おひざ元の埼玉県知事選挙が前回比で上がりながらも低投票率だったと指摘され、枝野さんは「あえて申し上げれば、統一地方選からずれていて、ことしのように参院選とも前後すると、今度は何の選挙だと混乱する」としました。そのうえで、「期日がばらけてしまった地方選を統一しなくていいのか」「4年に一度、全国の選挙が同時に行われる方向に向けて議論を始めるべきだ」と語りました。
枝野さんは「この状況を変えて(都市部の無関心層が多い埼玉の知事選で)投票率を50%以上にする」という一つの基準を示しました。
もっとも、枝野さんは「中長期的な課題で、10年20年かけてやらないといけない」と、実現は先送りする姿勢をみせながらも、「任期の延長や短縮を含めて議論すべきだ」とも語りました。
任期の短縮は、2019年現在、地方議員の9割以上が議員報酬や期末手当などを家族唯一の生活の糧とする中で、48か月分の総報酬が減ることになります。
また期日の再統一は、有権者比で0・1%未満とはいえ、選挙コンサルタント、印刷会社、フリーランスのウグイス嬢などにとっては死活問題であり、サイレントマジョリティの猛反発が予想されます。
阪神大震災特例の「2か月」を再統一するだけで24年間もかかりました。国会議員やスタッフの間にも地方選を応援を負担に感じている人は多く、実現性はなくはありません。
野党党首自ら、選挙期日の再統一に言及したことはまれであり、「政治産業」と主権者である有権者の隙間があるとの与野党の危機感が、改革の機運をもたらすことに期待したいところです。