●メンタルマジックショーだと手品くささや気配をどれくらい消せばよいのだろうか。
●むかし、首都圏に住んでいたころ、とある教団だかなんだかに雇われている超能力者の方と話したことがある。
素敵なスポンジボールを演じてくださったのだが、「スポンジボール、団体から禁止されているんですよね、手品っぽいから」。
●この言葉、メンタルマジックの演出に対する示唆があるまいか。
●素材によっては、まるで手品のようだとメンタル系の良さが減るのではないか。
メンタルマジックは超能力のイメージなしには成立しない。
●さて、現在、自分がメンタルマジックショーをするとして、なにを演じるかを妄想する日々なわけですが。
●カード種類ごとの長所・短所を考えてしまうのである。
●トランプ(プレイングカード)
・ゲームで使用される身近さ。一長一短か。
カードの法則はわかっていることが多い(Kが13とかマークは4種類とか)が、一方、ゲームで使うことが多くメンタル感が弱いか。
・52種類(53、54種類)とカード当ての場合、奇跡感がある。
・演じられるマジックの種類がとても多い。本やDVDなど資料が多い。また、ギミックデックも豊富にある。
マジックというとトランプと思う人も多いだろう。これもメンタリスト感が減る要素か。
●ESPカード(ゼナーカード)
・超能力のテストに使われていたものが原型なだけにメンタルマジック感が出やすい。意外と見たことがある人が多い。
・5種類のマークで25枚なのでトランプよりフットワークが軽い。
・適当にカードを言っても20%で当たる。
・演じられるカードが多い。意外と多い。
●タロットカード
・占いに使われるだけに神秘的な雰囲気がある。
・大アルカナはメジャー。
・22枚がばらばらである。トランプより枚数が少ない分、フットワークが軽い。
・意味を正確に知らないと底が浅い演技しかできない。
・演じられる種類が少ない。オラクル・システムやら松田道弘氏の『タロットカードマジック事典』というくらいしか、私は知らない。お恥ずかしい。
●といった感じか。
●はてさて、トランプはメンタルマジックにあうのだろうか。
「演じられるマジックの種類がとても多い」ということはトランプにはメンタル要素より、単なるマジック感が強くはあるまいか。
●が、スベンガリデックを「超魔術」の演出でMrマリックをなさっていた。
また、『レーダーデック』、『マインドパワーデック』はメンタルマジックの最高峰の一つであろう。
Richard Osterlind : Radar Deck
Mind Power Deck by John Kennedy
演じられる種類が多いということはメンタルマジックも多くあるということなのであろう。
そして、トリックデックが豊富にあることもヘタレにはふさわしい。
確率的に面白い現象である(レーダーデックでは「52×51×50×49」などと語っている)ができますし、トランプがゲームの道具だから、他のマジシャンが使っているからという理由で落とすのにはあまりに惜しい。
●で、だ。
●ショーをするなら3種類使えばいんじゃね? という(身も蓋もない)結論になってしまったのであるよ。
どのカードもみんな、好き。
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