岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「利休にたずねよ」を観ました。

2013-12-15 06:49:44 | 映画・DVD 


今日は北風が冷たく外を長く歩くのはあきらめました。
近くの映画館で「利休にたずねよ」を観ることにしました。

いつもは閑散としているコンプレックスが今日は席の半分ほど埋まっていました。
団十郎さんと海老蔵さんの親子出演が話題を呼んでいるからかもしれません。
そのことは興味深かったのですが、京都の美しい映像が見られるという宣伝コピーに惹かれました。

ストーリーは、秀吉と利休の確執と、利休の若い頃の秘話(フィクション)が2つの主題となっています。
そして、最大のテーマは「美」です。
日本、そして京都の四季の美しさを堪能できます。
もちろん、きらびやかさの対極にある「わびさび」の美にも惹きつけられます。

秀吉は今でいえばキムジョンウンのような男に描かれ、戦国時代には半島の姫を拉致する日本人がいたという設定になっています。

利休(海老蔵さん)の師匠を団十郎さんが演じているのですが、やはり長く語られる場面になっています。
現実にも師匠と弟子でもある親子ですからね。

全体的なストーリー構成は今ひとつだったように感じましたが、この映画から私が受け取った最大のメッセージは、日々の中で「美」を決しておろそかにしてはならないということでした。

滝川クリステルさんが、「お・も・て・な・し」を世界に広めましたが、そのみなもとは、まちがいなく茶道にあります。

単なる喫茶を「おもてなし」作法に昇華させた茶道こそ、日本の美の原点の一つです。

そのことを再確認したことだけでこの映画観賞の価値は十分にありました。



※画像は兵庫但馬地方の雲海です。左手に小さく竹田城が浮かんでいます。


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