第867話.気になった映画『ハウルの動く城』 カバル?でも魔術は避けられないし

2023-01-09 00:22:17 | 気になった映画
湖畔人です。

映画について少し。

でも映画と言っても、今劇場でやっている映画ではなくて、先日、金曜ですかね。テレビでやっていましたね、ハウル。スタジオジブリの宮崎駿監督の『ハウルの動く城』 です。自分の中ではジブリ映画の中でナウシカと並び、一位か二位くらいに好きな映画でして、仕事も在宅で途中だったのですが、もう仕事は終いにして映画を観る事にしました。イヤー、やはりすごい映画で、見入ってしまいましたね。

以前も第644話でも書きましたが、ちょっと特別なんですよね、この映画。
特に魔術が効いて、雲が激しく動いて、予言の空に通じるような、時空の裂け目みたいなシーンが度々あるのですが、あんなの見ちゃうと、一体宮崎さんはどうやって、こうした映像を知り得たんだろうか?まるで魔術の経験者のようだ…と思ってしまうのです。まぁ凄いシーンが幾つかありますよね。サリマン先生がハウルに本性を暴く魔術を掛けられるシーンとか、ソフィが幼少時のハウルとカルシファーの契約時の情景を目撃し、その後、時空の裂け目に落ちるシーンとか、まぁそれはそれは凄いのです。あんなの見ちゃうと、宮崎さんはもしかするとフリーメーソンとか、そうした霊界に参入できる秘儀の経験者なんじゃないの?と疑ってしまう程、臨場感のある見事なシーンが幾つかあるのです。

魔術......。

ハウルは根はイイ子で、ファウスト的探究心からカルシファーと通じ、特別な力を得、その力を、戦争を防ぐ為に使わんとし、一人ゲリラ戦を挑み、その過程の中で、魔王へと変質してしまう寸前だったのですが、ソフィの恐れ知らずの行動力と愛の衝動的な力で、ハウルも人間に留まる事が出来たし、隣国の王子も魔術を説かれて人間に戻れて、戦争終結に導かれるし、めでたし、めでたし、と、まぁそんな感じのお話でしたかね。

で、その彼の嫌う戦争を、霊的に、魔術的に支援していたのは、彼の元師匠であるサリマン先生で、彼女の強大な霊力、魔力で、自国を勝利へと導かんとしているのですが、所詮、人殺しであり、あまり品の良くない感じの手下を多数使っていましたね。

でも、まぁ政治家が霊能者に助言や助力を求めるのはよくある話なのです。

あの憎っくきF.D.ルーズベルトもジーン・ディクソンと言う霊能者をWHに呼び出して未来を占って貰っていますね。
ナチスドイツは、占星術師カール・エルンスト・クラフトをおかかえ占い師として使っていたし、
イギリスはそのカウンターとして、ロンドンに亡命してきていたユダヤ人の占星術師ルイ・ド・ウォールでナチスの作戦を逆解読していました。
それだけでなく、あの悪名高い魔術師、アレスター・クロウリーもイギリス軍情報部から協力要請を受け、イギリス中の魔女たちを集めては“ヒトラーのイギリス上陸を防ぐ”為の呪術的儀式を度々行っていたようです。実際、うまく行っていたようですね。
あと、チャーチルの有名なVサインは、クロウリーから授かった魔除けのサインと言われています。Vサイン=アポフィスとタイフォンのサインとの事で、ペンタグラムの魔力を応用したもので、ナチスの鉤十字の使用に対抗する魔術的手段なんだそうです。

と言う事で、各国魔術合戦をしていました。

でも、やはり、一番の魔力は、二つの世界大戦を企画し成功させたDSこと、英米背後のユダヤ系金融寡頭勢力、"イルミナティ―"の霊的な力を思い出すのです。なにせ、彼ら、魔術的儀式で結ばれた秘密結社ですからね。魔法使いなのです。

彼ら、DS、金融寡頭勢力、イルミナティ―と言うと、金の力と支配下の主要メディアを使った大衆洗脳がイメージですし、他、教育界の支配や、株主として産業を支配、そして金の力で政治も支配して来たイメージですね。なにせ、お金を刷る立場にいましたので、政府に利息付きで金を貸す立場ですから、政府はもう彼らの言いなりなのです。そうした彼らは、戦争で主要国に金を貸し付け、今の中国みたいに債務の罠で国々を隷属させ、兵器の売買でも稼ぎと、金稼ぎと権力の奪取の手筈として、戦争を企画し、何度も実行して来ました。
そうした謀略家のイメージが先行する彼らですが、その背後で、実は重要で、力を発揮して来たのは、霊的な世界とのコンタクト、魔術の力なのです。その力で、未来を見、未来を読み、魔術の助力で難しい局面を打破し、人々に幻影を見せて信じ込ませ、と無理やり現実を捻じ曲げては、欲しい結果を得て来た人達です。
この力が侮れず、強力なのです。

こうした霊的な力を、メイコーさんのような陰謀論者や、トランプさんの支持者の皆さんや、トゥルシー・ギャバードさんも、"カバール"とか言って、忌み嫌いますし、白魔術も黒魔術も全部NGみたいな感じですが、カバラ自体は密教と同じで、霊界参入をする手段、儀式であって、誰と繋がるか、何を目指すかで、正邪が分かれるのです。なので、それ自体に善悪はなくニュートラルです。何でも霊的コンタクトをしたらカバール=悪、みたいな短絡的な見方はすべきでないですね。少なくとも、世界征服を狙う側はその力を使って彼らのアジェンダを遂行する強力な手段として使っているのですから、それに対抗する側も、聖なる魔力で対抗しないといけないのです。

願わくば、聖なる側の助力を得て、悪魔に打ち克つ必要があるのですが、最低でも、祈りの力は要るのです。祈るくらいなら誰でもできるしね。

だから、魔術を軽んじるなかれ、と言う事ですね。
それが今日言いたいことです。
はい、では、また。

湖畔人


第765話. 気になった映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』

2022-06-05 17:01:14 | 気になった映画
湖畔人です。

前話でお話ししたように、先週の金曜は早く切り上げる事が出来て、普段見れない物を色々観れた一日でした。

22時頃テレビをつけてみると、大分話が進んだファブルがやっていました。"殺さない殺し屋"と言う、2回目のやつですね。

以前、飛行機の中で一つ目のを観たことがあって、とても面白かったので、期待をして、そのまま見続けました。

イヤー、初回と同じ位面白かった。アクションがハンパない。岡田君ホントにスゴイ!

木村さんも、ああ言うヤサぐれた感じ、とてもいいですね。カッコイイです。

世界展開したらきっと人気が出ると思います。是非トライして欲しい。

NETFLIXが人気が落ちてると聞くので、2話ともNETFLIXに売り込んだらいいと思います。

そしたら相互扶助になるかもね。

では。

湖畔人

第745話. オリバーストーン監督作品 映画『ウクライナ・オン・ファイヤー』の概要(ネタバレ注意)

2022-05-09 00:03:15 | 気になった映画
湖畔人です。

今ウクライナで起きている事を正しく知るのに、とても良い教科書がこの映画だと思います。

ウクライナの悲しい歴史、ネオナチの発生過程等、良く説明できている映画だと思います。と言う事で、オリバーストーン監督の『ウクライナ・オン・ファイヤー』の要約をここで試みたいと思います。ネタバレになるので、ご自身で映画(動画)を観られる予定がある方は見ない方が良いかと思います。

●ウクライナの地政学的な状況と歴史

肥沃な大地を持つウクライナは東西の文明の境目にあり、大国の緩衝地帯として苦しみの歴史がありました。
嘗てはモンゴルに支配され、ロシア、ドイツ、スウェーデン、ポーランドと言う周辺の大国に囲まれ、翻弄され、その都度味方を変えて来た歴史がありました。
またウクライナは統一国家であった時期が大変短く、東部と西部では全く違う文化があり、違った言語を持つ複数の民族が混じったパッチワークの様な複雑な国が今のウクライナのようです。

●第二次大戦中のウクライナの民族主義者達(ナチス達)

先の大戦中、その西部方面のウクライナ人達は、ナチスを歓迎し、ナチスに加担し、ポーランド人や、ロシア人、そしてユダヤ人への大量虐殺を行っていました。

そうしたナチスへの同調者の中に、ウクライナの独立を目指す民族主義テロ組織、OUNも存在しました。OUNは一度消え掛けましたが、その機運は継続し、1940年、OUNには反ユダヤ、反共産主義の過激な国粋主義の指導者、ステファン・バンデラというリーダーが現れました。彼は1941年にウクライナの独立を宣言しました。しかしそうした行為はナチスに嫌われ投獄される事となりました。しかし、投獄後も獄中から大きな思想的影響を与え続け、OUNの民兵達を突き動かし、結果、OUNは15~20万人のユダヤ人の虐殺を行いました。同年9月にはキエフのバビヤールで、2日間で3.3万人ものユダヤ人が虐殺を行っています。所謂ジェノサイドですね。

43年にはポーランドのヴォルイニと、東ガリツィアにおいて大虐殺が起きました。これは別の過激な国粋主義者達のリーダーで、ミコラ・レベドと言う人物の指揮の元、行われたジェノサイドでした。ヴォルイ二では約3.6万人のポーランド人が殺され、東ガリツィアでは約4万人が殺害されました。

戦況が変わりドイツが劣勢になると、OUNは独ソ両方に対し戦争を開始しました。44年秋、ソ連がウクライナ領域からドイツを追い出し、それ以降は、OUNはソ連に対しゲリラ戦を継続しました。そのゲリラ戦は戦後の50年代まで続く事になりました。そして、45年にドイツが降伏し、ウクライナはソ連の一部となりました。

●戦後の冷戦とCIAと民族主義者達(ナチス達)

戦後は米ソ冷戦がはじまり、45年間も核戦争への緊張が続きました。

USはウクライナをソ連攻略に使えると重要視し、特にウクライナの民族主義者達(ナチス達)の存在に目を付け、彼らを支援し、味方に付けんとして来ました。

CIAは、恐怖政治で評判の悪かったOUNのバンデラ他の民族主義者達(ナチス達)を欧州に逃がし、かくまったのです。その後CIAは長きに渡りウクライナの民族主義者達(ナチス達)を支援をし続けました。戦後のニュルンベルグ裁判でナチスは裁かれましたが、ウクライナの民族主義者達(ナチス達)はその裁きから免れ、生き延び、CIAに保護され続けました。また、CIAは冷戦を口実にOUNに非合法活動を命じていました。

ヴォルイ二で大虐殺を指揮したミコラ・レベドは、CIAの手引きで49年にUS移住し、市民権を獲得し、89年まで生き延びました。彼が戦争犯罪人として裁かれる事は一切ありませんでした。

一方、OUNの精神的支柱のバンデラの方は、59年に潜伏先のドイツで殺害されました。しかし、逆にその死により彼はウクライナの愛国のシンボルの様なアイコニックな存在となり、その後もずっとウクライナにおける民族主義(ナチス)のシンボルとして崇められ続けました。

そして、ウクライナの独立と、民族主義への願いは、その後もずっとウクライナ人達の中で静かに燃え続けました。

54年、当時のソ連の指導者でウクライナ出身のフルシチョウフの判断で、クリミアがウクライナに編入されました。当時もその判断の妥当か議論が巻き起こりましたが、そのクリミアが後日、60年後に、ウクライナ危機として火種となって注目を浴びる事になります。

●ペレストロイカ以降 ウクラナイ独立と複数のネオナチグループの誕生

80年代になりゴルバチョフが現れ、ペレストロイカが起き、ソ連の民主化が起きて、ソ連が弱体化しました。

ウクライナでは、89年に、ナロード二・ルフ(人民運動)と言う、民族主義組織が立ち上がり、独立の機運が高まりました。その中で複数のネオナチのリーダーが生まれました。

・91年にオーレフ・チャフニボーグが過激な民族主義を唱える『スヴォボーダ』と言う政党を立ち上げ、"ウクライナはウクライナのもの、ロシア人やユダヤ人を追い出せ!"、と言うかつてのバンデラの主張を復活させ、多くの人々に支持されました。

・94年にドミトロ・ヤロシが極右組織『トリーズブ』を立ち上げました。
2013年にはヤロシは、野党ウダールの議員の顧問になり、同年、もっとも過激なネオナチ政党『右派セクター』の指導者となりました。

・アンドレイ・パルビィは国粋者の部隊を率い、その後、要所要所で現れてきます。

91年、ウクライナは独立を果たしました。近代史でウクライナが独立を果たしたのはそれが初めてでした。

その後、2015年、ウクライナの多くの主要都市で、嘗てのナチスのように、人々は松明を持って街を行進をしました。ウクライナにナチスの精神は息づいているのです。

●ソ連解体後の混乱 2度のカラー革命 オレンジ革命とマイダン革命

旧ソ連の国々は独立後、どの国も貧しく、混乱していました。各国でオリガルヒが産業を支配し、貧富の差が拡大し、格差社会が生まれ、社会が混乱し、人々は貧困に喘いでいました。

政治も腐敗が横行し、海外からの影響で、富が海外に収奪されて行きました。

そしてカラー革命と言う名の新しい戦争が始まりました。

腐敗した政治に市民が抗議をする、民主化のための革命、と言う建前でしたが、ウクライナでは2004年と、2014年に二度起きました。2004年の革命はオレンジ革命と呼ばれました。

そこでは、再び、ウクライナが、西側諸国とロシアの板挟みになりました。
特に2004年11月の大統領選でその対立が顕在化しました。親米のユシチェンコと親露派のヤヌコビッチの対立が起きたのです。因みにユシチェンコの奥様は、米国務省の職員ですので、ユシチェンコは筋金入りの親米派です。
ウクライナは、二分され、東側はヤヌコビッチ、西側はユシチェンコと分かれました。そんな中、ユシチェンコは毒を掛けられました。肌が荒れましたが、一命は取り留めました。
選挙はヤヌコビッチの勝ちとなりましたが、選挙に不正があったとクレームが入り、デモは一カ月続き、NATOまで介入して、結果、選挙はやり直しとなりました。

その結果ユシチェンコが勝ち、西側からはその結果が歓迎されました。しかし、ユシチェンコ政権の民主化への改革は失敗をし、一期で退陣となりました。ユシチェンコは最後の置き土産として、毒を撒いて去って行きました。あのジェノサイドに影響を与えた反ロシアの極右指導者、バンデラを称え『ウクライナの英雄』を言う称号をパンデラに与えたのです。

その後、次の選挙でヤヌコビッチが勝ち、その称号は取り消されました。

しかしヤヌコビッチもしんどい政権運営を強いられました。頼みのIMFは無理難題を押し付け公共料金を上げろと言い、ヤヌコビッチは、EUとロシアにヘルプを求めるも、EUとは中々折り合いが付かず、プーチンさんに助けを求めました。しかし、欧露、両方と手を握ると言う訳には行かず、どちらかを選ぶ必要が出て来ました。そしてヤヌコビッチはロシアを選択する事にし、EUとの協定を延期したのです。

しかし、EU加盟を希望する多くの市民が、2013年11月に市民約10万人を集めてキエフにてデモを行いました。
野党『祖国』のリーダー、アルセニー・ヤツェニク、
極右政党『スヴォボーダ』のオーレフ・チャフニボーグ、
極右政党『ウダール』の元ボクサーのクリチコ、
この3党首がデモ隊を煽り、政府への抵抗を呼びかけました。
そしてその後、暴徒化するのです。

●マイダン革命の裏の陰謀 資金とメディア

2013年11月から2014年2月のデモの暴徒化と混乱は、実はその下地が時間を掛けて作られていました。それは長きに渡り計画され仕組まれ来た陰謀でした。
複数のNGOを介して、USから巨額の資金が、この民主化のデモと政権転覆運動の為に、大量にウクライナに流れ込んでいました。その為に、ジャーナリストも買収の対象でした。

本来CIAの役目でしたが、長年のCIAの悪行が人々の知る所となり、80年代初頭のCIAのお評判は最悪でしたので、CIAは直接は動かず、代理として、全米民主主義基金(NED)と言うNGOを介してウクライナの民主化運動をサポートしました。そうした長年にわたるUSによるウクライナ内の民主化のサポートが、マイダン革命成功のベースとなっていました。

その革命には新しいメディア、新しいテレビ局が大きな役割を果たしました。

デモ開始直後、11月の後半に、ほぼ一日おきに3つの新しいテレビメディアが誕生しました。
スピルノTV、
プロマツケTV、
エスプレッソTVの三つです。
これらの新テレビはデモをサポートし煽っていました。特に、プロマツケTVの創立者のムスタファ・ナイエムは、フェイスブックを通してのデモへの参加を呼びかけていました。

その甲斐もあって、11月21日、多くの人々がキエフの広場に集まっていました。ネオナチも多数紛れていたのです。

24日、デモ隊が暴徒化し始めました。
11月30日、深夜に、デモをしていた市民達を、武装した警察の集団がが襲撃し、流血騒ぎとなりました。
しかし、それは政府の指示ではなかったのです。キエフ市長の指示のようですが、市長が独断で出来る筈もなく、誰かの指示でした。疑われているのはオバマ政権のネオコン、ビクトリアヌーランドとも近い、政府主席補佐官のレボチキンでした。彼は、野党『祖国』のリーダーのヤツェニクと連絡を取り合い、クリスマスツリーを広場に納品するフリをして、デモ隊を排除する計画を立てていたと言います。

また、何故か、その日、その場には、世界中のメディアが呼ばれ、カメラを回していました。まるで何かが起こる事が判っていたかのようです。それらメディアの報道では、寝ていた平和的にデモに参加していた学生達を、非道な警察官達が襲ったのだ、と報じていましたが、(湖畔人:まるでブチャに関する報道の様です)カメラに映ったその画像によれば、実際には、武器を持ったトレーニングを受け来たプロの武装したデモ隊が待ち構えており、それらの過激派が実際には暴れていたのだ、と言います。

主にドミトロ・ヤロシの過激なネオナチ政党『右派セクター』が中心となって暴れていたようです。それ以降、平和的だったデモは一気に暴徒化した訳です。

翌朝、広場は、警官批判が渦巻、暴力の連鎖が起きていました。政府関連施設も破壊され始めていました。
しかし、この暴挙はかなり前から綿密に練られたものと見られています。

●カラー革命の共通する手口

カラー革命はリビア、シリア、イエメン、他、で起きて来ましたが、そこには共通する明確なパターンがあったようです。

◎扇動テクニック

・まずコブシのマークなど、反抗と暴力を肯定するかの様なシンボルマークを見せるポスターが、街中にあふれました。
・リズムを作り出し音で興奮を高めました。
・一部に犠牲者を出して、その死を生贄として使いました。生贄は死後、伝説となり、人々の団結に利用されました。
・同様に、怪我人をヒーロー&ヒロインに仕立て上げ、その人物をオピニオンリーダーに仕立ててデモを扇動させました。
・またデモにおいては、高揚化させるためのチャント、"団結は力だ!"的な
スローガンを皆で叫ばせ、群衆を一体化させました。
・またデモを暴徒化するトリガーは、事前に念入りに訓練されて来たプロの扇動家達が、最初の一撃を加え、そこをキッカケに平和だったデモを一気にクーデターへと変質させて来ました。

他、
・バチカンの教皇も、デモの正当性の証明の為に利用されました。
・コンサートやエンタメも混ぜて、政権打倒のその日まで人々が飽きないように、人々のデモへの興味が継続する為の工夫が凝らされていました。

◎資金支援

・そしてNGOを介して多額の資金がこのデモをクーデターと変えるために使われました。因みに、デモを煽ったフロマツケTVにはアメリカとオランダ政府からの多額の寄付がありました。またあの悪名高い投資家、ジョージソロスのルネサンス財団からも多額の寄付が入っていました。この財団はロシアから独立する前からウクライナに設置されており、陰に日向にウクライナのロシアからの引き離しの為に使われてきたと言います。

◎ネオコンのプロパガンダ

・アメリカのネオコンの政治家達の関与も顕著で、バイデンや、マケインや、ビクトリアヌーランドなどネオコンの政治家達は民主、共和に関係なく、何度もウクライナを訪れては、デモ自体にも参加をし、デモをする側には、世界最強国の大統領候補まで参加しているのだ、と印象付けをし、彼らの気持ちを大きく強くしました。そうしたUSの政治家達のデモ支援の姿勢が、デモ隊による政府ビルの破壊まで許させてしまうような場の空気を作っていたのです。

これは中南米の政権転覆で何度もネオコン達が使ってきた常套手段であり、中南米での成功で味をしめた政権転覆の成功方程式でした。

倒したい敵が悪魔のように見えるように演出をし、繰り返し繰り返し刷り込むように、対象が悪く見える報道を繰り返し、人々を洗脳するのです。倒したい対象、政権のリーダーの悪い面を何度も何度も強調して報道し、現地民にもアメリカ国内にも、これから倒す相手は悪と印象付け、多くの自国民や現地民の支持の元、対象を心置きなく叩く、という手口です。(湖畔人:この手は、フセイン、カダフィー、日本に対しても取られた手ですね。イランでもやらんとしているし、今はプーチンさんがそのターゲットになっています。それを仕組んでいるのは今も14年も同じネオコン達です)

◎時間を掛け政府を弱らせ仕留める

11月後半から始まった政府とデモ隊の衝突は2月にピークを向かえ、国粋者の部隊を率いていたアンドレイ・パルビィがマイダンの司令官を自称し、過激派を仕切り、警官は襲わせ、殺し始めました。元ボクサーのクリチコもデモを煽りクーデター一歩手前まで来ました。

仏独ポーランドの外相が来て状況の緩和を試み、政府も過激派も一旦停戦に同意しましたが、右派セクターのヤロシなどは、同意をせず、ヤヌコビッチの辞任を要求し続けました。ヤヌコビッチは自宅も襲われ、官邸も攻撃されと、亡命をせざるを得なくなり、ロシアに亡命申請をし、ロシアに逃げました。何とか暗殺は免れた次第です。

2月23日、革命は達成され、アレクサンドル・チョルチノフが大統領代行となりました。

しかし、ヤヌコビッチの追放は正式な弾劾によるものではありません。弾劾には投票で議員の3/4の賛成が要りますが、そこまで票は伸びておらず、よってヤヌコビッチの辞任は正式なものではないのです。

しかしアメリカ政府はその暫定新政府を認め、歓迎しました。
(湖畔人:そりゃ、米政府は、高額をつぎ込んで仕込んできた陰謀ですから、悲願が達成出来て嬉しかった事でしょう。バイデン、ヌーランドなどネオコン達による金とメディアと暴力を使った政権強奪劇が大成功した、と言う訳です。)

●クリミア 親露派の反動

しかし親露派が多いエリアのクリミアでは、そうしたキエフの動きを歓迎せず、むしろ、不安視しました。過激派やネオナチの暴力による政権転覆で生まれた新政権ですから、自分達ロシア系にも危害が及ぶと不安視し、自ら住民投票を行い、ウクライナからの独立を求めました。

2月27日、親露のデモ隊はクリミアの州政府の建物を占拠し、クリミアの現政権を追い出し、セルゲイ・アクショーノフを、クリミア自治共和国の新リーダーとして立てました。3月16日に住民投票を行い、ウクライナからの離脱とロシアへの編入も決めたのです。

西側のメディアでは、ロシアが侵略したとか、違法選挙、不正があったとか、言い、クリミアの独立とロシアへの編入を否定しましたが、実はクリミアの投票結果はクリミアの人々の本音の選択であり、96%の住民がウクライナからの離脱とロシアへの編入に賛成したのです。

ですので、ロシアへの編入が決まった日は、広場に大勢の市民が集まり、花火を上げては祝福をし、歓びを分かち合っていたのです。それが真実の姿であって、西側の報道は殆どFAKEでした。

そうしたクリミアの住民達の行動を見て、プーチンさんは言いいます。
"民主主義ってなんだ?
民主主義とは、国民の意思による政治であろう。国民の意思を知る為に、選挙をするはずだ。その選挙の結果、住民の90%がロシアへの編入に賛成したのだ。で、あれば住民の意思を尊重すべきだ。地政学的な利害の為に、国際法や、民主主義の原則を曲げてはならない。ここクリミアでは銃弾の一発も撃たれていないのだ、この編入に際し、誰も死んでいない。"と言います。
多分、プーチンさんは、この独立と編入は、ロシアが強引にやった事ではないと言いたいのでしょう。

またクリミアとNATOへの懸念に関し、こう言っています。
"もしクリミアがNATOに奪われたなら、基地自体はさほど問題ではないが、
NATOの意思決定方法に懸念を持っているのだ。今のNATOは、誰も米国の圧力に抗う事が出来ていない。それが我々がNATOに反発する理由なのだ。加盟国には米国の核ミサイルが配備されている、それを隣国でされれば、我々も対抗措置をとる必要が出てくる。その結果、緊張が生まれるのだ。"とも言っています。

●ドネツク オデッサでも 親露派の反動

14年の革命が起こるまではロシア語は東南部では第二公用語でしたが、暫定政府により否定されたそうです。

東部の住民達は、その決定に反対し、デモを起こしました。そしてマイダン肯定派、ネオナチと衝突をし始めたのです。ドネツクではデモ隊がドネツク政府の建物を攻撃し、ドネツク人民共和国を宣言しました。クリミアに続き、ドネツクも独立です。それに対し暫定政権はテロと認定し、ドンバスに軍を送り込み、自国民に軍事攻撃をしています。

14年1月以降はオデッサでは反マイダンデモが起きていました。ドンバスと呼応されると面倒と言う事で暫定政府は対応を迫られていました。そこで、14年5月、サッカーの試合に紛れてマイダン革命の過激派達がオデッサに集結し、反マイダン派を襲撃し、ビルに押し込み、ビルに火を付けビルごと焼いてしまいました。マイダンの司令官を自称していたアンドレイ・パルビィはその悲劇の数日前にオデッサに入り、事件を指揮したリーダー達と事前の段取りの打ち合わせをしていたようです。その悲劇を右派セクターはSNS上で祝福しています。

オデッサには大きな貿易港があり軍事的拠点でもあり、新知事に重要な人事がなされました。15年5月末に、ジョージア出身で、アメリカにもコネがある悪名高いミヘイル・サーカシビリが任命されました。アメリカの奨学金でNYのクマラと言う法律事務所に勤務した彼は、ジョージアの政権転覆時のバラ革命をクマラのメンバーとして革命に参加をし、革命の後押しをしました。その後、彼は、ジョージアのTOPとなり、ジョージアはNATOに加盟し、ロシア国境にミサイル配置の計画まで立てました。西側はそれを歓迎しましたが、地元住民は反抗をしデモが起きました。サーカシビリはそのデモを武力で弾圧し、国民の支持を失いました。次の選挙でサーカシビリは負け、政権交代が起きましたが、政権にいた時の数々の不正(職権乱用や横領)により逮捕される事を懸念し、アメリカに逃亡しました。

逃亡先のアメリカでは、新しい仕事、ウクライナの大統領顧問とオデッサの知事職を紹介され、その仕事に飛びつきました。その職に就く前にジョージア国籍を放棄し、ウクライナ人になり、オデッサの知事となったのです。調子がいいものです。給与はアメリカ政府が高給を保証しています。

その後、ウクライナ国境ではマレーシア航空の飛行機が撃墜され、米露間で責任のなすり合いが起きました。その後、米政府はそれを口実にロシアへの経済制裁を開始したのです。しかし、調査の結果、マレーシア航空機の攻撃に使われたミサイルは旧式でウクライナしか使っていない物だった事が判っています。(湖畔人:ブチャのジェノサイドと一緒です。ウクライナ軍しか使わない兵器でブチャの市民は殺されたのに、ロシアのせいにされています。)と言う事で、米露は非難をし合い、戦争一歩手前のようです。

気付けば、世界はまた終末に近づいてしまいました。終末時計が示す、人類滅亡までの残された時間は後3分だそうです。

今の戦争は、戦車や爆弾だけではありません。嘘を付き、隠蔽し、情報を曲げるメディアも兵器の一つです。

その嘘の情報操作から身を護る方法は気づく事です。
気付けば自国も他国も救えるかもしれません。

以上

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以上が、ウクライナオンファイアーと言う映画の要約でした。

どうでしょう?でも、まぁ思った通りですね。アメリカは、分からないように、ウクライナを使いロシアを潰しにかかっています。

民主化は善、その為なら、嘘を付こうが、殺人をしようが、何でもござれ、やりたい放題、仮に、うまく行かなくても兵器は売れるし、少なくとも弱体化は出来る、と言う訳ですね。余り褒められたものではないですね。どっちがまともでしょう?自分にはプーチンさんの方が100倍マトモに見えます。

そう言えば、オデッサ、ロシア艦隊が被害を受けていますが、でも住民自体は親露派が多そうですね。オデッサまでロシア圏にするのかどうか、今後が見ものですね。

プーチンさんはオリバーストーンとのインタビューの中で、"世界は変化している。全てを冷戦のまま、凍結したままではいられない。未来を見るべきだ。"と言っています。

今回の軍事行動も、"冷戦のまま、凍結したままではもういられない、問題の根幹に踏む込み、ケリをつける時が来た"と思ったのかもしれませんね。プーチンさんを応援したいと思います。

さて、オリバーストーン監督はスノーデンの映画も撮っていますね。スノーデン曰く、日本の情報インフラにはマルウェアが仕組まれており、アメリカと同盟が組めなくなったら、日本のインフラがすべてストップする仕掛けがある、気を付けろ、と警鐘を鳴らしているようですね。

さぁどうでしょうね。
まぁ多分そうなのでしょうね。
スノーデンは日本の恩人なのかもしれません。

そして、そのスノーデンをかくまっているのは?
そう、プーチンさんです。
プーチンさん、何とか頑張って持ちこたえて欲しいね。

では。

湖畔人

第644話.気になった映画 衝撃を受けたワンシーン①『MIB』のラストシーン,衝撃を受けたワンシーン②『ハウルの動く城』サリマンとハウルの対決シーン

2021-11-28 05:20:25 | 気になった映画
湖畔人です。

久々に気になった映画について。

今回は、衝撃を受けたワンシーンと言う括りで2つご紹介します。

まず一つ目は、①MIBこと『Man In Black』のラストシーンです。

この映画のラストシーンではNYの一角から太陽系、銀河系と視点が段々と遠ざかって行くのですが、最後に大宇宙がビー玉の様なガラス玉の中にある想定になっていて、その大宇宙のガラス玉を巾着袋に入れてコレクションしている生物(多分神)がいて、その大宇宙のビー玉を転がして遊んでいるシーンが何か妙にリアルな感じがして衝撃を受けましたね。実はあれが真相に近かったらどうする?って話です。高次の存在にとって大宇宙も単なるゲートボールの類、単なる遊び道具、なんてね。全然あり得るかと思いますね。あれはホントに衝撃でした。

次は、②『ハウルの動く城』サリマンとハウルの対決シーンです。

ここでは、ハウルの本性をあぶりだす魔術をサリマンが掛けるのですが、夕焼けと夜の境目のような空の空間の中に星の精霊のような存在達が幾つか現れては呪文を唱えながらハウル達の周りを手を繋いで輪を作って周るシーンがあって、そのシーンがとても美しくて、でも何かとっても恐い感じもあって、そんなシーン、一体宮崎さんはどうやって知り得たんだろうか?まるで魔術の経験者のようだ…と思いまして、衝撃を受けた次第です。
宮崎さんはもしかするとフリーメーソンかなんかに入っていて、秘儀と神秘体験の経験者だったりしてね?なんて思ってしまう程、あまりにリアル過ぎるワンシーン、凄いシーンでした。ホントに。

湖畔人



第318話. 気になった映画 愛に飢える人達を描いた映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』&『バイス』&『ロケットマン』

2019-10-15 01:46:29 | 気になった映画
湖畔人です。

久々に気になった映画について3連チャンでお話しをしたいと思います。
先日海外に行った際、飛行機の中で見た三つの映画が印象に残ったのでご紹介したいと思います。

まず一つ目は、ウィレム・デフォー主演の『永遠の門 ゴッホの見た未来』です。
こちらは、印象派の画家、フィンセント・ファン・ゴッホの生涯の一部を描いた映画で、画家でもあるジュリアン・シュナーベルが撮った作品でもあります。以前、"第191話. 始源の神の目に似たもの"の記事の中でも紹介した新表現主義の代表的画家ジュリアン・シュナーベルですが、彼は画業だけでなく映画監督もしており、同じ新表現主義の画家、ジャン=ミシェル・バスキアの伝記映画も手掛けていますね。

そんな画家のジュリアンが描く巨匠ゴッホの姿ですが、ゴッホと言うと、生きていた時にはその芸術が全く理解されず絵が一枚も売れなかった画家であり、精神に異常をきたしてしまい、一緒に過ごしたゴーギャンとも仲違いをし、その状況に絶望して自らの耳を切り落とし、最後は自害して果ててしまった悲しくも孤独な画家、しかし一方で死後にはその悲劇的で孤独な生涯の物語が作品とセットになって評価されるようになり、今では人類に最も知られ愛されている画家の1人になった存在、と言った感じの方でしょうかね?私も多くの日本人の例に漏れず基本的にゴッホは好きですし、彼の厚く盛った絵具を塗りたくったような画法も好きですし、彼の使う水色や黄色がとても好きで、日本の浮世絵や日本の文化に関心を示し愛してくれた事も何か嬉しいし親近感も感じますし、作品としても、特に『ラ・クローの収穫風景』や『アルルの跳ね橋』がとても好きなのですが、それでも、正直言うと彼の抱えていた狂気や悲惨な人生を知ってしまうと、何か彼の作品を印刷したポストカードやポスターを部屋に飾ると、なにか彼の抱えていた悲劇性や狂気が此方に移って来そうで、何か気が引けると言うか、正直ちょっと敬遠しがちだったのですが、でも一方で、実際の彼の本当の姿はどんなものだったのだろうか?果たして彼は本当に世間で言われているような狂った人物だったのだろうか?と言う興味と疑念が一方であったので、そうした疑念への1つの答えとしてシュナベールの描くゴッホ像がどう言ったものなのかとても興味があったのです。

この映画の中で描かれていたゴッホは、その美への妥協の無さから、また特異な画風から一般人の理解を得られず、特に凡庸で閉鎖的な田舎の方々にとっては、理解不能な彼の芸術と存在はからかいとイジメの対象にしかならず、その無理解とからかいに対しヒステリックに反応した事で狂人扱いをされ、結果、病院に押し込まれてしまう事になったと言う風に描かれておりました。そこに描かれていたゴッホはとても品格があり、理知的で冷静な美の求道者であり、ストイックであって、見た目もセンスの良いオシャレな伊出達でして、とても感じの良い人物として描かれていました。ゴッホを描くカメラの奥の視線には何か愛と尊敬が感じられ、画家としてのジュリアンのゴッホへの尊敬と気遣いが感じられましたね。そこに描かれたゴッホは狂った人物等ではなく、他の偉人達と同じように真実を求めたが故に真の孤独を味わった真実の人と言ったものでしたね。それは、ゴッホファンとしては何か救われた気分になる作品でした。これでもう遠慮なく彼の作品を部屋に飾れる事が出来る気がします。有難い事ですね。ジュリアンに感謝です。

とは言っても静かで物悲しい映画ではあったので、その後大きな商談が控えている自分としては余り気が沈んだまま海外には行けないな、と思い、ちょっとリセットを掛ける為にもう少し現世的で派手な映画を観る事にしました。そこで見たのが、チェイニー元副大統領を描いた『VICE』と言う映画です。

これも違った意味で強烈でしてブッシュジュニアが大統領だった時代に、副大統領(バイス プレジデント)の権限を拡大させる事をジュニアに約束させた上で副大統領を引き受け、陰の大統領として活躍したチェイニー元副大統領の、副大統領になる前の時代と後の時代のコントラストを描いた映画ですが、グダグダだった若者時代に最愛の嫁さんにハッパを掛けられ心を入れ替え政治の世界に入り、ラムズフェルドとの腐れ縁が出来きて、そこから若くして権力の中枢にアクセスが可能になり、段々と共和党内で力を持つように成るも、娘の一人が所属政党の受けが悪いLGBTである事が判明したり等諸々あって大統領になる事を諦めざるを得ず、政界を去る決意をし、財界に身を転じる事となり、石油関連も手掛ける巨大企業のCEOになって財も築くが、ブッシュジュニアに副大統領になる事を懇願され、それ以降は、VICE=副になる事で、VICE=悪徳にも成って行くと言う姿が描かれている映画なのです。9.11の後、未曾有の混乱を独断で沈めた彼は、テロリストに対しリベンジを開始するのですが、その一環として始めたイラク戦争でしたが、フセインは大量破壊兵器を隠し持っている、だからフセインを倒さねばならない、として始めた戦争でしたが、何時まで経っても破壊兵器など見つからなかったし、実は始めからその事を知っていたのに話をデッチ上げてイラク戦争を仕掛けたチェイニー達には背後に石油利権が絡んでいて、それがイラク戦争を彼等が無理矢理始めたかった本当の理由だった、とか、イスラムの活動家達を必要も無いのに片っ端から拉致しては拷問に掛ける事で必要の無い恨みを買い反米のイスラム国のリーダーを誕生させてしまった事等を描き、国民の無関心がこうしたモンスターの出現を許したんだぞ、もっと政治を監視し、検証せよ、そして共和党は今も昔も危険だぞ、信用するな、と言いいたげな映画でしたね。一部はきっと本当の話でしょう。でも、監督のアダム・マッケイはバリバリの左翼、民主党贔屓、オカシオコルテスと同じDSA(Democratic Socialists of America:アメリカ民主社会主義者)のメンバーですから、当然、共和党をディスる目的で描かれた映画であって、大分偏りと誇張があると見るのが妥当な見方かと思いますね。実際、オバマのバイスだったバイデンもウクライナに軍事利権があって、その繋がりで何もしていない息子がウクライナのエネルギー関連企業から多額の報酬をもらっている事が最近知られましたね。民主党でもバイス(副)がバイス(邪悪)な事をしていたのです。クリントン家だってそうです。チャイナとズブズブですし、そもそも旦那さんもチャイナマネーで大統領に当選したと言われてますしね。悪魔と言われた故マークリッチに恩赦を与えており、その黒い関係性にも疑問を持たれていたり、その闇の深さは底無しと見られていますよね。共和党だけがVICE=悪徳だなんて言わせませんよ。ねー。民主党の方も相当な悪党がゴロゴロといるみたいですね。因みにこの映画の製作者の一人にブラッド・ピットがおりますね。大変残念ですね。ブラピお前もか!って感じです。

そして最後にエルトンの生涯を描いた映画『ロケットマン』を観ましたが、『ボヘミアン・ラプソディ』と同じくゲイであり、成功はしたが孤独であり、その侘しさからドラッグと酒に溺れ破滅の道を歩んで行った人間でしたが、最後は傷付いた自分自身を受け入れ、愛する事を知り、そして実はこれまでも愛を与えられて生きて来た事に気付く事で立ち直って行くと言うストーリーでしたね。

実は三つの映画とも人に認められたくて、愛されたくてもがく人々の姿を描いた映画でしたね。愛されたい、認められたい、それが得られず辛く寂しく苦しく悲しいと嘆き孤独に陥る魂の叫びが色んな形で表現されている映画だったなと思いました。
ゴッホは唯一弟にだけは理解され受け入れられてはいましたが、基本、他人に認められない苦しみの中に生きた人生でしたね。それでも自分の真実を求める心、本当の美を求める心に素直に従って生きた真実の人生でした。映画では彼の死は自殺ではなかったと言う風に描かれており、それは言われている事とは違いますし、とても印象的でしたね。チェイニーは妻に愛され認められたくて政治の世界に入り力を付けた人間でしたし、父に認められたいと愛にもがくブッシュジュニアの心の隙を突いて副大統領の職を得る代わりに権限を拡大させ、ちょっとやり過ぎた人物として描かれていました。そしてエルトンも両親からの愛の欠如、ゲイの孤独、恋人の裏切り、愛されない存在、惨めで孤独な自分を受け入れられなくて自暴自棄になって破滅的な生き方をするも、最後は傷付いた自分自身を自分で受け入れ愛する事で見事復活を果たして行きましたね。皆、愛に飢え、愛が欲しくて、その空虚さを満たすためにそれぞれ行動を起こし、それが結果的に歴史に対し何かの成果として残っていると言うその事実に大変驚きましたし、何かとっても面白い話だなと思いましたね。世の中は愛を求める気持ちで出来上がっているのかもしれませんね。多分きっとそう言う事なんでしょう。なんか面白い世の中ですね。では。

湖畔人