和訳は、在英日本国大使館です。
メール配信されているそうです。
11月23日,ジョンソン英国首相は,現在イングランドで行われているロックダウンが12月2日に終了した後の「冬の計画(COVID-19 Winter Plan)」を発表しましたので,その概要についてお知らせします(番号は当館が便宜的に付したもの)。
詳細をご覧になりたい方は次のリンク先の英国政府ホームページ原文をご覧下さい。
https://www.gov.uk/.../covid.../covid-19-winter-plan-summary
1.目的
(1)感染拡大を抑制すること
(2)ウイルスを管理するための,新しく,より効果的な方法を見つけ,生活をより正常な状態に戻すことを可能にすること
(3)経済と社会,雇用と生活へのダメージを最小限に抑えること。そして,保育園,学校,専門学校,大学等の教育を守ること。
2.通常に戻るための道筋
(1)ワクチンは,生活を可能な限り通常の状態に戻すための政府計画の中心にある。政府は7つのワクチン開発企業と合意し,3.5億回分以上を確保した。医薬品規制当局がワクチンを承認すれば,来月,英国のワクチン接種プログラムを開始する準備を整えている。
(2)国民の安全を常に最優先する。ワクチンは,臨床試験を通じて安全性,有効性,品質に関する強固な基準を満たした場合にのみ,使用が承認される。
(3)COVID-19の効果的な治療法は,免疫不全などの理由でワクチンを接種できない人を含め,英国や世界的にワクチンが普及しても,ウイルスに対応するために不可欠なもの。効果的な治療法を見つけることは,ウイルスに感染した人の生命及び重症化に対するリスクを減らし,通常生活への復帰を支援することになる。
(4)コミュニティ検査を強化することで,症状がなく,意図せずにウイルスを拡散している人を特定し,隔離することができるようになる。さらに,政府は,NHSの最前線のスタッフ,介護職員,その他のハイリスクあるいは緊要な環境にいる人々に向けて,迅速かつ定期的な検査を全国的に展開していく。
(5)COVID-19の検査能力は,4月末の1日10万件から10月末には50万件に増加。半年でほぼ5倍に増加しており,年末までにはさらに増加する計画である。これにより,国内のあらゆる地域の市民が検査できる。政府は,拡大されたネットワークの規模と物流の複雑さにもかかわらず,これらの検査の結果判明までの時間の改善に取り組んでいる。
3.ウイルスの制御
以上のような科学の進歩は,通常に戻るための道筋を提供し,春には経済的・社会的な規制の必要性を減らすはずである。しかし,これらが展開されるまでは,ウイルスを抑制するために他の手段を使い続けなければならない。
4.イングランドでのターゲットを絞ったアプローチ
(1)本計画では,12月2日にイングランドでの全国的な制限を解除する方法を明記している。これは,イングランドにおける現在の制限期間中の皆の努力が,ウイルスの拡散を遅らせ,NHSへの圧力を和らげたからこそ可能となった。
(2)12月2日には,イングランドの全階層で,
・自宅待機の要請が終了し,各階層のガイダンスに従って,移動が再び許可される。
・店舗,美理容(パーソナルケア),スポーツジム,幅広いレジャー部門が再開される。
・集団での礼拝,結婚式,アウトドアスポーツが再開される。
・屋外の公共の場で,他世帯の一人だけとしか会えない制限が緩和され,以前と同様,屋外での6人ルール(注:7人以上での社交禁止)が導入される。
(3)しかし,ウイルスはまだ存在しており,人々の注意が足りなければ,ワクチンやコミュニティ検査が効果を発揮する前に,再び制御不能になる可能性がある。そうなれば,国が行ってきた進歩が危うくなり,NHSに耐えられないほどの圧力がかかり,COVID-19以外の患者が重要な手術を受けることができなくなる危険性が再び生じてしまう。
(4)このため,感染率が高い地域では最も厳しい対策をターゲットにすることが適切であり,12月2日からイングランドは地域別の階層的アプローチに戻る。
(当館注:お住まいの地域がどの階層に属するかは次のリンク先の英国政府ホームページにて確認できます。
https://www.gov.uk/find-coronavirus-local-restrictions )
各階層の規制の概要は,次のとおり。
○家族や友人との社交
Tier1 (Medium):屋内・屋外で6人まで(同じ世帯,サポート・バブルを除く)。
Tier2 (High):屋内で他の世帯との社交禁止(サポート・バブルを除く)。屋外で6人まで。
Tier3 (Very High):屋内・ほとんどの屋外で他の世帯との社交禁止(サポート・バブルを除く)。公園等の公共の屋外の場に限り6人まで。
○バー,パブ,レストラン
Tier1 (Medium):テーブルサービスのみ。午後10時ラストオーダー・午後11時閉店。
Tier2 (High):パブやバーは,レストランと同様の営業でない限り,閉鎖。実質的な食事を提供する場合に限り,アルコールを提供可。午後10時ラストオーダー・午後11時閉店。
Tier3 (Very High):持ち帰り,配達,ドライブスルーを除き,閉鎖。
○小売り
Tier1 (Medium):営業可
Tier2 (High):営業可
Tier3 (Very High):営業可
○娯楽施設
Tier1 (Medium):営業可
Tier2 (High):営業可
Tier3 (Very High):屋内は閉鎖。
○理美容(パーソナルケア)
Tier1 (Medium):営業可
Tier2 (High):営業可
Tier3 (Very High):営業可
○移動
Tier1 (Medium):可能なら徒歩,自転車で。仕事や教育,医療,ユースサービス,介護等の必要な場合を除き,Tier3への移動は避ける。
Tier2 (High):回数を可能な限り減らす。仕事や教育,医療,ケア等の必要な場合を除き,Tier3への移動は避ける。
Tier3 (Very High):仕事や教育,医療,ケア等の必要な場合を除き,他地域への移動は避け,回数を減らす。
○宿泊
Tier1 (Medium):同じ世帯,サポート・バブルまたは6人以内であれば可能。
Tier2 (High);同じ世帯,サポート・バブルであれば可能。
Tier3 (Very High);仕事や教育等の理由で必要な場合を除き,地元の地域以外での宿泊は不可。
○宿泊施設
Tier1 (Medium):営業可。
Tier2 (High);営業可。
Tier3 (Very High);仕事を目的とする宿泊,または,家に帰れない人を宿泊させる場合のような限られた例外を除き,閉鎖。
○仕事
・可能であれば在宅勤務を行うべき。
○教育
・学齢前施設,学校,専門学校,大学は開校。登録された保育等も可能。
○宗教施設
Tier1 (Medium):可能。ただし,6人を超えて交流しないこと。
Tier2 (High):可能。ただし,他世帯等と交流しないこと。
Tier3 (Very High):可能。ただし,他世帯等と交流しないこと。
○冠婚葬祭
Tier1 (Medium):結婚式,披露宴等は15人まで。葬式は30人まで。
Tier2 (High):結婚式,披露宴等は15人まで。葬式は30人まで。
Tier3 (Very High):結婚式等は15人まで。披露宴は禁止。葬式は30人まで。
○エクササイズ
Tier1 (Medium):授業や組織的な成人スポーツは屋外で行うこと。屋内では6人ルールに従うこと。エリートスポーツ,18歳未満,障害者の活動は継続可。
Tier2 (High):授業や組織的な成人スポーツは屋外で行うこと。屋内では他世帯との交流がある場合は禁止。エリートスポーツ,18歳未満,障害者の活動は継続可。
Tier3 (Very High):授業や組織的な成人スポーツは屋外で行うこと。ただし,ハイリスクな接触を伴う行動は避ける。屋内でのグループ活動やスポーツは,同じ世帯同士あるいはサポート・バブルを除き禁止。エリートスポーツ,18歳未満,障害者の活動は継続可。
○屋内でのレジャー(例えば,ジムや水泳)
Tier1 (Medium):可能。
Tier2 (High):可能。
Tier3 (Very High):可能。
○大規模イベント(エリートスポーツ,ライブ,ビジネス)
Tier1 (Medium):可能。ただし,収容力の50%,または,屋外4,000人/屋内1,000人のいずれか低い方を上限とする。社会的接触は制限される。
Tier2 (High):可能。ただし,収容力の50%,または,屋外2,000人/屋内1,000人のいずれか低い方を上限とする。社会的接触は制限される。
Tier3 (Very High):不可。車で参加するイベントならば可能。
(5)各階層では,ウイルスを抑制するために,より強力な対策を導入。
・Tier1では,可能な限り自宅で仕事をすることの重要性を強調。
・Tier2では,パブやバーは,レストランとしての営業でない限り,閉鎖しなければならず,ホスピタリティ施設では,実質的な食事であればアルコールを提供することが可能。
・Tier3では,持ち帰り,配達,ドライブスルーを除くすべてのホスピタリティが閉鎖。ホテルやその他の宿泊施設も閉鎖(仕事目的で滞在する人や家に帰れない人のため等の特定の例外を除く)。
(6)政府は,これまでの対応をさらに精緻にしていく。
・ホスピタリティの閉店時間を,午後10時ラストオーダー,午後11時閉店に修正。これにより,顧客が徐々に出発できるようになり,柔軟性が高まる。
・Tier1,Tier2では,スポーツやビジネスイベントは,定員制限や社会的な距離を置いて屋内外で再開できるようになり,劇場やコンサートホールでの屋内公演との整合性が高まる。
・サポート・バブルの対象を拡大し,1歳未満(または5歳未満で継続的な介護を必要とする障害がある場合)の子どもを持つ親や,成人が1人で重度の障害を持つ人を介護している世帯への制限の影響を緩和する。
(7)階層は,感染拡大を抑えた結果,高い階層から低い階層へと引き下げる地域をサポートするために設計されている。政府は,12月2日に各地域がどの階層に入るかを決定し,その後の階層間の移動方法を決定する。これは,ウイルスのレベル,増加率,NHSのキャパシティの明確な指標に基づいて決定する。
(8)現行の国の措置よりも制限は少ないが,政府は,Tier3に入る人々や企業,特に夏以降何らかの制限を受けている地域にとって,これらの措置がどれほど厳しいものであるかを認識している。このため,検査体制の拡大に加え,地域全体の検査や,ハイリスク環境へのより的を絞った検査について,地方自治体が協力して取り組む機会を提供する予定。陽性と判定された人の自己隔離とともに実施されることで,検査の大幅な拡大は,地域が最も厳しい措置から抜け出すための重要な新しいツールとなる。
(9)政府の対策にもかかわらず,経済や個人の生活への影響は深刻。そのため雇用維持制度,自営業者所得支援制度などの数多くの支援制度により,経済を支え,雇用を守るために迅速に対応している。
5.クリスマスとその後
(当館注:次のリンク先の英国政府ホームページに,12月23日から27日までのクリスマス期間中の制限について示されていますので,こちらもご覧ください。
https://www.gov.uk/.../making-a-christmas-bubble-with... )
(1)政府は,クリスマスが英国全土の多くの人々にとって一年の中で重要な時期であることを認識している。信仰の有無にかかわらず,クリスマスの期間は家族や友人と過ごすことが多く,学校やオフィスは閉鎖され,人々は休日を利用して旅行に出かける。
(2)今年のクリスマスは例年と異なるものになるが,人々が愛する人に会えるようにする。英国全土で家族が再会できるように,クリスマス期間中の社会的制限を期間限定で変更することについて,スコットランド,北アイルランド,ウェールズの各地方自治体と共通のアプローチに合意しつつある。
(3)今年が誰にとっても困難な年であったという事実は,愛する人との時間がより重要になることを意味する。この理由から,政府は,クリスマス期間中,誰もが(安全に祝う方法についてのガイダンスによってサポートする)社会的な接触をある程度増やすことを許可する。誰もが,愛する人,特に最も脆弱な人を守るために,リスクを最小限に抑えるためのガイダンスに従うことを確認する必要がある。
(4)政府はまた,今年,すべての信仰を持つ人々が多大な犠牲を払ったことを認識している。多くの宗教的行事に制限が設けられ,これらの犠牲のおかげでウイルスをコントロールすることができた。礼拝は全ての階層で可能になり,信仰指導者は引き続き重要な役割を果たし,宗教の実践を可能な限り安全なものにする方法について検討していく。
(5)COVID-19は,年末から2021年にかけて,英国の人々に非常に現実的な脅威を与え続ける。これは,「普通の方法でクリスマスを祝うことができなくなること」を意味する。他世帯との会合は,COVID-19に感染し,他の人に感染させる危険性を高めることになる。クリスマスの期間中,私たち一人一人が責任を持って,ウイルスの拡散を抑え,愛する人を守り,弱い立場にある人には特に注意を払う必要がある。適切な時に検査を受け,他の人を守るために自己隔離し,換気をすることの大切さを忘れず,「手,顔,空間」でお互いを守り続けることが重要である。
6.正しい行動をとり続けること
(1)ウイルスを抑えるために重要な8つの行動を示す。
・20秒間手を洗う
・密閉された環境ではフェイスカバーを着用する
・社会的距離を保つ
・会う人の数と時間を最小限に抑える
・症状が出たらすぐに検査を受ける
・室内の換気をよくする
・人と会う場合は屋外で行うようにする
・自分や家族に症状がある場合や,陽性反応が出た場合は自己隔離する
(2)ウイルスを抑制する最も重要な方法は,私たち全員が正しい行動を続けること。英国の人々は,社会的・経済的な苦難を引き起こしたかもしれない場所でも,これらの行動をとることで,ウイルスの拡散を減らすことに貢献してきたことは間違いない。
(3)これらの行動は冬の間も同様に重要であり,私たちは皆,自分たちの役割を果たし続けなければならない。
(以上)
現在,当館では領事窓口のご利用について,事前の電話予約制としております。下記リンクをお読みの上,開館日の午前10時〜午後4時30分(午後1時〜午後2時を除く)にご予約を取られますようお願いいたします。
https://www.uk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/Appointment.html
このメールは,在留届にて届け出のあったメールアドレス及び「たびレジ」登録者宛てに配信しています。既に英国にお住まいではなく,在留届を出されたままになっている方は,本メールに返信の形で結構ですので,全員のお名前と出国日をお知らせください。「たびレジ」登録者の方で旅行を中止した等の理由により配信停止を希望する方は,次の「たびレジ」ホームページより登録した旅行情報の削除をお願いします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
在英国日本国大使館 領事班
電話 020−7465−6565
転載は以上です。
それにしても日本政府と全く違います。
目的や制限のレベルが明確。そしてきめ細かい。
日本政府のアナウンスの質と量の低レベルさに唖然とします。
お読みいただきありがとうございました。