『猫は生きている』 早乙女勝元 作 田島征三 絵 理論社
昭和20年3月10日 東京大空襲
B29超重爆機約300機は、1667トンからのナパーム弾を落とし、東京の下町を炎の夜とした。
深川、城東、本所、浅草、向島。
当時は、男性戦地へ行き、女、子供と年寄りがこのじゅうたん爆撃の餌食となった。
約十万人の命を奪った。
負傷者4万人。100万人の住居を奪った。
そして、火の消えた現場には、幼児を抱きしめたまま黒焦げとなった母たちの姿が目を引いた。
この本の猫、「稲妻」も4匹の子猫を連れて、炎の中を逃げ回った。
昌男は、猫たちを逃がした後、川に沈んだ。
光代は、背中に焼夷弾が突き刺さって。
お母さんは、チイちゃんを地面に穴を掘って、その上にかぶさって、守った。
そして、チイちゃんは、お母さんのおっぱいを握りしめていた。
3月は、忘れられないことが、いくつもある月です。
それでは、また。