かって英国病といわれた病があった。その後、アメリカ病が
現れて、今や日本病である。
これは、柳田邦男さんが「現代8月号」に書いている。
(それにしても月刊現代の他の文章はちょっと情けないレベル)
柳田さんは、「安全管理にかかわる経営の主要な問題」を
6つあげている。
1.経営理念の失敗
2.危機意識の希薄化
3.危険予測分析の欠如
4.安全投資の失敗
5.運転ミス防止の失敗
6.過去の事故や失 . . . 本文を読む
6月19日。事故から55日目。宝塚線が再開した。
どのように考えたらいいのだろうか。
いつかは再開しなくてはならないとしても、
それが今なのか。
再開するということがこんなに重いと考えたことは、
今までなかった。
これはどうしてなのか。
どうしてそのように思うのか。
今日まで何も解決していないからだ。
何も形になっていない。
JR西日本の
「誠意を尽くす」
「安全第一」
の言葉は空しい。
. . . 本文を読む
先日、近畿運輸局がJR西日本に新型ATS設置認可した。
これはなにかおかしいと思われなかったか。
本来、義務化していない新型ATSを設置することに
認可が必要ということに。
「認可」とは、許されないことに対して例外的に認めるという
意味である。
もちろん、新型ATSが適切に可動するかどうかのチェックは
意味がある。しかしその前提には新型ATSの設置義務規定が
必要なのではないか。
義務ではない新 . . . 本文を読む
6月3、4日と日本社会福祉士会全国大会に出席のため、
瀬戸大橋を2度もマリンライナーで往復した。
大会の内容については後日、書きたい。
今日は、やっと乗ることができた223系の5000番台の感想を
書いておきたい。
この電車は130km走行が可能な最速電車で、アーバンネット
ワークの新快速に使われている車両がベースになっているが、
変わった編成になっている。
岡山側から2両+3両の編成で、2両 . . . 本文を読む
JR西日本の発表である。
「事故の背景として、計画の中で、所要時間の短縮や輸送力増強に
傾注するあまり、安全設備の整備が遅れたと指摘。42人が死亡
した91年の信楽高原鉄道との衝突事故など重大事故が起きても、
「前例主義」や「縦割り意識」の影響で、対症療法的な
再発防止策に終始したと総括した」
asahi.comより
この 「前例主義」や「縦割り意識」の影響で、対症療法的な
再発防止策に終始した . . . 本文を読む
「近畿圏における高速鉄道を中心とする新たな交通のあり方に
関する調査報告書」(以下、調査報告書)が2002年に
(財)関西交通経済研究センターから発行されている。
この費用は今話題の日本財団から助成されている。
この本を一読すれば、近畿圏の鉄道に何が求めてられているか
(だれから)よくわかる。
委員の中にはJR西日本の綜合企画本部長(5月19日掲載)が
いる。宝塚線のATS-SW設置を遅らせたセ . . . 本文を読む
「SA計画」推進のために、本社から、キャラバン隊を
編成して各支社に啓蒙(既に死語)を図った。
「1.本社から支社、直接部門に出向いての指導、
トレーニングを徹底した。
2.本社内に推進会議を設置し、各部門との連携をとって、
全体体制を推進した」
そして、2年間後の自らの総括はどうだったか。
「道半ばの評価」とある。成功はしていない。
どの程度の検証をしたかわからないが、
「職場、個人ごとに . . . 本文を読む
信楽事故について、具体的な記述がない「新世紀へ走る
JR西日本のあゆみ」であるが、
「社員の取り扱いの誤りによる重大事故が連続して発生」と
信楽事故1件に特定しない上に,「社員の取り扱いの誤り」と
言いきり事故原因を単にヒューマンエラーに帰している点が
気にかかる。
当時の新聞によれば、
1.定時運行によるプレッシャーと
2.信号システムの不具合が指摘されている。
ならば、今回の事故と深層にお . . . 本文を読む
表題の「....の歩み」は、1987年~96年の間の
JR西日本について、JR西日本自身がまとめた大部の本である。
安全対策について書かれた部分が少ないがある。
その部分を抜き出してみよう。
「平成4年末には社員の取り扱いの誤りによる重大事故が連続して
発生し(信楽事故他をさすと思われる)運輸省から当社に
警告書が発せられた」
ここから安全のための対策が始まる。
「このため各支社に新たに設置し . . . 本文を読む
JR西日本の過速度ダイヤを国交省が根本的に改定せよと
言っている。
国交省自身が、スピード違反といっているのだ。
しかし、JR西日本が自分で制限速度を決め、それが違反速度と
国交省が事故が起こった後に追求するのは、おかしくないか。
ダイヤ編成自体は、国交省はノーチェックという。
ならば、JR西日本がダイヤを「効率重視」で、無謀な編成を
していてもそれをチェックできないことになる。
これでは一企 . . . 本文を読む
私たちは、マスコミを通じて、事故の究明の進展状況を
日々見ている。
その意味でマスコミの究明への取り組みは重要だ。
一市民でできることはほとんどない。
ゆえに、マスコミ批判があるにはあるが、マスコミの
役割は大きいし、マスコミなくして究明はないとまでいえる。
ところで、今回のケースは、直接原因に関しては県警や調査委が
徹底した究明をするだろうが、肝心なJR西日本の体質との
関係を審らかにできるか . . . 本文を読む
安全対策が遅れていたJR西の中で、特に福知山線がなぜ遅れ
続けたのか。
どのレベルでの判断か、知りたいと思っていた。
19日の毎日新聞で少し見えてきた。
「新型ATS(自動列車停止装置)設置がJR西日本の社内で
00~02年に予算要求され続けたのに投資決定は03年9月と
なり、事故発生時に間に合わなかったことが18日分かった」。
「99年2月に片町線(学研都市線)で投資決定(導入は02年)
し . . . 本文を読む
参議院国土交通委員会への参考人招致されたのJR西日本の
垣内剛社長、徳岡研三専務取締役鉄道本部長らの発言は、
自身の進退や慰霊については述べたものの、事故自体の原因等に
関しては何も語らなかった。
マスコミ報道(警察や調査委員会の発言も含め)で我々が見聞き
している問題点も否定している。
「なんだ!」と思う。
しかし身を彼らに置いてみればこのような対応もわからなくもない。
彼らが、やがて訴えられ . . . 本文を読む
国土交通省は監督官庁として、何をしてきていたのか。
今、やっと問われるようになってきた。
なぜ、旧型のATSが使われ続けてきたのか。国土交通省はなぜ、
それを許してきたのか。
かって、JRが国鉄であり、国土交通省が運輸省だったころの
遺物が今も残っているのか。
では、民営化とは何だったのか。
すべての鉄道は私鉄ではないのか。
しかし、今だにJRと私鉄と区別する国土交通省の考えが
まかり通ってる。 . . . 本文を読む
JR西日本には、他にも危惧する路線がある。
梅田界隈を歩いた人や、車やバスで通過した人は知っているのでは。
JR大阪駅近くに、踏切があるのだ。
ということは、平面交叉である。それも幹線道路にある。
この線路を、なんと特急が走っているのである。
踏切待ちしていたら、目の前を「はるか」が通過していった。
路面電車ではない。特急電車である。
これは何事かと、調べてみた。
「はるか」は関空へアクセスして . . . 本文を読む