健太のデビュー戦

健太は初めてテニスの大会に参加することになりました。
白子カップは10歳以下がなく12歳以下でのエントリーは9歳の彼にとってはきついのですが、姉もこの大会でデビューを飾ったので本人も参加を決意したようです。姉は初めての大会で手首を骨折するという衝撃のデビュー戦でしたが(笑)、健太君もきっと想い出にのこるデビュー戦になると期待しています。
大会前日の合宿練習では周りの優しい高校生の助けもありよくがんばっていたようです。ところが……とんでもないことをしたのです。

それは午後の練習も大詰めになりダブルスのゲーム形式練習を行なった時のことでした。健太はサーバー側の前衛となった時、やけにネットから離れて立ちしかも下を向いたままになっているのです。もっと前に立て！と指示したのですが暫く反応がありません。おかしいと思い顔を覗き込んだら、目をつぶったまま立ちすくんでいます。少しして目をあけて私に向かって一言。「だって眠くなっちゃったんだもん」

……なんと……居眠りしてたのです。

数十年にわたり様々な子どもたちを見てきましたが、テニスしてる最中に居眠りしてたやつは見たことがありませんでした(笑)。

その後はがんばり夕食後のナイター練習でも夜のミーテイングでも居眠りすることはなく、今やっとお布団で寝ています。きっと至福のひと時なんだとおもいます。



そして翌日、大会当日にもかかわらず、ちょっとした隙にまた寝てます。


寝る子は育つというけれど・・・・育ちすぎる気がします。