今から10年前、テレビのニュースに当時大変感銘を受け、忘れないようにとこのブログに書き記した話があります。
ネットを検索していて、偶然そのニュースの動画をユーチューブで見つけ、ここに残そうと思います。
10年前のブログ記事はこちら、隣人は息子の殺人犯と言う記事。
(この動画の内容は上の記事に詳しく書いてあります)
この話の主人公は一人息子を殺された母親、マリーさん。彼女の息子を殺した殺人犯オシェイ・イスラエルを赦し、今は共に”死から命へ”、”赦しのプロジェクト”の活動を続けておられる、この二人の話。
The power of forgiveness
A Minneapolis mother, whose son was murdered, now lives next door to -...
youtube#video
「赦せない気持ちは癌と同じ。それは私たちを体の内側から蝕んでゆく。
赦したところで彼が犯した罪が軽くなるわけでもない、
でも赦す事は他の誰の為でもない、私自身の為なのです。」
この言葉は、彼女が言うから説得力がある…自分の、しかも一人しかいない息子を銃殺した、当時16歳の犯人を、彼女は本当に赦したのですから。
彼女の赦しは、ただ赦すのではなく、その先の彼の人生までも面倒を見ると言う徹底した行いであったことに、私達は驚かされたのです。だから彼女の話はニュースになり多くの人に感動を与えたわけです。
彼はメリーさんを自分の2番目の母親であると言い、彼女は彼、オシェイ・イスラエル君の事を、スピリチュアルサン、霊の息子であると言って、互いを必要として生きている、赦しの力がいかなるかを、私はこの話にしばし、考えさせられたことを覚えています。
自分にできるだろうか………。
「死から命へ」の機関があげる動画。
From Death To Life
Mary Johnson came to forgive the young man who took her son's life and...
youtube#video
本当に赦されたと感じる時、人間は変る、人生が変わる事を教えてくれる貴重な話です。
アメリカに来て、驚くことがいくつもありますが、
そのひとつが、アメリカ社会の中に存在する赦しと言う文化がそれです。赦しと言うと大げさですが、日本で育った私には、ちょっとしたカルチャーショックでした。
例えば……、
会社の始まりが仕業時間7分過ぎまでなら遅刻とはみなさない、
野球のゲームが、(必ず)公示した時間よりも遅く始まる、
電車の発車時間が定時通りではない、(たいがい遅く出発する)
出遅れる人を受け入れる、とでも言いましょうか、待っててあげるよ、と言う遅れたことを責めない心意気が感じられるのです。
野球のゲームでピッチャーが投げた投球が、3ボールノーストライクのカウントだったら、次の球をバッターは振らない(ピッチャーにストライクをとらせてやると言う暗黙の了解)これも、違った意味での寛容さでしょうか…。松井でしたか、ヤンキースに来た当時、この事を知ってか知らずでか、3ボールノーストライクの後の球をヒットにしただとかで、色々言われていたのを覚えてます。
アメリカに暮らして、この国の懐の大きさのようなものを感じている私がいるなと思います。
英国から信仰の自由を求めて海を渡ってこの土地にきた人たちが、ピルグリムファーザーと言われる、アメリカの建国の歴史、神を求める信仰の自由が建国の根っこにある……。
キリスト教は赦しの教えでもあります。赦すと言う事をこの国で、少しは教わることができたのだろうかと、思って見ます。赦す事は簡単ではないですね、自分が傷つけられ、自分が犠牲者であれば赦すなんて、簡単な気持ちでは言えないです。しかし、マリーさんが言うように、赦せない気持ちは癌と同じ。それは私たちを体の内側から蝕んでゆく。と言う言葉が重く心に響きます、そして、この言葉に感動します。感動すると言う事は、そこに真実があるからだと、私は思うのですが…。
トランプ大統領に感動している私達国民も、彼の中に真実を見たからであるわけです。
彼の真実にすべてを捧げたいくらい、我々は感動しているのですよ。はい。