【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

第2次補正予算成立 大島九州男さんがノー原稿で賛成討論

2010年01月28日 16時57分35秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
【追記 2010-1-29】

 検索ワードの解析によると、「2次補正 子ども手当」の検索でこのブログを訪問してくださる方が増えています。「子ども手当」は、来週から始まる「2010年度一般会計予算案」という議案に盛り込まれます。衆院での審議は2月末まで、参院での可決・成立は3月中旬~下旬になる見通しです。念のため。【追記おわり】

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【参院本会議 2010-1-28】

 麻生自民党内閣が編成し、第1次補正をした2009年度予算から、ムダづかいを削減し、税収減を盛り込み、雇用対策を追加した「2009年度(平成21年度)第2次補正予算(一般会計と特別会計)」が28日、成立しました。

 28日は参院予算委員会で締めくくり質疑が行われ、賛成多数で可決。参院総務委と厚労委での関連法案の可決とあわせて午後4時の参院本会議に緊急上程されました。

 予算案は、参院だけにある押しボタン投票システムで採決し、

 投票総数224
 賛成   142
 反対    82

 の賛成多数で、可決・成立しました。

 「当初」・「補正」・「暫定」を問わず、民主党が政権党として予算を成立させたのは、1998年4月の結党以来、12年目にして初めてのことです。

 これに先立つ、賛成討論に立った大島九州男参院議員は、ノー原稿で演説し、議場が大いに沸きました。大島さんは原稿は持たず、お守りだけ携えて登壇。何も見ずに、予算審議のあり方、参院の存在意義、現下の経済情勢などを雄弁に語りました。

 
 
 
 
 

 きょうの大島演説は具体的な内容・数字が多く、後で出来上がる「参議院本会議録」を読んでも内容の濃い物になっていると予測します。ノー原稿で演説する議員はたまにいますが、後で読むと散漫な議事録になっている傾向があります。しかし、大島さん、ひそかに練習して、原稿を暗唱できるようにしていたんでしょう。

 大島さんは福岡県直方市議を経て、2003年の第43回衆院選、2005年の第44回衆院選に挑戦。小選挙区で麻生太郎さん(後に首相)を相手にするという無謀な闘いで敗北。2007年の第21回参院選(逆転の夏)の全国比例で、参院議員に初当選。与党になった昨秋の臨時国会から予算委理事を務めています。

 手前味噌の私事で恐縮ですが、大島さんは学生時代東京に出て来られていて、私の高校(日大二高)の12年先輩にあたります。大島さんの卒業担任の塚田明克先生は、私にとっても6年間、国語を習った思い出深い先生です。わが母校では昨年来、漫才師のオードリー両君の活躍に盛り上がっており、大島先輩が民主党史に残る討論に起用されるという出来事が加わり、嬉しい限りです。政権交代が実現して、その後の予算成立の賛成討論が大島先輩だなんて夢じゃ無かろか(>_<)

 麻生太郎と一騎打ちで闘い、参院本会議場でノー原稿で弁じる。大島九州男先輩のことを、後輩の一人として誇りに思います。