国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

普通

2007-04-28 07:40:55 | 戯言
現代文の評論では対比がよく用いられます。

主な対比として、私の講義では次のものをあげています。

日本と外国
今と昔
精神と物質
常識・一般論と筆者の立場
プラスイメージとマイナスイメージ



先日、小林秀雄の評論を教えたところ、冒頭の一文が次のようなものでありました。

小説というものの一番普通の魅力は、読者に自分を忘れさせるところにある。

で、だ。

「普通」ってことは一般論やら常識なわけですから、作者である小林秀雄はそれを否定するわけですよ。

それを説明するときに「普通ってほめ言葉じゃないよね。××ちゃんと仲いいの? とかきかれて、普通とか答えるときって、実は仲が良いわけではないよね。だから、これから小林は普通のことを否定にかかるわけ」などと言ったところ、生徒さんらはすんなり理解してくださった。


だが、だ。

教室の隅で違う空気を感じた。

単に理解したのではない「にほひ」が2~3人からしたのだ。

あ! と思ったおいらは対応したね。

「なお、今の元ネタは『さよなら絶望先生』だから」

先ほどのにほひは安堵した空気に変わった。





あ。
アニメ化するんですね。
ぜひ、見たいなあ。





おいらの部屋には、テレビないんですけどね…。

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