【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

なぜ岡田克也さんは終戦記念日に靖国神社を参拝しないのか?

2013年08月15日 12時57分33秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]岡田克也さん、民主党ホームページから。

 岡田克也さんは8月15日終戦の日になぜ靖国神社に参拝しないのでしょうか。

 岡田さんは副総理だった昨年8月10日(金)の記者会見で、私の質問に答えて

 「東京裁判そのものの問題がないわけではないけれども、しかし、日本が自ら戦後を総括していない以上、やはり東京裁判というものを尊重するという考え方に立たざるを得ないと。その東京裁判の結果、A級戦犯というふうに断じられた方々が祭られている、神として祭られているということについて、そこに閣僚が行くということは、私は望ましくないというふうに考えております

 と述べています。

 東条英機をはじめとするA級戦犯の靖国神社合祀後は、昭和天皇も天皇陛下も靖国神社にご親拝されていません。これについての感想は岡田さんは語っていません。しかし、岡田さんもA級戦犯の合祀は問題だと考えている点で認識は一致しているようです。

 このとき、岡田さんが「これは2005年でしたか、小泉さんと党首討論の議事録を見ていただければよく出ているというふうに思います。小泉総理と全く意見は、ある意味では一致したのですが。永久に戦犯が戦犯であると、戦争犯罪人であるということは一致したので。」と話しているので、議事録を調べてみました。

 第162通常国会の2005年6月2日の衆・予算委。このとき岡田さんは民主党代表(ネクスト総理)を務めていましたが、

 「A級戦犯については、重大な戦争犯罪を犯した人たちであるという認識はあるということですね

 との問いに、小泉首相は

 「裁判を受諾している。二度と我々は戦争を犯してはならない、戦争犯罪人であるという認識をしているわけであります

 と答弁しています。

 すなわち、安倍首相や小泉自民党青年局長は、小泉首相が「戦争犯罪人であるという認識をしているわけであります」と答弁したA級戦犯が祀られている靖国神社にきょう、代理も含めて参拝したことになります。

 岡田さんはもともと厚生族。経世会(自民党竹下派)の伝統的な利権でした。

 岡田さんは自筆の著書で、「新人議員だったとき、私は厚生委員会に配属された。私の希望を汲んでの配属だ。誰がどの委員会のメンバーになるかは、党というよりは派閥が決めていた」「経世会の一員である私の希望が、聞き届けられやすかったのは間違いないだろう。まさに望みどおり、厚生委員会配属になったわけだ」(『政権交代』71ページ)としています。

 2013年8月15日(木)も、経世会からは、恩給局を持つ総務省の新藤大臣が参拝しています。一方、援護局を持つ厚生労働省の田村大臣は参拝していないようです。経世会のなかでも対応が分かれていますが、清和会の安倍首相は、自民党総裁として代理参拝しました。安倍首相は自民党政調の厚生部会長(社会部会長)を経験した厚生族です。

 岡田さんは消費税による社会保障4分野の一体改革法成立という実績をあげましたが、すでに厚生族からは卒業しています。

 安倍首相は、第1次内閣で岡田さんの質問に答えて靖国神社にA級戦犯が合祀されていることについて、

 「日本において、国内法的にいわゆる戦争犯罪人ではないということでございます。遺族援護法等の給付の対象になっているわけでありますし、いわゆるA級戦犯と言われた重光葵氏はその後勲一等を授与されているわけでありまして、犯罪人であればそうしたことは起こり得ない、こういうことではないかと思います

 としています。A級戦犯が国内法上の犯罪人でないのはたしかですが、「援護法」の給付対象になっているから靖国神社にA級戦犯が合祀されていることに問題がないとの認識がうかがえる答弁です。安倍さんの援護法を正当性の根拠として答弁したところをみても、安倍さんはまさに厚生族であり、自民党総裁として、厚生族関係団体から票と政治献金をもらいたいという思惑がすけてみえます。

 私は昨年12月15日に靖国神社に昇殿参拝しました。このときは「遺族」として昇殿しました。帰り際、遊就館の「ご遺影のパネル番号22の10列の7段目」に「東條英機命 昭和23年12月23日 東京都巣鴨拘置所で法務死」とあるのを見つけました。

 少なくとも数百万人の英霊を殺した東条が合祀された神社に参拝することが英霊に報いることにはならない、と私は信じています。だから、新藤さんは、総務大臣ではなく、ご遺族として参拝したのです。その国を思い祖先を思う気持ちは、経世会に受け継がれています。
 
 安倍首相と小泉青年局長の参拝は、昭和天皇のみならず、太平洋戦争でなくなった9割9分の英霊に対する裏切りであると断じます。「援護法の対象だから」と正当化した安倍首相ですが、軍恩(軍人恩給)連盟の全国組織は解散し、靖国に旗が奉納され、遊就館に展示されています。

 昭和天皇の心をないがしろにして、自分の利権を強調するのは、東条首相も安倍首相も五十歩百歩。そして、援護法・恩給法の対象となる団体、個人から支援を受けているわけでもないのに終戦記念日に参拝する自民党チルドレンのむなしさ。昭和天皇と英霊の思いはいかばかりか。

 晋太郎が泣いている、昭和天皇も泣いている。

 安倍晋三首相兼自民党総裁こそ、右翼の名折れにほかなりません。

[国会会議録から引用はじめ]

159 - 衆 - 予算委員会 - 7号
 平成16年02月10日

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc.cgi?SESSION=980&SAVED_RID=1&PAGE=0&POS=0&TOTAL=0&SRV_ID=8&DOC_ID=8390&DPAGE=1&DTOTAL=4&DPOS=4&SORT_DIR=1&SORT_TYPE=0&MODE=1&DMY=3949

○岡田委員 A級戦犯を合祀するかどうかは、確かにこれは靖国神社側が決める問題ですね、国の機関ではありませんから。ですから、そのこと自身は、それが国としていいとか悪いとかいう問題じゃありません。靖国神社側が決める、あるいは御遺族の皆さんが決めることです。
  しかし、そこに総理が行くとなれば、これは話が違うんですね。本当に御遺族の皆さんの総意でA級戦犯の皆さんが合祀されているのかどうか、これはかなり異例ではあります。つまり、軍人ではない人も合祀されています。それから、もちろん戦場で亡くなったのではありません。戦後そういうふうになったわけですけれども、私は、靖国神社にお参りするときに、やはりそこに戦争について責任を持つ人たちが一緒に祭られているというのは非常に抵抗感を覚えます。総理はいかがですか。

○小泉内閣総理大臣 私は、抵抗感を覚えておりません。。

第162回国会 予算委員会 第22号
 平成十七年六月二日(木曜日)

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/162/0018/16206020018022c.html

○岡田委員 民主党の岡田克也です。
  きょうは、総理の外交姿勢、そして郵政改革について議論したいと思っております。
  始める前に一言確認しておきますが、きょうは総理しか呼んでおりませんので、外務大臣そして竹中大臣、そこにお座りいただくのは結構ですが、答弁は求めませんので、委員長もよろしくお願いをしたいと思います。
  さて、まず、総理に対して、少し重い質問を最初にしたいと思います。
  総理は、極東軍事裁判、いわゆる東京裁判、これについてどういった見解をお持ちでしょうか。
○小泉内閣総理大臣 これは、第二次世界大戦後、極東軍事裁判が行われましたけれども、我が国は、我が国を含む四十六カ国が締約国となっておりますサンフランシスコ平和条約第十一条により、極東国際軍事裁判所、この裁判を受諾しておりますし、この裁判について今我々がとやかく言うべきものではないと思っております。
○岡田委員 今、総理は、サンフランシスコ講和条約第十一条によって極東軍事裁判所の裁判を受諾していると。それは事実であります。
  その上で、今おっしゃったことが、とやかく言う話ではないというふうに聞こえましたが、どういうことですか。従来の政府答弁は、異議を唱えるものではない、こういう答弁ですね。同じですか。
○小泉内閣総理大臣 受諾しているということは、異議を唱えるものではない、とやかく言うものではない。
○岡田委員 総理、いろいろな国会での答弁、後でまた申し上げますが、すごく誤解を招きやすいんですよ。総理ですからきちんと答弁していただきたいと思いますが、受諾している、したがって同裁判には異議を唱える立場にはない、こういうことでよろしいですね。
○小泉内閣総理大臣 たびたび答弁しておりますように、受諾しているものであり、異議を唱える立場にはございません。
○岡田委員 そうしますと、その東京裁判、極東軍事裁判で有罪判決を受けた二十五名、うち七名が死刑判決を受けておりますが、この人たちに対してA級戦犯という言い方を通常するわけでありますが、このA級戦犯に対して総理はどういうお考えをお持ちですか。(発言する者あり)
○甘利委員長 静粛にお願いします。
○小泉内閣総理大臣 私は、東京裁判におきましては……(発言する者あり)
○甘利委員長 答弁中です、静粛に。
○小泉内閣総理大臣 A級戦犯のみならず、B級戦犯、C級戦犯、数千人の方々が有罪判決を受けている。それについて、A級戦犯についてどう思うかという御質問だと思いますが、私は、受諾しているわけですから、それについて異議を唱える立場にはございません。
○岡田委員 ちょっと総理、多分事実関係を間違っておられると思いますが、極東軍事裁判、これを東京裁判と俗に言いますが、極東軍事裁判において有罪判決を受けた二十五名について、これをA級戦犯、そのほかの軍事裁判、これは日本の国内もあります、国外もあります。それに対して、B級戦犯、C級戦犯、こういう区別をしているはずですが、今の答弁だと、東京裁判でかなり多数の方が有罪判決を受けているというふうに聞こえましたが、そこはいかがなんでしょうか。
○小泉内閣総理大臣 明確な事実認識におきましては、後ほど調べて、もし御必要があればお届けしたいと思います。事実関係がどうかということについては、今、はっきりと明確に、私が答えて……(発言する者あり)
○甘利委員長 静粛にお願いします。静粛にしてください。
○小泉内閣総理大臣 誤解を与えてはいけませんので、よく調べて、調査の上、報告いたします。
○岡田委員 総理、こういう話は、私、A級戦犯について質問するということは通告してありましたし、基本的なことですから、やはり間違われない方がいいと思いますよ。
  そこで、この二十五名、死刑七名、終身禁錮十六名、禁錮二十年一名、禁錮七年一名、そしてあと三名の方が、二人は途中でお亡くなりになり、一人、大川周明氏は途中で精神に変調を来して裁判から外れました。
  この有罪判決を受けた二十五名の人たち、重大な戦争犯罪を犯した人たちであるという認識はありますか。
○小泉内閣総理大臣 それは、東京裁判でそのような判決を受けたわけでありますし、日本は受諾したわけであります。そういう点においては、東京裁判において戦争犯罪人と指定されたわけであり、その点は、日本としては受諾しているわけであります。
○岡田委員 A級戦犯については、重大な戦争犯罪を犯した人たちであるという認識はあるということですね。
○小泉内閣総理大臣 裁判を受諾している。二度と我々は戦争を犯してはならない、戦争犯罪人であるという認識をしているわけであります。
○岡田委員 私は、もちろん、その二十五名の一人一人を見たときに、いろいろな議論はあるんだろうと思います。しかも、東京裁判そのものについてもいろいろな議論はある。勝者が敗者を裁いた裁判であったとか、事実関係において間違いがあるとか、あるいは、新しい罪を設定して裁いたとか、いろいろな議論はありますが、しかし、我が国としてこれを受諾している、これが議論のスタートだと思うんですね。
  そして、その東京裁判において現に有罪判決を受けたA級戦犯に対して、これは重大な戦争犯罪を犯した人たちである、そういう認識にまず立っていろいろな議論をしていかないと議論が迷走すると思うんですが、もう一度、そのことはよろしいですね。
○小泉内閣総理大臣 それは、東京裁判を受諾しているということで十分ではないかと思います。
○岡田委員 裁判を受諾しているということは、その二十五名について重大な戦争犯罪人であるという判決が出ているわけですから、そのことは受諾しているということですね。
○小泉内閣総理大臣 その裁判を受諾しているわけであります。認めているわけであります。
○岡田委員 それでは、具体的な話にちょっと移りたいと思います。
  五月十六日の予算委員会で、総理が我が党の仙谷委員の質問に対して幾つかお答えになりました。そのことに関して、少し具体的に聞きたいと思います。
  まず、総理は、戦没者に対して追悼を行うことに関して、どのような追悼の仕方がいいかということは他の国が干渉すべきでない、こう述べられました。この干渉すべきでないということは、どこかの幹事長が述べられたように、内政干渉すべきでない、こういう意味ですか。
○小泉内閣総理大臣 戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないと申し上げたのであって、これをおかしいとは私は思っておりません。
  そして、内政干渉という定義はないんです。内政干渉というはっきりした言葉の定義はないんです。どれが内政か、今それぞれの国が、いろいろな内政問題について、自分の国はこう思うということを他国に対して言います。
  しかし、私の答弁をよく読んでいただきたい。戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでない、これを岡田議員はおかしいと思っておられるんですか。
○岡田委員 総理、私ちょっと我が耳を疑ったんですが、何が内政干渉かということはないんだということをおっしゃったと思うんですが、それじゃ、内政干渉の定義、おっしゃっていただけませんか。
○小泉内閣総理大臣 それは、その時々、内政というものに対して各国がこれは内政干渉だと言う場合があるでしょう。しかし、内政とは何か、こういう問題について定義はないということを申し上げているわけでございます。
○岡田委員 内政とは何かはちょっと横に置くとして、内政干渉の定義を言ってください。
○小泉内閣総理大臣 それは、各国で内政不干渉という立場というものはそれぞれの立場がとらなければなりませんが、それでは内政とは何ぞやという定義はないんですよ、内政というのは。それを私は申し上げているんです。
○岡田委員 総理、内政干渉というのは、れっきとした、きちんとした定義があります。これは、国会の場でも、政府からの答弁もなされています。ある種の武力その他の強制力をもって一国が自国の自由裁量で決定し得る事項に対して圧力を加えて自国の意向に相手国を従わせようとする行為、これが内政干渉の定義です。ですから、強制力をもって他の国の自由裁量に属することについて圧力を加えて従わせようとする行為、これが内政干渉の定義です。
  ですから、総理が干渉とか内政干渉とか言っておられますが、それは俗な言い方で言っておられるのであって、この国際法上の内政干渉という考え方に立って議論しているんじゃないんじゃないですか。物すごくそれは軽率だと私は思うんですが、いかがなんですか。
○小泉内閣総理大臣 一般論として、内政干渉という今岡田議員が言っておられること、それはそうだと思いますが、内政ということについては、その国によってとり方が違うんです。だから、ある国にとっての内政、また日本にとっての内政、そういう点について、どれが内政かという定義はないと申し上げているわけでございます。
○岡田委員 総理、私は内政の議論をしているんじゃないんですよ。内政干渉のポイントは、強制力をもって圧力を加えて従わせようとする、これが内政干渉のポイントですよ。
  ですから、今回の、どういう参拝をするか、そういうことについて、それが干渉だとか内政干渉、少なくとも法律的な意味での内政干渉には当たらないということは明らかなんですよ。総理は全く意味を、常識的な言葉でもって発しているわけですよ。そして、そのことが国際的紛争を招いているわけです。
○小泉内閣総理大臣 この点も岡田議員は誤解されていると思います。
  私は、戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないと言っているんです。内政干渉をすべきでないということは申し上げておりません。
○岡田委員 最初に総理がそう言われればよかったんですよ。私は、内政干渉という意味かと最初に聞いたんですから。そのときには、あやふやにして答えられたわけですね。(発言する者あり)武部幹事長が言われたことは、全く政治家として無知だし、政治家としての常識に欠ける、そういうふうに言わざるを得ないと私は思います。
  それでは、次に、いつ行くか適切に判断いたしますと言われましたね。このいつ行くか適切に判断いたしますというのは、従来総理が言っておられる適切に判断いたしますということと比べれば、一歩踏み込んでいると思うんですね。つまり、行くこと前提の議論ですから。総理は、行くことを前提に述べておられるんですか。
○小泉内閣総理大臣 それは、言葉どおりにとっていただいて結構であります。いつ行くか適切に判断する、そのとおりでございます。
○岡田委員 いつ行くか適切に判断するというのは、行くこと前提ですねと聞いているんです。
○小泉内閣総理大臣 それは、いつ行くか適切に判断するという言葉しかありません。どう判断するかは、人によってとり方が違うでしょう。しかし、それを適切に判断すると、これがいい答弁なんですよ。
○岡田委員 総理、いつ行くか適切に判断するという答弁は、総理は撤回されなかったわけですね。
  私は、こういう機会に言い直されればよかったんだと思いますよ。つまり、いつも言っているように、適切に判断いたしますというふうに言われればよかったんですよ。それを、いつ行くかというのが加わっていることによって、もう一歩踏み込んだんじゃないかという誤解を与えているわけですよ。だから、今、私はある意味で総理にチャンスを与えたんですよ。しかし、総理は開き直って、いつ行くかということを今繰り返された。そういう姿勢がまさしく日中関係を、あるいはアジアにおける日本の関係をおかしくしているんですよ。
○小泉内閣総理大臣 戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないという私の発言が、なぜ他の国を傷つけているんですか。そこをお聞きしたい。
○岡田委員 総理、私もそのことを今聞こうとしたんですよ。総理がそうやって開き直っていることが問題なんですよ。それこそがこの問題の根源なんですよ。
  いや、総理が開き直って、なぜ問題なのかわからないとおっしゃるんであれば、それは一般の人がそう言うならいいですよ。しかし、あなたは日本国総理大臣なんですから、わからないと言って開き直っているんではなくて、もし総理が信念を持ってみずからが靖国に行くべきだと考えているんであれば、そのことをちゃんと理解させる責任があなたにはあるんですよ。それに対して異を唱えている人に対して、こういう考え方で行くんだ、そのことは問題ないんだということを説得しなきゃいけないんですよ。説得もせずに、わからないと言って開き直っている。それは総理大臣のやることじゃありませんよ。
○小泉内閣総理大臣 なぜ開き直っていると解釈するんですか。戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないという私の答弁がなぜ開き直っているととられるのか、理解に苦しんでおります。
  そして、今までに、私が靖国参拝するときにどう言っているか、よく調べてください。それは、二度と戦争を起こしてはいけない、今日の日本の発展というのは現在生きている人だけで成り立っているものではない、心ならずも戦場に行かなければならなかった方々のとうとい犠牲の上に成り立っているはずだと、そういうことを考えると、戦没者に対して敬意と感謝の意を表するために靖国参拝に行っているんであると、もう何回も説明申し上げてあります。決して、軍国主義を美化するものではないし、日本が軍事大国になるために行っているのではない。この平和のありがたさをかみしめよう、二度と国民を戦場に駆り立てるようなことはしてはいけない、そういう気持ちを込めて参拝しているということは何回も申し上げております。
○岡田委員 総理、それがひとりよがりなんですよ。私は、日本国総理大臣として靖国に私自身が行くことはありません。そのことは何回も申し上げているとおりであります。
  A級戦犯が合祀をされている。そして、そのA級戦犯合祀に当たって、A級戦犯を昭和の受難者だと位置づけて合祀している。その靖国神社に総理は行くべきでないと私は考えます。総理がどういう思いで行ったとしても、しかし、A級戦犯が合祀され、そしてそのA級戦犯が昭和の受難者として合祀されている。私は、その一点をもって、靖国には総理として行くべきでないと思います。
  総理、あなたがあなたの考え方を言われるのは結構です。しかし、それが相手に通じていないんです。通じてなければ、きちっと説明して理解させるのは総理大臣の責任でしょう。
○小泉内閣総理大臣 これも、私は過去何回も答弁しているんです。A級戦犯のために参拝しているのではない、多くの戦没者に敬意と感謝の意を表したい、そういう気持ちから参拝しているのであって、特定の個人のために参拝しているものではございません。
  私は、岡田代表が靖国に参拝しないということに対して別に批判するものではありません。それは岡田さん自身の考えでしょう。しかし、私が靖国神社に参拝しているということは、今までも申し上げておりますように、多くの戦没者の犠牲の上に今日の日本の繁栄があるんだから、そういう戦没者に対する敬意というもの、感謝というものを決して現在でも忘れてはならないという気持ちから参拝しているわけでありまして、この点については何回も申し上げております。
○岡田委員 それでは、現に、総理の靖国参拝を理由として、今、日中関係が極めて緊張関係にある、この事実は認めますね。どうですか。
○小泉内閣総理大臣 それは、靖国参拝に対して意見の相違はございます。しかし、全般的な日中関係を考えますと、今までにない日中経済の交流は深まっております。交流も拡大しております。
  私は、一時的な一部の意見の対立が、日中全体の友好関係というものを考えれば、そういう意見の一部の対立を乗り越えて、日中友好関係の重要性をお互いが認識すべきだと思っております。
  そして、私が申し上げておりますように、私の靖国参拝に対する考えがひとりよがりだと言われましたけれども、なぜひとりよがりか、その批判も私は理解に苦しんでおります。
○岡田委員 総理、日中関係はいいと言いますけれども、今いいはずがありませんよ。そこまで開き直ると、ひとりよがりじゃなくて、もう完全な開き直りですよ。
  そして、そういう中で、先ほど総理御自身が言われた例えば常任理事国入りの問題、これは、日本としての国の利益、国民の利益のかかった重要な問題だと思います。私は、野党ですけれども、この問題はいろいろなところでサポートしていきますよ。だけれども、幾ら努力しても、あるいは外交の現場でそれぞれが努力したって、まだ中国ははっきりノーとは言っていませんよ、だけれども、日本が常任理事国入りするということについて、今の日中関係、日韓関係、そのきっかけは総理の靖国参拝の問題です。この問題がきっかけになって、常任理事国入りの問題がますます難しくなっているじゃないですか。
  あるいは、六カ国協議はどうですか。北朝鮮をめぐる六カ国協議、この問題は、もちろん拉致の問題の解決のためにも、そして核開発を何とかとめていくためにも、極めて重要な六カ国協議であります。しかし、北朝鮮に対して最も影響力を行使し得るのは中国。その日中関係がこれだけぎくしゃくしていて、もちろん日本だけに責任があるとは私は言っていませんよ。だけれども、総理の靖国参拝の問題が一つの原因になっていることは事実、大きな原因ですよ。
  そういう中で、常任理事国入りの問題とか北朝鮮をめぐる六カ国協議、首脳会談すらできないというこの現状、それに対して日本国総理大臣としてどう考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○小泉内閣総理大臣 首脳会談は、昨年十一月において胡錦濤主席とも行いましたし、その後、温家宝首相とも会談をいたしましたし、ことしになってから、四月においても胡錦濤国家主席としております。
  私は、意見の一部の相違があるから全体の関係が悪いというふうにはとっておりません。また、一部の意見が違うから関係を悪くしようという気もございません。
  この靖国参拝を殊さら取り上げておられますが、岡田代表は、靖国参拝がいけないというんですか、いいんだけれども、中国が言うからいけないというんですか、どっちなんですか。(発言する者あり)
○甘利委員長 静粛にお願いします。
○岡田委員 私は、まず、国民の皆さん、特に遺族の皆さんが靖国参拝をされるその心情はよくわかります。しかし、日本国総理大臣たる立場にある人が、A級戦犯が合祀され、そして、それについて昭和の受難者とまで言っている靖国神社に日本国総理大臣が行くべきでないというふうに思っています。今、外国政府に言われて行く行かないを決める問題ではありません。それはまずみずからが判断すべきです。ですから私は総理に判断を聞いているわけですよ。
  今現に、これは日中間だけじゃありませんよ。この前シンガポールの首相にお会いしましたが、シンガポールの首相も非常に心配をしておられました。もちろん日韓関係もです。アジア全体が今、この問題をきっかけに日中関係がおかしくなるんじゃないか、そして、日中関係がおかしくなればアジア全体が影響を受けるということを深刻に心配しているんですよ。そのぐらい、今大きな波及効果がある。そして、日本自身にとっても、先ほどの常任理事国、あるいは六カ国協議、拉致の家族の皆さん、そして核開発があれば、日本の安全保障にとって極めて大きな影響がある。
  そういう大きな問題がたくさんある中で、総理として、総理の判断をみずからすべきじゃないか、全体をとらえて、それは総理の信条から見れば問題はあるかもしれないけれども、しかし、そこは総理大臣だからきちんと判断すべきじゃないか、そういうふうに申し上げているわけです。いかがでしょうか。
○小泉内閣総理大臣 それは、そうすると、靖国神社に参拝するのは悪くはないけれども、中国の関係を考えて、中国が好ましいと思わない、嫌だと言っているから行くなということなんですか。(発言する者あり)
○甘利委員長 静粛にお願いします。質問中です、静粛に。
○岡田委員 総理、議論をすりかえないでもらいたいんです。
  A級戦犯を合祀した靖国に日本国総理大臣は行くべきでない、それは自分の判断でそういうふうに決めることであって、外国に言われて決める問題じゃない、私はずっと一貫してそういうふうに申し上げています。そして、総理、自分で判断しなさいと。そうじゃないと言うなら、中国や韓国、この靖国参拝に異を唱えている国に対して、みずからの信念を語って説得しなさい。説得もしない、ほうり出して、何で問題になるかわからないといって言い放つ。
  総理、その結果として、日本の国益は結局どうなるんですか。国民挙げて、あるいは外務省を先頭に、みんなが本当に努力をして、日本の国の利益、国民の利益のために、北朝鮮との交渉、これをいかにしっかり運んでいくのか、あるいは常任理事国の問題、あるいは東アジア共同体をつくっていくために、やはり日中関係、日韓関係、日本とアジアの関係がいかに大事か、そういう視点で大きな判断をすべきだということですよ。総理、そこがおわかりになりませんか。
○小泉内閣総理大臣 私は自分の判断で靖国神社に参拝しているんですよ。他の国がいけないとかいいとか言っているから参拝しているんじゃないんです。自分の判断として靖国神社に参拝しているんです。その理由は再三申し上げております。
  そして、中国の首脳とも韓国の首脳とも会談するたびに、靖国の問題が出るたびに、私は私の信条を説明しております。そして、日中関係、日韓関係の重要性も共有していると思っております。
○岡田委員 総理、私は、総理の選択肢は三つしかないと思っているんですよ。先ほど来申し上げていることですが、一つは、みずからの判断で行かないと決めること。そして二番目は、相手を説得し、総理の考え方を相手を説得する中で貫いていくこと。しかし、総理はいずれもやらないんです、今。単に放置をして、その間、国の利益がどんどん失われていく。そうしたら、三番目の選択肢しかもうありませんよ、総理。それは、総理が日本国総理大臣をやめることですよ。もうそこまで大きな話なんだということ、日本の国の利益がかかっている話でもある、日本の将来がかかっている話でもある、そういう認識はありませんか。
     〔委員長退席、渡海委員長代理着席〕
○小泉内閣総理大臣 それは、私は理解できないんですね。靖国に参拝しなければ中国との関係がよくなる、中国との関係を考えると、中国が靖国参拝というものに対して不快感を持っていると言うから私に退陣せよという議論とどうして結びつくのか。
  岡田さん自身が靖国に参拝しないということは、私は批判いたしません。中国が靖国に参拝するのを不快感を持つということも、別に私はそういう考えであるということは理解しております。しかし、今の議論を聞いていると、総理大臣の職務として参拝しているものでない、私の信条から発する参拝に対して他の国が干渉すべきではないと思っているんです。
  そして、これはやはり信条の自由というのがありますから、心の問題ですから。そういうことを考えて、私としては、そういう心の問題にまで他の人があれこれ言うから……(発言する者あり)
○渡海委員長代理 御静粛に願います。
○小泉内閣総理大臣 どうかということを考えるよりも、自分自身の判断で考えるべき問題ではないか。これが、総理大臣を退陣しなきゃならないというふうには考えておりません。
○岡田委員 総理、揚げ足をとるつもりはありませんが、言葉をもう少し正確に言われた方がいいと思います。
  例えば、信教の自由の問題だとおっしゃいました。憲法の保障する信教の自由というのは、国家権力が個人に対して特定の宗教を強制しないということであって、日本国総理大臣が、おれは信教の自由があるんだから、そういう話は全く憲法というものがわかっていないんじゃないかと私思うんですよ。
  とにかく、いろいろな意味で粗過ぎるんですが、私がお願いしたいことは一つ。この事態を放置すれば、日本の重要な国の利益、国民の利益、国益が失われる状況にある。それを打開する責任は、少なくとも日本国総理大臣としてのあなたにあります。どうやって打開するのかを教えていただきたい。
○小泉内閣総理大臣 日本としては、日中間の交流を拡大していき、なおかつ経済の依存関係もますます深まっております。そのような日中の友好性というのは、両国、認識を共有しておりますので、そのような点について、お互い理解を深めていく必要がある。そういう中で、今後の、日中間の協力はもとより、国際社会の中での協力も考えていくべきではないか。
  一時的な意見の相違があったとしても、将来を展望すれば、日中関係の重要性というのはお互いよくわかっていると思います。そういう中で、今後、話し合い、また交流を重ねていく必要があると思っております。
○岡田委員 総理、本当に今日本の国の利益がかかっているんですよ。北朝鮮の核武装、どんどん準備進んでいるじゃないですか。あの拉致家族の皆さん、どうですか。そういった問題について、総理としてきちんと解決する責任がありますよ、総理。あるいは、東アジア共同体ということを総理も言われるけれども、日中がお互いいがみ合って、東アジア共同体なんてできませんよ、そんなもの。
  そのことについて、総理がみずから打開していく責任があるんです、総理大臣ですから。その自覚がないんなら、もう一回言います、総理、やめるべきです、あなたは。
○小泉内閣総理大臣 その自覚がないならやめるべきだという岡田さんの意見は意見として承っておきます。
  しかし、信教の自由のために私は靖国参拝しているんじゃないんですから。心の問題だと。心の問題と信教の自由という、宗教と違います。私は、神道を奨励するために靖国神社に行っているんじゃありません。その点はよく考えていただきたい。
  そこで、繰り返しますが……(発言する者あり)
○渡海委員長代理 御静粛に願います。
○小泉内閣総理大臣 戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉するべきでないということに対して、岡田さん、ちっとも答弁しません。これが本当にいけないんですか。(発言する者あり)開き直りだと言っておりますけれども、そう思わないんですか、岡田さんは。
○渡海委員長代理 御静粛に願います。
  委員各位に申し上げます。質問も聞こえません。御静粛に願います。
○岡田委員 総理、私は申し上げているじゃありませんか。戦没者に対してどういう形でそれを弔うかということは、それは日本が決めることです。しかし、ほかの国が意見を言うことはできます。これは内政干渉ではありません。意見を言うことはできます。しかし、決めるのは私であり、総理御自身です。そのことははっきり申し上げているじゃありませんか。しかし、現実、いろいろな問題がこのことに端を発して起きているときに、それを解決する責任も同時にあなたにあると申し上げているんですよ。
  だから、どういう解決の仕方があるか、私は二つ申し上げましたけれども、私はあなたに、靖国に行くのをやめるべきだと一回も言っていませんよ。自分がその解決策を見つけるべきだ、その責任があなたにあると言っているんですよ。それがない。このまま放置する。それはいつかはなんて言われますが、本当に今重要な局面で、日本にとって、日中関係、日韓関係あるいはアジアの関係、そんな時間はないんですよ。だから私は、それならあなたはやめるしかないというふうに申し上げているわけです。
○小泉内閣総理大臣 今、岡田さんは私に対して、靖国神社参拝をやめろとなんか言っていないと言われた。そして、どのようなこれからの日中間の関係を考えているかということでありますので、私は、一部の意見の対立があっても日中の友好は重視だということで、これからいろいろな分野において協力していこうということで、胡錦濤国家主席とも話し合いの中で共通の認識を持ったわけでありますので、経済の交流のみならず、文化、スポーツ、あらゆる分野において友好協力関係を深めていくような話し合いをこれからも進めていきたい。
  さらに、国際社会の中でも、国連改革のみならず、北朝鮮の問題につきましても今協力を進めております。そういう中でお互い話し合いをしていく必要がありますし、将来、時間をかけても、私が日中友好論者であるということをよく理解していただくように、これからも努力をしていきたいと思っております。
○岡田委員 私が申し上げたのは、総理御自身がみずからの信念を貫いて、そして、そのことについてアジアの国々に説明をして理解をされる、それだけ説得する自信があるのなら、それも一つの考え方だ、一つの答えだと申し上げたんです。しかし、それができないのなら、それは総理御自身が行かないか、やめるかしかないんですよ。そのことを私は申し上げているわけです。できないんじゃなくて、もしできるというのならやってくださいよ。しかし、総理はずっと言いっ放しじゃないですか。それは日本国総理大臣としてとるべき態度じゃないということを申し上げているわけであります。

[001/004] 165 - 衆 - 予算委員会 - 3号
 平成18年10月06日

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=980&SAVED_RID=1&SRV_ID=9&DOC_ID=2554&MODE=1&DMY=3949&FRAME=3&PPOS=148#JUMP1

○安倍内閣総理大臣 日本において、国内法的にいわゆる戦争犯罪人ではないということでございます。遺族援護法等の給付の対象になっているわけでありますし、いわゆるA級戦犯と言われた重光葵氏はその後勲一等を授与されているわけでありまして、犯罪人であればそうしたことは起こり得ない、こういうことではないかと思います。

[引用おわり]

[内閣府ホームページから引用はじめ]

岡田副総理記者会見要旨 平成24年8月10日
http://www.cao.go.jp/minister/1201_k_okada/kaiken/2012/0810kaiken.html

(前略)

(問)【その他】
  時事通信社の中西と申します。靖国神社参拝の件でお尋ねしたいのですけれども、8月15日に岡田副総理御自身が靖国神社を参拝することはありますでしょうか。 (答)ございません。(問)その理由についても、教えていただけるとありがたいのですが。(答)基本的に、A級戦犯を合祀した靖国神社に閣僚が行くことは、適切ではないというふうに考えています。

(中略)

(問)フリーランスの宮崎ですが、先程の靖国神社参拝に関して、A級戦犯が合祀されているから参拝しないということでした。これは昭和天皇がA級戦犯の合祀に不快感を示したとされる富田元宮内庁長官の富田メモというものの信憑性が正しいと思われていらっしゃるのでしょうか。また、このA級戦犯7人以外の英霊に何かゆかりのある方の参拝についてはどう思われますか。(答)私が申し上げているのは、やはりA級戦犯というのは、これは何回もいろいろな場で申し上げているのですが、東京裁判そのものの問題がないわけではないけれども、しかし、日本が自ら戦後を総括していない以上、やはり東京裁判というものを尊重するという考え方に立たざるを得ないと。その東京裁判の結果、A級戦犯というふうに断じられた方々が祭られている、神として祭られているということについて、そこに閣僚が行くということは、私は望ましくないというふうに考えております。
  これは2005年でしたか、小泉さんと党首討論の議事録を見ていただければよく出ているというふうに思います。小泉総理と全く意見は、ある意味では一致したのですが。永久に戦犯が戦犯であると、戦争犯罪人であるということは一致したので。

[引用おわり]


安倍自民党大臣、お盆休み国会国民だまし討ちで「国土強靭化内閣審議官」をきょう設置

2013年08月14日 21時49分03秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

[画像]国土強靭化内閣審議官の設置・施行を安倍首相が告示する内閣府令、2013年8月14日付官報


 安倍晋三首相(自民党総裁)は2013年8月14日(水)、国会と国民のお盆休みの虚をつくだまし討ちで、「国土強靭化担当内閣官房審議官」を設置する省令(内閣府令)を発令しすでに施行しました。

 古屋圭司・内閣府特命担当相(国土強靭化担当、衆岐阜5区)の部下となり、部屋を持ち、事実上の「局」として予算取りに走るものとみられます。

2013年8月14日付官報で、「標準的な官職を定める政令に規定する内閣府令で定める標準的な官職等を定める内閣府令の一部を改正する内閣府令」(内閣府令第50号)を発表しました。

 これによる、新しい内閣府令は次のようになります。

[標準的な官職を定める政令に規定する内閣府令]

 第1条の4

表一の項第三欄第一号の内閣府令で定める内閣審議官は、次の各号に掲げるとおりとする。
一  中心市街地活性化本部、都市再生本部、構造改革特別区域推進本部、地域再生本部及び総合特別区域推進本部に関する事務の処理を掌理するもの
二  知的財産戦略本部に関する事務の処理を掌理するもの
三  郵政民営化推進本部に関する事務等の処理を掌理するもの
四  国家公務員制度改革推進本部の事務局次長に充てられたもの
五  拉致問題の解決のための戦略的取組及び総合的対策を推進するための本部に関する事務の処理を掌理するもの
六  TPP(環太平洋パートナーシップ)に関する主要閣僚会議及び幹事会に係る事務を処理し、また、TPP協定交渉等に関する方針等の企画及び立案並びに総合調整を行うための本部に置かれ、分野別チームを統括するもの
七  前号の本部に置かれ、交渉チームを統括するもの
八 国土強靭化に関する施策の推進にかかる企画および立案ならびに総合調整に関する事務の処理を整理するもの



このように、国土強靭化審議官が置かれることになり、内閣府本府ビルや、あるいは民間のビルを借りて、国土強靭化担当室がおかれる見通し。初代の内閣審議官には、元国土交通事務次官の峰久・内閣官房参与やその後輩が起用され、個室を与えられ、部下も付くでしょう。

 国会では、二階俊博さんが筆頭発議者となった「事前防災減災などに資する国土強靭化法案」(183衆法18号)が第183通常国会で趣旨説明され、第184臨時国会でも起立多数で閉会中審査となっており、第185臨時国会に継続議案になっています。

しかし、秋の臨時国会を待っていると、施行が年内に間に合わないため、お盆休みに安倍総理が主務大臣である、内閣府の省令(府令)で、内閣審議官を設置したものと思われます。8月31日までに概算要求し、平成26年度予算案(来年1月国会提出)で「国土強靭化」に関する予算を盛るものと考えられます。予算は国会が役所を縛るものですが、法律と違って天皇陛下の公布が要りません。

 安倍首相のきょうの行為は、国家行政組織法第12条第1項の「各省大臣は、主任の行政事務について、法律もしくは政令を施行するため、または法律もしくは政令の特別の委任にもとづいて、それぞれその機関の命令として省令を発することができる」とあり、閣議決定がいりません。内閣府の主任大臣は、内閣総理大臣であって、内閣官房長官でも、内閣府特命担当大臣でもありません。

とはいえ、行組法第23条は省に置く大臣官房と局の数を「96以内とする」との定めがあり、内閣府本府にある「共生社会担当内閣府総括審議官室」などは事実上の「局」であり、霞が関自ら内閣府を使って、行組法の脱法行為をしており、だから日本の国は長期低迷しているのだ、と私は考えています。君子は本を務む本立ちて道生ず、で必要な局は法律でつくればいいのです。


我ながらよく気づいたものだと思います。おそらくあすの新聞には載らないでしょう。

日曜日の読売新聞に、武藤敏郎・初代財務事務次官が「社会保障の強靭化が必要だ」と財政再建を訴えましたが、財務省をあざ笑うかのように、あざやかに盆休みに「国土強靭化審議官」が設置されました。

この件について、官邸に電話しましたが、内閣総務官室はすでに帰宅済みということで、いったい誰が主導したのか分からない、まさに味方も敵もあざむく官僚主導政治がひそかに始まっているように感じます。

[お知らせ1 はじめ]


 「国会傍聴取材支援基金」を設けております。日本唯一の国会傍聴記にご協力ください。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 ご協力ください。よろしくお願いします。

[お知らせ1 おわり]

[お知らせ2 はじめ]


 会員制ブログで今後の政治日程とポイントを解説しています。

 今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。お気軽にご登録ください。

[お知らせ2 おわり]


東京電力福島第一発電所事故、東京地検とりしらべ、菅さんは応じるべきだ

2013年08月14日 16時17分38秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

[写真]菅直人さん、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 複数の報道によると、東京電力福島第一原子力発電所の深刻な事故に関する業務上過失致傷などの容疑を念頭にした刑事事件について、法務省の東京地方検察庁の任意での事情聴取の求めを、菅直人さんが拒否したようです。

 しかし、私は菅さんは任意での事情聴取に応じた方がよいと考えます。

 たびたび引用していますが、2・26事件のときの首相官邸(現・首相公邸)をめぐる治安の混乱に関する調査。

 これについて、一命をとりとめた岡田啓介首相は総選挙勝利直後なのに、内閣総辞職しました。

 この後、任意の取り調べに、2月26日、身代わりになった松尾伝蔵・政務秘書官(心得)の遺体のそばで、電燈を消したまま、紋付き袴に着替えたところ、「玄関の方角から人の音がどやどやと近づいてきたので、寝室から出て、廊下に出て、洗面所の壁のところに立っていた」と証言しています。

 一方、反乱軍の一等兵・坪井容疑者は「寝室に近づいていくと、暗闇の中に一人の老人が見えたので、誰か?と叫ぶと、その老人は音もなく天井に消えた。それでてっきり、首相の幽霊が出たと思って急に恐ろしくなって逃げた」と陸軍省の軍法会議で話しています。

 この陸軍省の軍法会議から回ってきた調書を読んだ、司法省の東京地方検察庁の検察官は、岡田首相の任意の事情聴取の調書と、坪井容疑者の調書が一致しているので、面白がったそうです。(参考文献・岡田啓介回顧録、163~164ページ)。

 閉鎖的環境の職場で、2・26事件という永田町の秩序が崩壊した事件を扱うという緊張感のなかで、検察官が大喜びしたというのは、気持ちはわかりますが、ただ、少しかかわりたくない職種だという気もします。

 しかし、実は、その生き延びた岡田啓介こそ、同級生の鈴木貫太郎首相のもと、終戦を実現した最大の功労者になったのは、内閣総辞職、任意での事情聴取があったからでしょう。

 こういった機能が検察にもあります。だから、菅さんが不気味な検察官の聴取を受けても、最終的に、官邸の人と東電の人の調書の一致や食い違いを丹念に調べていけば、最終的には、東電の勝俣容疑者や清水容疑者、武藤容疑者らの実刑という方向性になるでしょう。

 

 こちらは、1999年9月末日に、地域住民に土下座するJCO社長の姿。このあと、3人の社員が大量被ばくでなくなり、我が国初の原子力発電をめぐる労災死亡者になりました。ちなみに、この日は、参院選補欠選挙の告示日で、羽田雄一郎候補が届け出て、野党の補選では異例の圧勝で初当選した民主党にとって記念すべきスタートの日です。

 東電の勝俣会長、清水社長、武藤副社長は土下座をしたでしょうか。既存の原発の安全な再稼働で、日本の産業、民生の安定、秩序回復を図ったうえで、2030年代後半には確実な低コストで自律的なエネルギー供給体制に切り替えていくうえで、勝俣会長、清水社長、武藤副社長を裁判で真相を明らかにしたうえで、刑務所に叩き込む。それが、日本のすべてのスタートです。

 2011年3月11日からの、日本でイチバン長い1週間を経験した首相として菅直人さんが任意の事情聴取ですべての体験を話すことは宿命であり、菅さんのこれからの政治人生にかかわることです。

 菅さんという男は、総理を辞めた後、どういうわけか、私を見ると、にらむのですが、多少の嘘が混じるのは生まれついての性癖だからしかたないとしても、歴史に対して臆病になるなら、誰のおかげで総理になれたと思っているんだと問いただしたいところです。岡田首相は「反乱軍が500人ほど来ました(実際は2000人)」との部下の第一報を官邸で聞いたときに、「そんなに来てしまったらもうどうにもならないじゃないか」と運命を受け入れました。

菅元首相、原発事故で地検聴取応じず…告発否認(読売新聞) - goo ニュース

 東京電力福島第一原発事故の対応を巡り、業務上過失致傷などの容疑で刑事告発されている事故当時の首相で民主党の菅直人・衆院議員(66)に対し、東京地検が12日に任意の事情聴取を要請したことが関係者への取材でわかった。

 菅氏側は聴取に応じず、週内にも「事故対応に問題はなかった」などと告発容疑を否認する意見書を提出する意向を伝えた。

 関係者によると、聴取に応じない理由は、政府首脳としての災害対応で捜査機関の聴取に応じる前例を作れば、今後の危機対応に悪影響を及ぼす恐れがあるためだという。

 地検は、同様の容疑で告発されている元経済産業相の海江田万里・民主党代表(64)と元官房長官の枝野幸男・衆院議員(49)にも同日までに聴取を要請した。2人も容疑を否認するとみられる。

 同事故では、原子炉建屋で水素爆発が起こり、建屋周辺で作業にあたっていた東電社員や自衛隊員ら10人以上が重軽傷を負ったほか、周辺住民も 被曝 ( ひばく ) した。告発では、2011年3月11日の東日本大震災直後から、事故対応の指揮を執った菅氏ら3人が対応を誤ったことが事故を招いたと指摘。特に、菅氏が事故翌日に同原発を視察したことが、放射性物質を含む蒸気を放出する「ベント」の作業の遅れにつながった疑いがあるとしている。検察当局は、当時の官邸内部の状況や3人の認識について確認するため、聴取を要請した。

 菅氏は自著で、視察前に東電がベントを行うことを了承しており、視察の際もベントを急ぐよう指示したと主張している。意見書でも同様の説明をするとみられる。

今後の政治日程 by 下町の太陽・宮崎信行
(有料ブログ)
http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65

 こちらのブログは有料ブログで、月840円(税込み)となります。初月度無料ということで試し読みできますので、いつからでもご登録いただけます。

今後の政治日程 by 下町の太陽・宮崎信行」の購読のしかたは、下のアドレスでご確認ください。
http://regimag.jp/navigation/buy

-----------------------------------------------------------------------------------------------

 確かな取材、情報源に近づけるために、「国会傍聴取材支援基金」にご協力いただきたく存じます。

 アクセス数を稼ぐための「あおり」のない本質にせまった国会傍聴記、政治の実態をブログでお伝えしていきます。

 詳細は、次のリンク先(http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/e8879dfc5196cbd00d79ece544842407)でお読みいただけます。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 どうぞよろしくお願いいたします。


消費増税の参考となるGDP4-6月期「2・6%」と意外な低さ 内閣府速報

2013年08月12日 09時56分29秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

 永田町は第3次小泉内閣の最後の年以来の長期夏休みモードということになり、野党は国会がなければなにもできないので、泰然自若が大事ですが、きょう2013年8月12日(月)午前8時50分、注目の経済指標が出ました。

 内閣府の経済社会総合研究所(旧経済企画庁)は、2013年4月から6月までの(4-6しろく)のGDP第1次速報値を出し、実質で0・6%年率に換算して2・6%、名目0・7%年率2・9%となりました。

 「2・6%」は市場の予想よりも、私の予想よりも、かなり低い数字で驚きました。株式市場も全面安になっており、「消費増税ができないのでは」という観測が国内外の投資家に広がっているものと思われます。

 4月4日に黒田新総裁が臨んだ日銀金融政策決定会合で、まさに「異次元の緩和」があり、猛烈にマネーのバルブがあきました。さらに、平成24年度第1次補正予算と、1本目の矢、2本目の矢が放たれました。これに関して、「アベノミクスで景気が良くなるのか」との論点を提示した人がいましたが、これだけの金融緩和と、税金の直接投入をすれば、景気が良くなるのは当たり前。かりに良くならなければ、例えは悪いですが、血管の病気だったり、あるいは、開放経済で外国に富が抜ける構造になっているという別の問題があります。

 さきほど出た数字を見ると、政府最終消費支出は0・8%増となっています。当然のプラスですが、それでも少ない気がします。暫定予算を5月20日まで組んだ(本予算は5月15日成立)という異例のスケジュールが良かったのか。官公需の発注に、多少なりとも不安や、端境期があったのではないでしょうか。今後、予算委員会や決算委員会での検証が待たれます。

 そして、住宅投資が、実質ではマイナス0・2%となりました。本来ならば、来年4月に向けて駆け込み需要があっていいはずなのに、あまり駆け込みがない。駆け込みを狙って、ローン審査が甘くなり、身の丈を越えた豪邸を購入しては不幸ですが、ちょっとマイナスになる理由が分かりません。

 さらに、設備投資もマイナスです。これに関しては、私の持論があります。これからしばらく、一時的な設備投資の増加は、それにより、在庫の一掃をもたらして、後継者のいない社長がこれを機に黒字廃業することもあるのではないでしょうか。このような新しい経済学があるように、私は感じています。

 民主党の良心的な多くの議員は、「社会保障の安定財源の確保などを図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法などの一部を改正する法律」をつくりました。法律番号平成24年第68号として、8月22日に天皇陛下が公布されました。

 この中で「消費税率の引上げ前に、種々の経済指標を確認し」「経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる」とあります。これは、「(法律事項ではなく)政令事項」なので、立法府の手を離れ、行政府、すなわち安倍内閣の署名による政令に委任されています。ですから、「政治生命をかけた法律だから施行してほしい」というのは本来的に、立法府あるいは永田町では通用しない論理です。しかし、しっかりと未来への責任を果たすために、安倍さんにはやってほしいです。

 今、財務省と官邸という新しい対立が生まれているようです。理由は分かりませんが、人口的にバブルを起こしても、2・6%しか上がらない錆びついた日本。物価安定目標の「年2・0%」になると、この後の持続的な経済成長が必要ですが、常識的には厳しい数字ではないでしょうか。

 麻生財務相は通常国会中に「地価も勘案する」というように予防線を張っています。世界が日本に求めているのは、何よりも財政健全化、国家の持続性であることを、安倍総理はわかっているでしょうが、与党のすべての政治家にかみしめてほしいところです。


自民党政府、連合との政労会見を拒む 限定正社員で労働者使い捨て加速へ

2013年08月10日 10時36分48秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

 自民党政府が、年2回の政労会見を拒む意向を連合に伝えていたことを、2013年8月10日(土)付の日本経済新聞が報じました。

 安倍自民党政府は、「産業競争力会議」で、正社員を限定正社員にする法案を検討しています。地域限定正社員にすることで、リーマンショックのようなことが起きたときに、工場を閉鎖すれば従業員も自動的に解雇できる規制緩和がねらい。

 連合の古賀伸昭会長が、電機連合の出身で、この分野への知識が厚いことから、政労会見を拒んでいる可能性があります。連合が4年前から進める「職場から始めよう運動」で、職場内の正社員組合員が、非正規雇用非組合員の働き方をチェックし、情報を集約していることから、非正規雇用に関して、自民党・経団連が触れられたくない情報を連合が持っていることへの警戒感もありそうです。これについては、同じ会社の同じ職場の非正規雇用者への「同情」が正社員にはとても強いのに、会社が変わればまったく関心そのものがないという、当たり前といえば当たり前の事情があります。春闘などを通じて、職場の声を吸い上げる連合のシステムに、自民党・経団連がすすめる労働者切り捨て路線が脅威を感じているともいえるでしょう。

 自民党政府の政労会見拒否は、1998年春、橋本内閣の伊吹文明労相がしています。このときも女性の事務次官でした。ところで、6日の広島平和祈念式典、9日の長崎平和記念式典で、赤松広隆・衆議院副議長が出席していたように見えましたが、伊吹議長(いぶきんぐ)はどうしたのでしょうか。衆議院秘書課に聞いてみたいところです。

 同日付の公明新聞によると、日教組は第184臨時国会閉会日の2013年8月7日(水)、公明党議員と会い、教育委員会制度に関して懇談。日教組の岡本泰良書記長が「日教組と公明党の意見交換の場を設けてほしい」と求めました。

 さらに自治労の副委員長も、7日、公明党の石井政調会長に会い地方交付税や地方公務員の総人件費の確保について、要望。石井会長は「みなさんの力になれるように取り組んでいく」と語りました。

 日教組、自治労は、新進党時代には、社民党を応援していたように思います。しかし、組合員のために産別の利益をかけて、公明党とのネットワークづくりが進んでいるようです。昨年末の衆院選では、「連合や地方議員が私を応援するのは当たり前」という思い上がった現職議員らの横暴があったと、いろいろと聞いています。無産階級議員にあきれ果てるばかりです。誰のおかげで国会議員になれたと思っているのでしょうか。

 一方、鳩山由紀夫首相(現・鳩山友紀夫氏)が、政労会見を「政府・連合トップ会談」に「昇格」させたことも、今回の自民党政府による政労会見拒否につながったのかもしれません。

 首長選では、自治労(市職労)が公明党や自民党と統一歩調が多い連合ですが、これからの「限定正社員」導入阻止のために、連合と民主党の統一歩調が求められます。

 ディーセント・ワーク(今よりもましな働き方)のために、連合をバカにする風潮を廃絶し、逆に経団連の息の根を止めなければなりません。日本の労働市場は危機的状態です。


原爆忌)被爆校・長崎市立城山小学校が国指定重要文化財に 心をつなぐ新進党

2013年08月09日 08時20分38秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

 長崎原爆忌を迎えました。

 ちなみに、世界初の「ウラン型原爆」は広島に落ちました。
 ところが、長崎に落ちた「プルトニウム型原爆」は人類で2度目の投下でした。
 プルトニウム型原爆の1号機は、アメリカ・ニューメキシコ州で実験されています。一方、ウラン型は原理的には簡単なので、実験なしに広島に投下しました。

 こういったところも知っていただきたいものです。

 さて、被爆校長崎市立城山小学校(しろやましょうがっこう)が、国指定重要文化財になりました。2013年8月1日付官報で告示されました。



 2012年7月24日(水)の国会で、野党・公明党の1期生秋野公造さん(現環境・復興政務官)が、野田佳彦総理に行くよう勧めました。これを受けて野田総理は、2012年8月9日(金)、城山小学校を訪れました。

http://www.nagasaki-city.ed.jp/shiroyama-e/


[写真]城山小学校を訪れた野田佳彦・内閣総理大臣、2012年8月9日(金)、首相官邸ホームページから。

http://www.kantei.go.jp/jp/noda/actions/201208/09nagasaki.html



[写真]国指定重要文化財「長崎市立城山小学校」に立つ、公明党の秋野公造さんと田上富久・長崎市長、公明新聞から。

 秋野さんの7月に指摘から、1年後、長崎被爆建物では初めて、重要文化財になりました。被爆から68年。ちょっと遅かったかな。

 平和と福祉の庶民の党、新進党が小沢一郎氏によって解党されなければもっと早く指定されていたでしょう。


[画像]一方的に新進党解党を宣言する小沢一郎氏、1997年12月28日。

 山口那津男代表が「2012年12月9日(日)投開票」を求めていたのに、内閣総務官室と総務省の官僚をグリップしきれず、「2012年12月16日(日)投開票」と1週間後ろ倒しになってしまいました。長年の友情へのご配慮で、我々新進党勢が多く小選挙区で生き残れたことを感謝します。しっかりと、自分の足腰だけで勝ち残れる力をつけていかなければなりません。

 自立と共生の新進党。今は与党と野党に別れましたが、小さな声を聞く力。声なき声を聞く力。

 田上・長崎市長は8月4日付公明新聞日曜版1面で、「秋野さんの国会質問から、わずか1年あまりで登録実現という展開に驚くばかりです。被爆遺構の保存は被爆地の私たちだけに課せられた責務だと思い込んできましたが、それは思い違いでした。文化財登録を通じて、被爆遺構にかかわる人の輪を広げていくことの大切さを教えてもらいました」

 日本国民というよりも、人類の一人として、長崎で被爆死したすべての方々のご冥福をお祈りいたします。秋野さんのおじさんも含めて。

 [以下、当ブログ内2012年8月9日付エントリーより全文引用はじめ]

公明党・秋野公造さんの要請で、野田首相(民主党代表)、長崎の城山小学校を訪問 長崎原爆忌【追記あり】

2012年08月09日 11時48分28秒 | 第180通常国会(2012年1月~9月)一体改革

[写真]被爆校、長崎市立城山小学校を訪れた首相(民主党代表)の野田佳彦さん、2012年8月9日、首相官邸ホームページから。


 2012年8月9日、長崎原爆忌を迎えました。野田佳彦首相(民主党代表)は長崎平和祈念式典に先立ち、被爆校「長崎市立城山小学校」を訪問しました。コウゾウさんのアドバイスによるものです。コウゾウさんと言っても渡部恒三さんではありません。元厚生労働省医官で公明党参議院議員の秋野公造さんのアドバイスです。

 
[写真]公明党参議院議員の秋野公造さん、公明党ホームページから。

 先々週、7月24日(水)の参院予算委員会の予算執行に関する集中審議。

 秋野さんは「総理は八月九日、長崎原爆忌にお越しになりますでしょうか。もしもお越しになれるのであれば、お忙しい日程は重々承知の上で、この被爆平和公園から僅か一、二キロのところでありますこの城山小学校に足を運んでみませんか。そして、長崎の思い、そして被爆者の思いというものに思いを致してみてはいかがでしょうか」と質問しています。

 野田総理は「私としては、これ、国会のお許しをいただかなければなりませんけれども、八月九日の長崎、そしてその前の八月六日の広島、それぞれの地域における平和記念式典には是非出席をさせていただきたいというふうに思っております。もし、八月九日、日程的にお許しをいただいて式典に参加できるならば、ちょっと厳しい日程とは聞いているんですけれども、今委員から城山小学校の原爆の悲惨さを後世に伝えるための歴史的な価値についてのお話をいただきましたので、是非可能ならば立ち寄ることができるようにちょっと事務的に調整をさせていただきたいというふうに思います」と答弁しました。

 野田さんは約束を守る人です。内閣不信任決議案(小沢一郎新進党解党者らが発議者)提出中ということで、早めに出張し、長崎平和祈念式典の前の時間帯に訪れるという日程を組んだようです。首相官邸は現在新進党3羽ガラス(野田、藤村修官房長官、岡田克也副総理)が抑えていますので、公明党に配慮した日程を組めるのです。

 なお、一つ付け加えたいのですが、総理はきょうの平和祈念式典の中で「唯一の戦争被爆国」という表現をしました。広島・長崎平和記念(祈念)式典での首相のあいさつはいつも「唯一の戦闘被爆国」「唯一の戦争被爆国」と表現しています。しかし、国会では「唯一の被爆国」という表現がされます。しかし、長崎型のプルトニウム爆弾を最初に実験したのは米国のニューメキシコ州です。あるいは、マーシャル諸島は被爆国ではないのでしょうか。ぜひ、「唯一の戦争被爆国」という表現を使ってほしいと考えます。

 支え合う日本、心をつなぐ公明党(新進党)。

【追記 2012年8月10日(金) 午前8時半】

 ○秋野公造さん「忘れられない日に」

 秋野公造さんは、きょうのツイッターで、「昨日8月9日には長崎原爆忌平和祈念式典参加の前に野田総理を城山小学校にお迎えしました。その後の長崎県本部議員研修会に山口代表をお迎えしました。忘れられない日となりました。上京します。行って参ります」とつぶやきました。

 長崎大学を目指して勉強している最中に被爆死したおじさんも喜んでおられるでしょう。生命(いのち)を守る政治が継承されていることをうれしく思います。

【追記おわり】

国会会議録データベースから引用はじめ]

参議院予算委員会

第23号 平成24年7月24日

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てますよう、質疑に入りたいと思います。(略)

 八月九日、長崎原爆忌を迎えます。

 被爆をした瓦やガラスを御覧になったことがありましょうか。被爆瓦は沸騰をしております。そして、ガラスは、元々何だったのかが分からなかったような形の、熱で変形をしております。そんな熱線に焼かれて長崎のそして広島の被爆者の方々の多くが命を失い、生き残った方も長期間にわたり後遺症に苦しみ、今でも被爆者の多くが後遺症に苦しんでいるというような状況であります。

 私のおじも、長崎大学を目指して勉強している最中に被爆死をいたしました。連れていってくれ連れていってくれと膝にしがみついたそうでありますが、誰も連れていくことができず、そのことを悔いておられる御友人のお話を伺いました。また、別のおじが亡くなるときには、友人たちが枕元に集まって、原爆を思い出せ、原爆を思い出せと言って励ましていました。子供心に、被爆の苦しみとは死ぬ苦しみよりもそんなに深いものなのかということを思ったことがあります。そういう被爆者の思い、長崎の思いというものに共有することなしに幾ら核廃絶だと叫んでも、それは観念的なものになるのではないかということを私は強く思います。

 広島では、原爆ドームの前で人々は被爆者の苦しみに思いを致します。長崎には城山小学校があります。この城山小学校、コンクリートの建物で、被爆地から約一、二キロのところにあるものですが、円い洋風のガラスがあります。中には、木れんがといって、木の枠にコンクリートがはめ込んであるような独特の構造が造ってあるものでありますが、爆風が窓ガラスを割って中に入って、そしてその裏側が焼けたのではなくて、ぐるっと熱が回ってその逆側が焼けているような、熱風が中に滞留をしたのではないか、そんなことも想像をさせるような、そんな遺構があります。

 コンクリートの寿命は五十年であります。もうそろそろしっかり補修をして、残すという意思を示さないと、長崎だけの遺産ではなく、全国民が、二度と核兵器を使わせない、そういったようなことを思わせるためには、何らか被爆の思いを伝える、そういったシンボルというものが私は必要だと思っています。
 城山小学校の国の文化財指定を求めます。文部科学大臣の見解を求めます。

○国務大臣(平野博文君) 今議員から御指摘いただきました城山小学校についてでございますが、昭和二十年八月の九日の原爆投下によって被害を受け、学校関係者にも多くの犠牲者が出たと承知をいたしております。また、被爆の実態を示す建物でもあると考えてございます。
 今、そういう中で長崎市では、平成九年度からこの遺構の現状調査を、十年度からは保存をどういうふうに整備をするか、こういうお考えの下に今実施をされておりまして、一部が残されておりまして、展示施設を含めて改修をして公開中であると、こういうことで、今議員御指摘がありますように、この建物をどのように保存をし、後世にこの問題を伝えていくか、このことは非常に大事な視点だと私は思っております。
 したがいまして、地元長崎市におきましても、この学校をどういうふうにしていくかという調査報告書もでき上がっていると、こういうふうに承知をいたしておりますので、近く、どういう保存形態がいいのか、こういうことで文化庁の方から専門家を現地の方に派遣をしたいと思っております。その上で地元の方々と十分に調整をして今後対応していきたいと、かように思っております。

○秋野公造君 ありがとうございます。
 ここには被爆した防空ごうがあります。そして、亡くなった女学生のことをしのぶ嘉代子桜という、そういうような桜、これも実は害虫にちょっと食われているような状況であります。どうかこういうことも含めまして、保存の検討をお願いをしたいと思います。
 総理は八月九日、長崎原爆忌にお越しになりますでしょうか。もしもお越しになれるのであれば、お忙しい日程は重々承知の上で、この被爆平和公園から僅か一、二キロのところでありますこの城山小学校に足を運んでみませんか。そして、長崎の思い、そして被爆者の思いというものに思いを致してみてはいかがでしょうか。
 この城山小学校は、当時の子供たちが残そうと運動をして残ったものであります。その心の中に、私たちが二度と核兵器を使わせない、平和を守っていく、そういったことを継いでいく鍵があると信じます。
 総理の見解を求めたいと思います。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私としては、これ、国会のお許しをいただかなければなりませんけれども、八月九日の長崎、そしてその前の八月六日の広島、それぞれの地域における平和記念式典には是非出席をさせていただきたいというふうに思っております。
 もし、八月九日、日程的にお許しをいただいて式典に参加できるならば、ちょっと厳しい日程とは聞いているんですけれども、今委員から城山小学校の原爆の悲惨さを後世に伝えるための歴史的な価値についてのお話をいただきましたので、是非可能ならば立ち寄ることができるようにちょっと事務的に調整をさせていただきたいというふうに思います。

○秋野公造君 ありがとうございます。
 この城山小学校を舞台とした絵本の中に、「世界でいちばん悲しいクラス」という絵本があります。被爆して後、生き残った子供たちは別室に入れられて授業を受けたという悲しい歴史であります。
 もしも福島でいわれなき差別が起きようとしているのであれば、あの被爆後の長崎で起きた差別、広島で起きた差別というものを我が国はまだ乗り越えられていなかったということになるかと思います。
 そうはいっても、また、福島で受けた健康被害というもの、お母さんたちの心配、そして子供たちの心配というものはやはり言い表されないものがあり、福島の県民の皆様の健康は国が責任を持ってしっかりと守るべきであるということを強く訴えたいと思いますし、それは原発事故調査会の報告でもしっかり国の負担でと、そして、与野党で成立させた子ども・被災者支援法においても、少なくとも子供については、一生涯にわたって、そして県内外同じ検査を求めるように議員立法で成立をしたところであります。
 この福島県民健康調査をしっかり成功させるために、それを実施するための最低限の施設については、例えば教官室、事務官室、甲状腺超音波を行う診察室、カウンセリングルーム、会議室、そしてコールセンター、そういった最低限のことを行う施設の整備については再三求めてまいりましたが、この予算についてどのようになっておりますか。総理に伺いたいと思います。

○委員長(柳田稔君) 時間ですので、お願いします。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) はい。県民健康管理調査を長期にわたって実施するために必要な予算については、福島県からの御要望も踏まえまして、福島県が設置した県民健康管理基金に対して平成二十三年度の第二次補正予算で約七百八十二億円を既に交付をしています。その中で必要な施設として、本基金を活用して、例えば、甲状腺超音波検査の診察室や、全県民を対象とした外部被曝を推計する基本調査のデータベースの管理運営のための施設整備等を進めていると承知をしております。
 引き続き、福島県によって県民健康管理基金が適切に活用され、健康管理調査が円滑に実施されていくものと考えております。(後略)

[引用おわり]

[お知らせ]

 衆議院解散の日程を別ブログで解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできますので、気軽に登録してみてください。
 
「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 「小沢一郎で食べている」既存メディアはのたれ死にしても同情の必要なし。煽り(あおり)無しで、地味でも本質を見抜く政治報道を続けるために。ご支援いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

[お知らせおわり]

[全文引用おわり]


平成26年度予算(案)の新規国債発行額は「前年度以下」 安倍自民党内閣「中期財政計画」

2013年08月08日 13時00分19秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

 安倍自民党内閣は2013年8月8日(木)朝、閣議を開き、「中期財政計画」を閣議了解しました。

 中期財政計画は次のアドレスで見ることができます(内閣府の経済財政諮問会議のホームページ)。

 この中で、「新規国債発行額については、平成26年度及び平成27年度において、それぞれ前年度を上回らないよう、最大限努力する」としました。

 仮に、新規国債発行額が補正も含めて前年度を上回った場合は、安倍自民党内閣の政治責任が問われることになります。

 平成26年度予算(案)は12月に閣議決定し、2014年1月召集の第185回通常国会に提出され、2月に衆議院、3月に参議院で審議されます。


8月7日(水)のつぶやき その2

2013年08月08日 00時55分37秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

衆議院予算委員会は、議長に対して、「予算の実施状況に関する件」について、議長に閉会中審査を要求することを全会一致で決めました。これからの2か月の間に、いつでも集中審議を開くことができます。これからの2か月間に、消費税上げに関する最終判断を首相がします。

1 件 リツイートされました

参議院本会議はまもなく開議するようです。


#kokkai 参議院本会議が開会。まず堀内恒夫新議員の紹介。

2 件 リツイートされました

常任委員長の選挙、特別委員会の設置などの議事が無事終わり、参院本会議は休憩。

1 件 リツイートされました

衆議院の今国会の審議はすべて終わりました。#kokkai

2 件 リツイートされました

参議院の委員長について、当初はみんなの党(江口克彦さん)が国会基本政策委員長に就任しましたが、きょう、行政監視委員長になりました。テレビ入り審議のある委員長から、テレビ審議のない委員長へのみんなの党は割りを食った格好です。

2 件 リツイートされました

日切れ法案を扱う財政金融委員長は自民党の塚田一郎さん。条約を扱う外交防衛委員長は自民党の末松信介さん。すでに決定している山崎力予算委員長、地方税の山本香苗総務委員長(公明党)とあわせて、重要案件を扱う委員長は自民党がと公明党の与党が占めました。

1 件 リツイートされました

党首討論の国会基本政策委員長は民主党がとったので、今後3年間、党首討論の議長は、自民党と民主党が1回交代(衆参)でやることになりました。

1 件 リツイートされました

参院は委員会で理事の選任などが始まっています。

1 件 リツイートされました

参議院各常任委員会では国政調査に関する閉会中審査の手続きが順調に進んでいます。#kokkai


参議院では特別委員会、調査会の設置も行われます。


#kokkai 参・災害対策特別委員長には公明党の横山信一さんが選ばれました。


「第184臨時国会がきょう8月7日(水)閉会 秋の臨時国会は2013年10月15日召集の見通し」#kokkai goo.gl/8JUQpd

2 件 リツイートされました

「安倍自民党首相官邸が野党5党国対委員長を異例の門前払い 」#kokkai goo.gl/gp6IfJ

1 件 リツイートされました


8月7日(水)のつぶやき その1

2013年08月08日 00時55分36秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

前首相ら6人 民主党立て直しで一致 nhk.jp/N48q5hiO #nhk_news

国会中継さんがリツイート | 17 RT

岡田克也さん(60民 bit.ly/HUj2vj)がアップ「【岡田克也】3党協議」 bit.ly/14wPHJp

国会中継さんがリツイート | 2 RT

第184回臨時国会は会期延長せず、きょう閉会されます。#kokkai

2 件 リツイートされました

#kokkai 参議院は仕事が早いですね。内閣委員長解任決議案、すでにホームページに出ています。このほか外交防衛、財務金融の3委員長解任決議案が上程される見通し。10時からか。sangiin.go.jp/japanese/joho1…

4 件 リツイートされました

きょう閉会すると、次の国会は10月15日(火)召集と思われます。その間に、消費税引き上げの最終決定がされます。#kokkai

5 件 リツイートされました

内閣、財務金融、外交防衛委員長と、国土交通、環境、行政監視委員長を交換しようという話だから、「議員数の変動」という説明は違うと思います。たしかに、財金は日切れ法案、外防は条約を扱う委員会だから与党がとりたいのはわかりますが。RT @isozaki_yousuke

3 件 リツイートされました

#kokkia きょうの委員会の「会期末処理」で次の国会に「継続」される議案については、次のホームページがイチバン見やすいです。sangiin.go.jp/japanese/joho1…

3 件 リツイートされました

#kokkai 午前9時から、衆国土交通委員会です。shugiintv.go.jp/jp/index.php?e…

1 件 リツイートされました

三日月泰造さんら民主党提出「交通基本法案」(183衆法38号)、衛藤征士郎さんら自民党提出「国の公共事業の地元発注優先法案」(183衆法44号)は、全会一致で秋の臨時国会に継続しました。衆国交委は会期末処理を終えて、閉会しました。#kokkai

2 件 リツイートされました

衆内閣委で、政府の「NSC設置法案」、民主党の「行革実行法案」「独立行政法人通則法改正法案」、維新の「観光特区法案」「道州制基本法案」の5本が継続(共産党を除く全会一致)になりました。秋の臨時国会は国のかたちを審議する国会ですから、ぜひ、野党提出も含めて実りの秋にしてほしい。

6 件 リツイートされました

#kokkai 衆・東日本大震災復興特別委員会(後藤田正純委員長)は、「復興のための土地処分迅速化法案」(黄川田徹さんら提出、183衆法49号)の継続を全会一致で決め、散会しました。

1 件 リツイートされました

自衛隊法改正法案(邦人保護の際に車による陸上輸送を可能にする法案)、183閣法63号は、採決の結果、社共が反対しましたが、賛成多数で、継続となりました。#kokkai

3 件 リツイートされました

衆・総務委は法案はなく、国政調査案件の閉会中審査を求めただけで会期末処理を終えました。総務委員会で法案が渋滞していないのは、珍しいケースです。#kokkai

1 件 リツイートされました

参議院本会議の中継が始まりました。予定通り午前10時に山崎正昭議長が始めるかは、まだわかりません。webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php


関心が高い児童ポルノ処罰強化法案(183衆法22号、高市早苗さんら提出)は、全会一致で秋の臨時国会に継続しました。#kokkai

4 件 リツイートされました

参院議員である民主党の前川清成さんが提出した「第三者保証を禁止する民法改正法案」(183参法69号)も全会一致で継続。2015年に政府が出す法案の前倒しですが、議員立法をたなざらしにしないで立法府らしさを期待したい。


参・本会議の開会が遅れています。

2 件 リツイートされました

柚木道義さんが提出した「介護従事者人材確保法案」(183衆法27号)が衆・厚労委で継続になりました。

1 件 リツイートされました

維新の会が提出した「教育委員会廃止法案(地方自治法など改正法案)」(183衆法25号)は全会一致で、衆議院文部科学委員会で、閉会中審査となり、秋の臨時国会に継続しました。#kokkai

14 件 リツイートされました

二階敏博さんが提出した「防災減災などに資する国土強靭化法案(183衆法18号)」は、秋の臨時国会に継続しました。採決では、野党2議員ほどが継続に反対したようです。衆・災害特。

3 件 リツイートされました

衆・決算行政監視委員会は、平成21年度(2009年度)決算(176決算1号)の審査を終えられず、「継続」しました。民間企業ならとっくに倒産です!!!

5 件 リツイートされました

民主党が提出した農業者戸別所得補償法案(183衆法26号)は、秋の臨時国会に継続になりました。与野党での修正可決・成立で、「実りの秋」にしましょう。

2 件 リツイートされました

衆・青少年問題特別委は、閉会中の8月27日(火)に都内の若者ハローワークなどの視察を行うことを理事会で決定しました。#kokkai

2 件 リツイートされました

先の通常国会から閉会中審査になっていた議案は、すべて秋の臨時国会に継続しました。#kokkai

4 件 リツイートされました

民主参院幹事長に羽田氏 国対委員長は榛葉氏 bit.ly/1baNdiL

国会中継さんがリツイート | 9 RT


◎第184臨時国会がきょう8月7日(水)閉会 秋の臨時国会は2013年10月15日ごろ召集か

2013年08月07日 19時41分10秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

[画像]第184臨時国会へのおことばを述べられた天皇陛下、召集日2013年8月2日(金)の開会式、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 第23回参院選を受けて国会法第2条の3第3項などにより召集となった、第184臨時国会は、衆参のすべての委員長を選び、閉会中審査の手続きをして、きょう2013年8月7日(水)閉会しました。秋の第185臨時国会は2013年10月15日(火)ごろ召集の見通しです。

 院の構成をした参議院では、自民党が3人の委員長を民主党から奪い取るために前夜出した解任決議案(184決議1号2号3号)を撤回。郡司彰会長率いる民主党・新緑風会は、3つの委員長のうち、2つの委員長を自民党に差し出すことで合意。すべての常任委員長がいったん辞表を出し、山崎正昭議長が選出しました。

 これにより、自民党は議院運営委員長、予算委員長に加えて、あらたに日切れ法案を扱う財政金融委員長と、条約を扱う外交防衛委員長を得ました。

 召集日に国家基本政策委員長に就任したみんなの党・江口克彦さんが行政監視委員長に回り、国家基本政策委員長には民主党の藤田幸久・財金委員長が回りました。テレビ入りのQT党首討論は、衆院自民党と参院民主党が変わりばんこで合同審査会長として登場する3年間になりそうです。

 民主党は参院で理事を指名できませんした。予算委では自民党の三原じゅん子さんが理事になりました。

 特別委員会も最終日に設置でき、委員長もそれぞれ互選されました。

 東日本大震災復興特別委員長には郡司彰会長 、

 沖縄および北方問題に関する特別委員会には、この日朝の議員総会で決まった羽田雄一郎・幹事長、

 倫理および選挙制度特別委員長には、同じく榛葉賀津也・国会対策委員長がそれぞれ就任。

 閉会中審査の手続きもしましたので、むこう2か月以上、三役がそれぞれ委員長として責任を持つことになりました。民主党全体の「責任逃れ体質」からの脱却。もちろん、参議院民主党の「一人一人が学級委員長さん」という輿石学級の良い面は継承しながら、開かれた参議院へとなりそうです。


[画像]参議院東日本大震災復興特別委員長に就任した、郡司彰・民主党・新緑風会新会長、2013年8月7日、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

[画像]参議院沖縄および北方問題特別委員長に就任した、羽田雄一郎・民主党・新緑風会新幹事長、2013年8月7日、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。


[画像]参議院倫理および選挙制度特別委員長に就任した、榛葉賀津也・民主党・新緑風会新国対委員長、2013年8月7日、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 ◇

 衆議院では、第183通常国会から継続になったすべての法案が、第185臨時国会へ継続審査(閉会中審査)となりました。
 
しかし、決算に関して、召集日の8月2日に16の議案が議運から決算委に付託されていたことがわかりました。

 これにより、衆・決算行政監視委員会が閉会中審査にした議案は次の19議案となりました。

 平成21年度決算案(176決算1号)
 22年度同上(179決算1号)
 23年度同上(181決算1号)

 平成21年度国有財産の増減計算書=国のバランスシート(176増減1号)
 22年度同上(179増減1号)
 23年度同上(181増減1号)

 平成21年度国有財産無償貸し付け状況計算書(176貸付1号)
 22年度同上(179貸付1号)
 23年度同上(181貸付1号)

 平成23年度一般会計東日本大震災復旧・復興予備費使用調書(183調書1号)
 23年度一般会計予備費使用調書(183調書2号)
 23年度特別会計予備費使用調書(183調書3号)
 23年度特別会計予算総則17条1項による経費増減調書(183調書4号)
 平成24年度一般会計経済危機機対応・地域活性化予備費使用調書(183調書5号)
 24年度一般会計予備費使用調書(183調書6号)
 24年度特別会計予備費使用調書(183調書7号)
 24年度特別会計予算総則22条1項により経費増減調書その1(183調書8号)
 24年度特別会計予算総則22条1項により経費増減調書その2(183調書9号)

 平成24年度一般会計国庫債務負担行為総調書その1(183負担1号)

 となりました。このうち、予備費使用調書は他の議案同様に、衆院先議で可決後に参院に送付するものです。

 やはり、決算行政監視委員会は閉会中審査で突貫工事をやるべきなのではないでしょうか。自民党の1期生もほとんど質問した経験がない人が多いので、閉会中審査をすべきではないでしょうか。

 10月15日までには、消費税引き上げの閣議決定もあるので、衆参予算委の閉会中審査の集中審議は必須でしょう。

 まあ、その他は、地域での党組織の足腰強化を図りながらも、英気を養う2か月間になりそうです。

 民主党にとって大事な法案としては、何よりも「農業者戸別所得補償法案」(大串博志さんら提出、183衆法26号)が衆議院農林水産委員会で閉会中審査となりました。秋の臨時国会で、与野党の合意で、恒久法制にしましょう。

 衆・本会議で伊吹文明議長のあいさつはありませんでしたが、参・本会議では山崎議長があいさつし、「先の通常選挙を経た新しい政治状況での参議院への国民の期待は大きい」としたうえで、「選挙制度について各会派のご検討をいただきたい」と言及。山崎議長の三年間での選挙制度改革に意欲を示したものと考えられます。

 さて、2か月以上の閉会中ですが、私としても、ふだんなかなかできないことをしながら、あらたな発信を続けようと考えておりますので、引き続き、当ブログをご愛読くださるようお願い申し上げます。 


野党5党国対委員長を異例の門前払い 安倍自民党官邸

2013年08月07日 19時31分13秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

 [写真]首相官邸を門前払いされた高木義明・民主党国対委員長ら野党5党国対委員長、民主党ニュースから。

 民主党ニュースによると、野党5党の国対委員長が安倍自民党首相官邸に門前払いされる異例の出来事が、第184臨時国会閉会日の2013年8月7日起こりました。

 これは先日、自民党の麻生太郎副総理・財務相・金融相がワイマール憲法から合法的に全権委任法を成立させた戦前ドイツの方法を学んだらどうか、という不適切な発言を講演でしたことから、安倍晋三首相に対して罷免するよう、申し入れた行為。これに先立ち、衆参予算委の集中審議や政府統一見解の提出などを求めましたが、拒まれていました。

 民主党ニュースによると、木義明国対委員長は「麻生副総理の発言は、国内のみならず国際的にも大きな問題であり、国際社会に対して誤ったメッセージを与えるもの。しかし昨日の与野党国対委員長会談では本人が発言を撤回しているから(野党側が要請する)予算委員会の集中審議の必要はないということだった。われわれは行政府に対し立法府、そして与党に対し野党がチェックをするのは当然の責務との思いで、今日は自民党を通じてアポイントをとった。しかしまったくののれんに腕押し。このうえはもう、自ら歩いて行政府の扉をたたく以外ないとの思いできた。残念ながら結果はこういうかたちになり誠に遺憾」と語りました。

 社民党の照屋寛徳国対委員長は「審議も拒否、野党党首名の声明の受け取りも拒むということではこれはもう民主主義ではない。怒髪天を衝く怒りを覚えている」と語りました。

 みんなの党の山内康一国対委員長は「立法府として何もチェック機能を果たしていないというかたちだけはとるべきではない。何らかのかたちで審議をするのは当然」と述べました。

 生活の党の小宮山泰子国対委員長は「)、「野党の国対委員長に対し官邸が会わないことはありえない。三権分立、国会軽視することであり、権力の横暴だと感じている」と話しました。


参議院民主党・新緑風会会長に郡司彰さん 初めての民主党初当選組

2013年08月06日 19時03分29秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

[写真]岡田克也候補の応援演説をする郡司彰・民主党参議院議員、2009年5月16日(土)、東京都内ホテルオークラ、民主党ホームページから。
 
 報道によると、民主党の参議院会派である「民主党・新緑風会」の新しい会長に郡司彰さんが決まったようです。2013年8月6日(火)午後5時から、議員総会を開きました。

 民主党・新緑風会の規約や、公開されていませんが、昨年から会長は2年任期となっていましたが、前会長が参議院副議長になったため、郡司さんが来年の通常国会末まで務めることになりました。

 郡司さんは、あの困難な2009年5月16日の民主党代表選で、岡田克也候補の応援弁士になった人ですので、うれしい思いがします。この日はNHKの中継は午後2時からでしたが、その前の時間帯に郡司さんが応援演説しました。参議院農林水産委員長のときに、「委員長招待」という飲食行事を中止したいと、当時の岡田代表に相談したところ、いいんじゃないのかと言われて、実行したら、次の機会には、事務局が初めから「委員長招待はどうしますか?」と聞きに来なくなったというエピソード。その後、岡田代表から経理局長(現在の財務委員長に相当)に指名され、「郡司君、経理局長は人に嫌われなくてはいけないんだぞ」と言われたというエピソード。「岡田代表のもと、手に手をとって政治を変革させるその夢をともに達成したい。一緒に歩き出しましょう」。これは「岡田首相がふさわしい」という応援演説だったのですが、逆の反応をして、「鳩山由紀夫首相」に投票してしまった人もいるようです。

 結党以来、参議院議員会長は、社民連出身の江田五月会長以外は社会党初当選組で、江田さんも含めすべて社会主義政党初当選組でした。

 しかし、郡司さんは1998年民主党公認で初当選しており、やっとベルリンの壁が崩れました。大畠章宏幹事長と同じ茨城県連。昨年の自民党総裁選では、党員数が全国2位、人口比では断然トップの茨城県ですが、民主党も負けてはいられません。

 21世紀になってから、自民党参議院議員会長が正副議長転出の直前にスキャンダルが報じられたりして、会長から正副議長への昇格コースが崩れているのに対して、民主党の会長は正副議長に昇格する順当なコースができています。副総理経験のある久保亘会長は副議長になりませんでした。

 一方、自民党出身の西岡武夫議長や、民社協会の今泉昭副議長、平田健二議長らは、会長経験がないまま正副議長になっています。

 秩序を守りながらも、緩やかに自由主義へとシフトしつつあり、参議院民主党も変わってきました。

 いかんせんサラリーマン政党ですから、会派所属議員は胃の痛くなることもあるでしょうが、それでも郡司会長にはぜひ期待したいところです。しかしまあ、会派規約ぐらいは公開してほしいものです。

 


岡田法案(衆定数5増35減法案)継続審査も、たなざらしの気配 衆・倫理選挙特別委

2013年08月06日 17時02分24秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

【衆院・政治倫理の確立および公職選挙法改正に関する特別委員会 2013年8月6日(火)】

 あすで会期末のため、3つの特別委で、会期末処理が行われました。

 保岡興治委員長は、先の通常国会から継続審査(閉会中審査)になっていた3法案について、採決し、起立多数で、閉会中審査にしました。第185回臨時国会に継続します。

 岡田法案こと衆院選挙区で鳥取県を定数1にして5増35減する公職選挙法改正法案(183衆法8号)と園田法案こと衆院定数を3割減(144減)する公職選挙法改正法案(183衆法13号)です。

 このほか、自民党の逢沢一郎さんが提出した「都道府県議会議員選挙で郡の中で区割りができる公職選挙法改正法案(183衆法60号)」も継続しました。

 今後の焦点として、年内に最高裁の第46回衆院選無効に関する決定が注目されます。ただ、岡田法案と園田法案は、先の通常国会で付託されただけで、趣旨説明すらされていないことから、このまま趣旨説明せずに、「黄金の3年間」にわたってたなざらしされ続ける気配が出てきました。

 この件については、国民の関心が薄いのですが、ルール・メイキングにかかわらない日本人の労働生産性の低さがうかがえるようにも感じます。アメリカのように、世界のルールメイキングをしてしまえば、あとは楽して儲けることができます。

 改正公職選挙法の鳥取県の定数を2とする法律は、まったくもって、不公平、不公正な民主政治の根幹にかかわるダムの穴があります。これはなんとか直してほしいところですが、正直、自民党には難しい気がします。

【衆院・消費者問題に関する特別委員会 2013年8月6日(火)】

 消費者の集団被害の回復のための民事裁判特例法案(183閣法60号)が継続しました。もともと民主党政権時代に作成された法案のため、民主党が賛成する見通しで、成立は確実。ぜひ、秋の臨時国会でのスピーディーな審査を衆参とも期待したいところです。


自民党政府、労働者派遣法改正法案を第186通常国会に提出へ 「40条の2」再改正

2013年08月06日 14時11分05秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

 自民党政府が、2014年1月召集の第186回(?)通常国会に、労働者派遣法(改正法案を提出する考えであることがわかりました。

 2013年8月6日朝、NHKと日経新聞が厚労省の審議会が労働者派遣の見直し案を取りまとめていると報じました。

[追記 2013年8月21日 午前6時]

 改正法案の基になるペーパーが出ましたので、新しいエントリーを書きましたので、こちらもご覧ください。

1985年夏の敗戦 タイピスト、翻訳、通訳など労働者派遣法「専門26業種」廃止へ

[追記おわり]

 労働者派遣法第40条の2などで、派遣労働は1年まで、個人によって、会社が労働組合と相談し、1年以上3年以内の期間、としている派遣労働期間について、個人は引き続き3年までですが、人を変えればその職種はずっと派遣労働者のままでかまわないとするアイディアのようです。

 この労働者派遣法40条の2は読みづらく、派遣労働者の多くが読んでも分からない条文になっており、さらなる改正で、派遣労働者の手足を縛るのが政府自民党のねらいのようです。

 2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故から、来年3年間が過ぎることから、引き続き本社正社員ではなく、下請け派遣労働者に原発の仕事を続けさせる狙いもありそうです。

 経団連と本社が隣接する日経新聞1面では「企業は幅広い業務で派遣を活用でき、派遣労働者のキャリアアップにもつながる」「派遣への規制を強めた民主党政権時代の方針を転換する」「正社員の労働組合は反発しそうだ」として、経団連と厚労省を持ち上げ、民主党と労働組合をたたきました。とはいえ、この記事を書いている記者も、新聞労連日経労組の組合員(日経労組は入社後6か月で強制加入)。日本でイチバンむなしい労働者が日経新聞記者なのです。

 通訳、翻訳、タイピストなどの「専門26業種」をなくす案もあると日経新聞は報じています。これは労働者派遣法施行令の4条なので、自民党政府と厚労省官僚の一存で変えることができます。

 改正労働者派遣法はまだ施行11か月目なので、相次ぐ改正で労働者の相談に乗れない体制をつくりたい自民党政府と経団連の思惑もすけてみえます。

 労働者派遣法の正式名称は民主党政権時代に変わり、から「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」になっていますが、自民党政権で、派遣労働者の使い捨てがふたたび加速します。

[参考引用はじめ]

労働者派遣法第40条の2

(労働者派遣の役務の提供を受ける期間)

第40条の2 派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(次に掲げる業務を除く。第3項において同じ。)について、派遣元事業主から派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならない。

1.次のイ又はロに該当する業務であつて、当該業務に係る労働者派遣が労働者の職業生活の全期間にわたるその能力の有効な発揮及びその雇用の安定に資すると認められる雇用慣行を損なわないと認められるものとして政令で定める業務

イ その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務

ロ その業務に従事する労働者について、就業形態、雇用形態等の特殊性により、特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務

2.前号に掲げるもののほか、次のイ又はロに該当する業務

イ 事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のための業務であつて一定の期間内に完了することが予定されているもの

ロ その業務が1箇月間に行われる日数が、当該派遣就業に係る派遣先に雇用される通常の労働者の1箇月間の所定労働日数に比し相当程度少なく、かつ、厚生労働大臣の定める日数以下である業務

3.当該派遣先に雇用される労働者が労働基準法第65条第1項及び第2項の規定により休業し、並びに育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)第2条第1号に規定する育児休業をする場合における当該労働者の業務その他これに準ずる場合として厚生労働省令で定める場合における当該労働者の業務

4.当該派遣先に雇用される労働者が育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第2条第2号に規定する介護休業をし、及びこれに準ずる休業として厚生労働省令で定める休業をする場合における当該労働者の業務

【令】第4条
【則】第33条、 第33条の2
《追加》平11法084
《改正》平11法160
《改正》平15法082
《改正》平24法027

2 前項の派遣可能期間は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間とする。

1.次項の規定により労働者派遣の役務の提供を受けようとする期間が定められている場合 その定められている期間

2.前号に掲げる場合以外の場合 1年

《追加》平15法082

3 派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務について、派遣元事業主から1年を超え3年以内の期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けようとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣の役務の提供を受けようとする期間を定めなければならない。

【則】第33条の3
《追加》平15法082

4 派遣先は、前項の期間を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、当該派遣先の事業所に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合に対し、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者に対し、当該期間を通知し、その意見を聴くものとする。

《追加》平15法082

5 派遣先は、労働者派遣契約の締結後に当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る業務について第3項の期間を定め、又はこれを変更したときは、速やかに、当該労働者派遣をする派遣元事業主に対し、当該業務について第1項の規定に抵触することとなる最初の日を通知しなければならない。

《追加》平15法082

6 厚生労働大臣は、第1項第1号の政令の制定若しくは改正の立案をし、又は同項第3号若しくは第4号の厚生労働省令の制定若しくは改正をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。

[引用おわり]

このエントリーの tags 

[お知らせ1 はじめ]

<iframe style="border: none; width: 300px; height: 620px;" src="https://fansfans.jp/item/blogparts_new?type=iframe&item_id=18259&blogparts_type=normal&blogparts_default_view=comment" frameborder="0" scrolling="no"></iframe>

[おわり]

[お知らせ2 はじめ]

 「国会傍聴取材支援基金」を設けております。日本唯一の国会傍聴記にご協力ください。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 ご協力ください。よろしくお願いします。

[おわり]

[お知らせ3 はじめ]

 会員制ブログで今後の政治日程とポイントを解説しています。

 今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。お気軽にご登録ください。銀行振り込みにも対応しました。法人でもご購読いただけます。

[おわり]

[お知らせ4 はじめ]
 このブログは次の各ホームページを参照して、記事を作成しています。

最近の法律・条約(内閣法制局ホームページ)
衆議院議案(衆議院ホームページ) 
今国会情報(参議院ホームページ)
予算書・決算書データベース(財務省ホームページ)
衆議院インターネット審議中継
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)
民主党ニュース(民主党ホームページ)
goo 政治ニュース

[おわり]


ねじれ解消、最低保障年金骨抜きで民主党が社会保障3党実務者協議から当然の離脱も税制は継続

2013年08月05日 21時40分14秒 | 第184臨時国会(2013年8月)黄金の3年間

 民主党は2013年8月5日(月)、与党期の昨年の第180通常国会で「棚上げ」した年金制度の将来像が内閣府の社会保障制度改革国民会議(主務大臣・安倍首相、会長・清家慶応義塾長)の最終報告書で骨抜きにされたことと、自民党の対応が不誠実だとして、3党協議からの離脱を決定し、長妻昭実務者が、自民党の野田毅実務者に電話で通告しました。

 自民党による年金3党合意のほごは、2005年8月8日の小泉首相の郵政解散以来、8年ぶり2度目。

 一方、桜井政調会長は、「税制の3党実務者協議には残る」としました。 

 自民党への政権再交代と、衆参ねじれ解消により、歳出面での与党と民主党の腐れ縁はなくなったため、今後は先の通常国会での行革をめぐる「民維み生」の野党4党共闘路線が強くなるのは確実。

 歳入面での責任を共有する、自公民3党協議は続くことから「消費税増税の共犯者」という責任の共有をいつまで続けるかが焦点になります。これについて、桜井政調会長は「松本剛明税調会長らがやっている3党税調会長協議は、減税の協議だ」と強調。やや苦しい弁明ですが、これは事実。

 平成24年税制抜本改革消費税法で消費税の増税が決まり、このとき3党合意で削除された、相続税増税も、ことしの平成25年税制改正所得税法で2015年1月の施行が決まっています。

 今後3年間の税制改正は、公明党が求める消費増税の負担軽減と自民党が求める法人税の租税特別措置減税の継続・新設が議題になります。この公明党と自民党の異なる希望に、民主党がどのようにかかわり、消費増税の共犯者として責任を共有するかが責任政党のカギになりそうです。

 午後3時から、首相官邸で国民会議の最終回が開かれたのにあわせて、民主党は午後6時から国会内で「社会保障と税の一体改革調査会」と「厚生労働部門会議」の合同会議を開きました。

 内閣官房の審議官は、「あす、あさってに首相に手交(しゅこう)予定の最終報告書」について説明。この後、国会議員10名弱が数十分、議論し、すでに代表や、当時の閣僚から一任を取り付けいてた桜井政調会長が同日付の民主党名で「今後民主党は、三党合意を踏まえた議論ができないような社会保障実務者協議には応じないこととした」「民主党は、今後も国会で社会保障制度改革を提案し、国民の理解を得ながら、その実現に全力で取り組む所存である」などとした1枚ペーパーを発表しました。

 【「当時の総理」よばわりの野田さん、「残された課題」へ「2段階のアプローチ」という骨抜きの霞が関文学】

 最終報告書を内閣官房社会保障制度改革担当室の審議官と参事官の2人が説明。このうち、参事官は昨年1年間、岡田副総理のかばん持ちの事務秘書官だったので、よく平然と座ってられるものだと感心しました。

 最終報告書の39ページから41ページが「棚上げした年金の将来像」の回答。

 これは、「霞が関文学」で先送りというよりも骨抜きにされました。

 まず、見出しが「1・社会保障・税一体改革までの道のりと到達点・残された課題」となっており、早くもあやしい雰囲気。

 3党合意の経緯を振り返るなかで、「また、改革推進法の立法過程では、「社会保険方式を基本とする」ことが3党で合意された」と説明。これは事実で、私は昨年6月22日に3党合意を読んだ時から、この「社会保険方式を基本とする」は気になっていました。最低保障年金は「全額税方式を基本とする」からです。やはりこの引っ掛かりが1年たって、見事にやられた格好ですが、あの党内外に敵がいる状況で、細川律夫さん、長妻昭さんの法成立にかける奮闘を考えれば、これはもうしかたがなかったと考えます。

 40ページでは現行制度は「改善すべき課題は残されているが、現行の制度が破綻していないという認識を、一体改革関連法案の審議の過程で、当時の総理大臣も答弁している」と、第95代野田佳彦内閣総理大臣のことを「当時の総理大臣」呼ばわり。

 41ページで霞が関文学はクライマックスに。

 「年金制度の一元化をどう考えるかに関しては、その距離感や妥当性について、委員の間で認識の違いが存在した

 「同時に、」

 「このような認識の違いはあるものの、条件が満たされた際に初めて可能となる将来の議論で対立して改革が進まないことは、国民にとって望ましいものではないという認識は共有された」

 「すなわち、年金制度については、どのような制度体系を目指そうとも必要となる課題の解決を進め、将来の制度体系については引き続き議論するという二段階のアプローチをとることが必要である」

 この霞が関文学を翻訳すると、15人の委員の間で、年金の抜本改革について認識が違うということを確認したが、改革が進まないことは望ましくないという認識は共有されたので、二段階のアプローチをとる。すなわち、「現行制度を当面存続する」ということであって、現行制度(2004年自公年金改正法)維持という結論にかわりありません。つまり、今と何も変わらないのです。

 この文書の途中には「これらの対応は、所得比例年金に一元化していく立場からも通らなければならないステップである」として、「所得比例年金」の文字はあるのに、その基礎である、「最低保障年金」の文字はどこにもありません。民主党会議で説明した審議官も朗読中に、「所得比例年金」を飛ばし読みしました。最低保障年金の文言はなく、所得比例年金は飛ばし読みしたところに厚労官僚の本音が見えました。

 ただ、民主党内にも全面移行まで40年かかり、月7万円のためには消費税率を18%以上にしなければならない最低保障年金と所得比例年金のミックスには異論があります。2003年のマニフェストから10年間入り続けていますが、長妻さんのいう通りの国会闘争をするにも、本格的な国会論戦は消費増税決定後の10月中旬以降の予定で、法案は、与党期も含めて一度も提出できていないことから技術的にも難しく、最低保障年金の旗は、そろそろおろす時期が来ているのかもしれません。

 結論としては、野田さんを「当時の総理」、「二段階のアプローチが必要な残された課題」との表現で、3党合意はほごにされました。こういった官僚の霞が関文学を自由にやらせるのが、自民党政権の本質にほかなりません。

 霞が関文学を読み解きながら、3年後に再び政権復帰した後は、抜本改革の骨抜きを許さない政治主導が必要です。そもそも、最終報告で「最低保障年金はだめだ。現行制度の拡充が必要だ」と書いても、3党合意や、社会保障制度改革推進基本法には反しません。

 一方、歳入面での3党税制改正実務者協議は続くので、やはり、公明党の斉藤鉄夫会長が提案する消費増税の負担軽減策に耳を傾けるべきでしょう。参院では公明党とあわせて自民党ははじめて過半数です。ある程度「増税の共犯者」になる負債を負うことで、小選挙区における資産を得られる可能性があります。

 とはいえ、民主党も、随所でだまされた弱さがあります。そもそも3党実務者協議の存在はマスコミでほとんど報じられていません。長妻さんとともに実務者に抜擢されていた梅村聡さんは、参院選で落選してしまいました。このような重要な交渉の担当者だった実績を知っていた有権者はひとりもいなかったかもしれないとすら思います。

 きょうの国会議員同士の協議も、結論はすぐに出たうえで、「マスコミはどう報じるか」という話だったようです。

 このような経緯をよく理解したうえで、しっかりと説明できるかどうかの、説明力が、すべての民主党員に求められています。政策決定を全総支部長に伝達する「政調アプリ」を開発して配布するなどといったシステム構築が必要です。ふざけてい言っているのではありません。3年間選挙がないのだから、そのくらい、のんびりと構えながらも、説明力、説得力を身に着けていく必要があります。

 それが民主党にとっての黄金の3年間です。