もうすぐ、白寿を迎える女性のお話です。
「身体をうごかすことと、食べることが好きだね。
今は、前より手が動かないけど、いつでも何か作っている。
若い時は、手一杯働いて、子供も育て、何でもした、死ぬ目にもあった。
人間、やろうと思えば何でもできるもんだ。
朝、目が覚めると、「あれっ、まだ生きていたかと思う。」ありがたいよ。
いつ逝ってもいいけど、どうせなら百のお祝いしてもらってから逝くのがいいね。」
・・・・・なんともすごいお話を聞かせていただきました。
死そのものよりも、それまでの間の、肉体的、精神的な苦しみ、さらに今の時代は経済的な困難なども大きく、想像すると不安になってきます。
でも、もっとも恐ろしいのは、年をとっていくのに、「自分の人生で、やるべきことはやったという実感がないまま死ぬこと」だといえます。
それは、お金だとか名誉だとか外向きなものではなく、内向きの、いわば自分が自分であるということ。
誰でも、それが何なのか、これからどうしたらいいのか、わからなくなってしまう時があります。
そんな時、カウンセラーは、クライアントさんと深いところで共にいて、その人がその人になる(自分が自分になる)お手伝いをしていくのだろうなと思っています。