況は相当ひどいだろう?
主:そりゃね、あとでもう一つグラフ見てもらうけど、あれだけ死者が出れば、欧米でパニックになるのはある程度うなずける。でもね、そこにもあんなに規制を厳格にする必要があったのかっていう疑問が残る。ヨーロッパは中世のペストの記憶があるからな。そのせいで、パニックを起こしやすいんだろう。だけど、死亡者が圧倒的に低い日本まで、それに煽られることはなかったんだ。冷静に構えてりゃそのうちにはワクチンもできるだろう。それとさ、新型コロナウイルスは、研究用に培養しようとすると、8日間までは出来るけど9日以上は無理だそうだ。てことは、だいたい1週間くらいで感染力を失うんだよ。だから症状の改善した患者をいつまでも隔離したり自宅に謹慎させておくのは非合理で意味がないんだ。
客:しかし、第2波がこれからくるっていうじゃないか。それに対する備えは……
主:第2波、第2波って騒いでるけど、あれはどういう科学的根拠があって言ってるんだ?
客:それは、たぶん100年前のスペイン風邪の時の経験からだろうな。あの時はたしか予想外で第2波(日本では第一回)が襲ってきて、死者が25万人出てる。その後の第3波でも13万人死んでるんだ。
主:ふん。新聞やTVがしきりに煽ってるな。でもスペイン風邪と今回の新型コロナじゃ、ウイルスの型も違うし、当時の医療環境や衛生環境がいまとはまったく違うよ。スペイン風邪は若年成人の免疫システムを破壊するから、老人より若年成人の死者が圧倒的に多かったんだ。ちなみに2009年にスペイン風邪と同じ型のウイルスが来てるけど、ワクチンもできてるから、この年の死者はわずか600人だよ。つまりスペイン風邪は参考にならない。来る前からインフルエンザや新型ウイルスを過剰に恐れる必要はないんだよ。だいたい、これからも今回のコロナ以外に、違った型のウイルスが何度も襲ってくる可能性だってある。第2波だろうと第3波だろうとな。そのたびに緊急事態宣言出して経済をどん底に陥れるのか。
客:しかし、何が来るかわからないんだったら、医療崩壊が起きないように、感染症対策や医療体制面だけは確実に整備しておく必要はあるんじゃないか。
主:一般論としてはその通りさ、だから今回不備が露呈した部分を補填・拡充して教訓を活かせばいい。医療崩壊って言えばさ、今回のコロナで普通の医院、病院でも院内感染恐れて患者が来なくなっちゃって、がら空き、そっちの「医療崩壊」も深刻だったぞ。
客:それは経済の話だな。その話はあとで聞くとして、さっき言ってた欧米のパニックを日本もまねる必要はなかったって話は?
主:札幌医大で出してるこういう資料があるんだよ。世界各国100万人当たりのコロナ死者数の累計を毎日更新してるんだけど、これを見て気づくことがいくつかある(最終6月14日)。
客:ああ、下にたくさん国名が書いてあるけど、これは1,2,3……15か国しかないね。
主:うん。自由に選べるんだよ。全部入れるとごちゃごちゃになっちゃうから俺が勝手に大事だと思える国を選んだんだ。
客:ははあ、もうだいたいが終息してきてるんだな。でも三つだけ上昇してるぞ。
主:そう。ちょっとわかりにくいから、全部言っておこう。右端の上から順にベルギー、イタリア、フランス、スウェーデン、アメリカ、ブラジル、メキシコ、ドイツ、ロシア、フィリピン、インドネシア、日本、シンガポール、マレーシア、タイ。上昇してる三つは、ブラジル、メキシコ、ロシアだ。欧米とアジア諸国はほとんど水平になってるだろう。世界全体のもあるけど、これもほぼ水平に近づきつつある。
客:アジアで中国や韓国やインドが抜かしてあるのはなぜ?
主:それは、国情やカーブの仕方から見て、統計に信用が置けないから。インドは急上昇中だけど、ずいぶん後になってから突然登場してるんで、これもおかしい。日本も含めて他の国も疑う余地はあるけど、まあ、だいたい信用するしかないな。
客:そうか。それでこの上昇中の三国はまずいんじゃないか。ここからまた世界に広がる可能性がある。
主:さあ、どうだろうか。ロシアはもうすでにカーブが鈍ってきてるだろ。ブラジルとメキシコは、衛生環境の極めて悪い貧困地区で拡大してるんだよ。だからこれはコロナ問題に限定して考えるべきじゃなくて、貧困問題、政治問題としてとらえるべきだと思う。つまりそういう地区では、もともと食糧事情や居住環境や治安、麻薬禍など、解決すべき問題が山積してるはずなんだ。インドもたぶん同じだよ。
客:なるほどね。ところで欧米と日本とでは死者数がまったく違うというのはいろいろなところで言われてたけど、それはなんでなんだろうな。やっぱり生活習慣の違いかな。
主:その前に、このグラフの縦軸を見てくれないか。これは対数目盛なんだ。つまり、見た目よりもずっと差が大きいんだよ。具体的に言うと、最高はベルギーで約830、日本は約7、最低のタイは0.8という具合だ。2桁も3桁も違うことになる。大事なのは、欧米と日本だけに開きがあるんじゃなくて、東南アジア諸国も日本と同じか、それより低くなってる。これは生活習慣の違いなんかじゃ説明がつかない。結局、まだ定説はないけど、人種によって免疫学的な違いがあると考える以外ないんじゃないかな。
客:うーん、そうか。そうすると、日本は、欧米に見習ってあわててオーバーシュートだのロックダウンだのと騒ぐ必要はなかったことになるな。
主:そう。俺が言いたかったのはまさにそこさ。それに関連してもう一つ言いたかったのは、ヨーロッパじゃどの国も早くから厳しい隔離と外出規制を取っていただろ。それなのに、その時期には死者数はどこもうなぎ上りだ。ところがスウェーデン(上から4番目)だけは、高齢者以外にはそういう規制を敷かなかった。で、結果はご覧の通り、他国と同じカーブなんだよ。つまり、隔離や外出規制は意味がない証拠だ。だから、むしろ、外出規制なんかしない方がよかったんだ。マスクをして適切な距離を取っていれば飛沫が飛ぶなんてことはまず考えられないからな。
客:日本じゃ8割おじさんてのが出てきてパッと8割外出規制が決まっちゃったな。
主:あれも大いに問題があった。第一に8割という数字には論理的な根拠が乏しい。第二に、政府が自分たちでちゃんと調べないで、いわゆる「専門家」丸投げでさっさと政治決断してしまったこと、それから第三に、地域特性も無視して、一律8割というのはどう考えてもおかしい。
客:そう言えば岩手県は最後まで感染者ゼロ、鹿児島、鳥取、徳島、秋田なんかはほとんどいなかったな。
主:そう。大都市と農村と全然事情が違うのに一律はないだろう。それと言っておきたいのは、「専門家」依存のいいかげんな決定で、日本全国に絶大な力を及ぼしたんだから、その「専門家」はそれが経済にどういう影響を与えるかに関しても、自分たちなりの責任意識を持つべきだと思うんだ。同時に、政府のほうも、専門家会議の中に経済的悪影響のことをきちんと考えてる識者を初めから入れておくべきだったんだ。
客:それはそれとして、俺が思ったのは、日本人てなんてまじめで従順なんだろうってことだな。君の言う通りだとすれば、これもちょっとまずいんじゃないの。もっと議論が起きてしかるべきだったろう。
主:そうだな。それと臆病で神経質すぎるな。政府や都知事が問題にする前から、相当自粛が進んでたからな。お上の言うことそのまま信じないで、自分たちの頭でまずきちんと調べたり考えたりしてほしいよ。とにかく、経済の計り知れない損失のことを考えると、官民含めて今回の日本のコロナ対策は壮大な失敗だったよ。
客:現状、経済的損失は、どれくらいに及んでるの。
主:2020年1-3月期のGDPは前期比年率で3.4%減。個人消費や生産が急速に悪化してるね。だけど忘れちゃいけないのは、昨年10月の消費増税で7.1%減になった、そのうえでさらにこれだけ落ち込んだってことだよ。4-6月期は、コロナ禍で休業、倒産、廃業、解雇が続出してた時期にあたるから、この結果が出る8月には恐ろしい数字を見ることになるだろう。あと、このグラフを見てくれ。
4月の鉱工業生産指数は前月比で9.1%落ち込んで、これは東日本大震災の時よりも悪くなってる。また帝国データバンクによると、今年の倒産件数は一万件を超すそうだ。自主的な休廃業などは、二万五千件だって。6月からはこれまでより悪化するのは確実だからね。そうすると失業率も急上昇して、特に非正規労働者の生活はますます逼迫するだろう。ほとんど恐慌に突入だよ。第二次補正予算で何とか32兆円の真水にこぎつけたけど、こんなもんじゃとても足りないだろうね。TVなんかは飲食業や宿泊関連の落ち込みを強調してるけど、ふつうの企業や生産現場だって、みんな関連してるからね。政府や一部の新しがり屋はテレワークやオンラインの可能性とか、「新しい生活様式」とかV字回復とか白々しいことを言ってるけど、テレワークやオンラインで能率が上がるはずがない。子どもも友達に会えないし、勉強の遅れを取り戻さなくちゃならないし、かわいそうだよ。
客:そういえば新幹線がガラガラだったってよく話題になったな。4月の時点でどの路線も9割近く利用客が減ってしまった。今日ここに来るときも、まだ電車はすいていて、ゆうゆう座れたぞ。
主:そうそう。それも大問題だったな。首都圏の通勤路線も6割減だそうだ。鉄道会社も航空会社も、下手したら経営が危ない。「新しい生活様式」に変わることが大事なんじゃなくて、元の当たり前の日常生活にいかにして復帰するかが大切なことなんだ。もう一度言うけど、コロナ対策は壮大な失敗だった。マスクを捨てよ、街に出よう!
【小浜逸郎からのお知らせ】
●新刊『まだMMTを知らない貧困大国日本 新しい「学問のすゝめ」』(徳間書店)好評発売中。
https://amzn.to/2vdCwBj
●私と由紀草一氏が主宰する「思想塾・日曜会」の体制がかなり充実したものとなりました。
一度、以下のURLにアクセスしてみてください。
https://kohamaitsuo.wixsite.com/mysite-3
●『倫理の起源』(ポット出版)好評発売中。
https://www.amazon.co.jp/dp/486642009X/
●『日本語は哲学する言語である』(徳間書店)好評発売中。
http://amzn.asia/1Hzw5lL
●『福沢諭吉 しなやかな日本精神』(PHP新書)好評発売中。
http://amzn.asia/dtn4VCr
●長編小説の連載が完成しました。
社会批判小説ですがロマンスもありますよ。
https://ameblo.jp/comikot/
物凄く分りやすかったです!
昔なら、古典落語スタイルでよろしいのでしょうが、今は最早「長屋(的存在)」がなくなった以上、こんな行きつけの居酒屋での主客会話スタイルが合ってるかもしれませんね。(まぁ昔も『時そば』などはありましたが)
ただ若干心配するのは、このスタイルもやがて滅びてしまわないかということです。
その際は、また新しいスタイルが発見されるのでしょうか。コミュニケーションは人間の基本ですから、そう信じたいものです。
とはいえ、ここまで書いて、「正論」が掲載できるということはある意味日本の健全さを示していて心強いが、あえて「正論」掲載予定の文章をネットで公開した小浜氏の思いは、あるいは危機意識なのかもしれない。
なによりも大切なのは今回のコロナ、細菌兵器としてはアメリカが中国に補助金付きで供与しても問題ない程度の兵器なのだが、そんなできそこないでもこれだけの世界的情報操作が可能になったという社会的実験の意味。そしてこの情報操作の勢いは米中のホットワーに発展し、そのなかに日本も完ぺきに巻き込まれるシナリオが可能だったところ。今回の自粛から戦争戒厳令までの距離はほとんどない。というか街中でのマスク着用率をみれば、戒厳令が不要だということを日本では示すことになった。
大切なことは、この国際的規模での情報操作というウィルスに対して我々がきちんと免疫力を持つこと。さもなければ、より殺傷力の高い細菌兵器を繰り出して、様々な野望を実現しようとする勢力によるコロナ本番、コロナ第2波が秋から世界を襲うということが想定可能だということ。
これにも多少希望がもてるのは、アメリカスタートのコロナA株が中国でB株になって、東洋で猛威を振るうかと思っていたら、中国発B株がただちに「自然的に」突然変異してコロナC株ができて、これがヨーロッパとアメリカで猛威をふるってしまったということ。結果的にウィルスに対する人種間隔差の地球的実験になってしまった。そのB株からC株への自然的突然変異のさなかにビルゲイツ氏はマイクロソフト社の代表から引退している。このもともとのコウモリのウィルスからA株、B株が発生したことを「きわめて特殊な変異」と含蓄深く正しく論じているケンブリッジ大学の論文が早くから発表された。もともと他種寄生ウィルスを人間でも繁殖できるウィルスに遺伝子操作により作り出す実験の中止を求めていた研究者の拠点がケンブリッジ大学だったことから推測するに、彼らはこの事態を冷静に眺めていた様子であるし、C株の自然的突然変異を、「だからいったこっちゃない、」といった目で眺めていたことだろう。日本政府はその遺伝子操作技術を開発した世界の研究者二人のうちの一人、河岡義弘氏を今回コロナの専門委員に任命している。当然だろう。しかも議論内容オフレコ体制で。これもまた当然だろう。細菌兵器開発のノウハウを公開する国など、日本以外にはないし、こんかいもいまのところ日本は議事録公開に応じることはないだろう。国防以前に貴重な情報提供者の命にかかわることだから。アメリカの研究施設がケンブリッジ大学等のいわばまともな良心的科学者の運動により閉鎖され、河岡氏が日本に戻ってきた時期と加計学園獣医学部新設の関係は要注意である。ここは日本の細菌遺伝子改変の歴史として重要である以上に細菌兵器にたいする日本の防衛力整備の歴史として重要になるはずだったろう。
コロナパンデミック騒動による医療体制崩壊が当初マスコミが煽ったようなコロナウイルスによるものではなく、マスコミ報道ウィルスの社会的蔓延による通常の通院患者数激減により深刻になっているが、それ以上に深刻なのは、ひとつは今回の騒動を弾みとしてワクチン接種を全国民に実施しようとする流れであり、ふたたび、PCR検査数の増減コントロールにより容易に導入できる感染者数増減であり、それに連動する行動制限を政治的に容易に行使できる体制が整備されてしまったことだろう。
そしてその被害者は常に、社会的弱者である子供たちなのだ。学習の場、共に語らい学ぶ場の閉鎖。人生でたった一度しか体験することのできない最上級生としてのクラブ活動のステージを彼等は奪われた。あるいは今でも奪われ続けている。そして同様に簡単に首をしめられてしまう文化的芸術的表現活動である。ステージの危機はかくも簡単に訪れてしまった。
今回のコロナパンデミック騒動の社会的「免疫」を獲得すること、ふたたびこの不毛な世界規模での戒厳令シミュレーションに騙されないこと、それがコロナワクチン開発よりもよっぽど重要で喫緊の課題だと私には思える。