ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

大空の月の光し清ければ影見し水ぞ先づこほりける

2018-01-25 03:05:40 | 古今抜粋

大空の月の光し清ければ影見し水ぞ先づこほりける    よみ人しらず


古い時代においては夜に明るいものといえば月だけだった。

ゆえにそれを見る時の感性は否が応でも磨かれた。

一筋の影も漏らさないほど見つめたものだ。

その月の光があまりに清らかなので、それを見た水がまず凍りつくほどなのだと。

詠み手は素直に感じたことを詠んだのである。

夜を照らす明るい月の景色が見えるようでもある。


おほぞらにかかる月夜も群雲のかかるまなこは見てもかからず   揺之





この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ならずものの | トップ | 晴天なれば »
最新の画像もっと見る

古今抜粋」カテゴリの最新記事