世の中には心臓に針金の生えた人やら、私のように石橋を叩きすぎて橋がこわれ
て渡れなくなる位、慎重な人や、蛙の面に小便と何ごとも意に介さない人、色々な
人種がいる。無線を始めた頃、ハムの世界ではこんなに人間模様がはっきりと出る
とは思いもしなかった。
しかし時を重ねるに従って面白い面、嫌な面が見え出し嫌な面には段々と目をつ
ぶる癖がついてきた。いや、洗脳されたのかもしれない。無線は戦争だ。パイルの
雑踏の中での戦い、運よく交信できたら今度はQSLカードを手にするまでの持久戦
が始まる。のんびり交信するのは古きよき時代のことか。猫も杓子も、この私までもが
一人前に無線をする時代、過当競争は避けられないかも。
QSOの戦いに勝つとコンファーム、つまりカードの回収になるが、たかがカード、され
どカード、こいつの回収が誠に厄介な代物でDX相手になると諸国の事情が大きく
違い日本みたいにアマチュア無線連盟がしっかりしていてすぐに送られて来ること
などない。交信の数年後に連盟経由で送られてくることも普通のこと。
ましてや珍しい所のカードを回収したければ相手に郵便で直接送るしかない(返送
用の封筒に自分の住所を記入し返送料として国際切手交換券かドルを入れる)。不
貞な輩やふらち者がおりまして郵便を出したのに返事は来ない、かといって連盟経
由で来るはずがない。DXを始めて1年9か月経ちこの間に惨い仕打ちを受けてきた。
腹いせに、この誌面を借用したいと存じます。
糞ったれ、その1
昭和62年11月のこと。高校生の娘が学校から宿題にB5サイズの用紙を持ち帰ってい
た。私はそんなことは何も知らず別にこれと言ってすることはないし、朝からCQ三昧。
夕方になるとヨーロッパが開け、またまたそこに入りびたり。
宿題は休日に父親が何をしていたか書くものだった。観察者としては、あれこれ動き
廻り時には優雅なバロック音楽を鑑賞、ティータイムには日東紅茶のような安物では
ない、ダージリンのリッチな紅茶を戴く父親の姿を見ていればハッピーだったのだろ
うが・・・。
『朝から晚まで趣味の無線に没頭』と半行にも充たないことになり、随分と顰蹙を買っ
たので鮮明に覚えている。ウン千万円も借金してリクルート株を買ったのに、記憶にな
い人たちとは出来がちがいますなー。午前中は南米のコンディションがよく初心者用
の周波数帯域でCQを出していると数回発した所でCE0ZIGがコールしてきた。チリか
らだと直ぐに判ったが相手の住所を聞いて驚いた。イースター島で結構珍しい所から
だ。カード交換は?と聞くと直接郵送し送料はグリーンスタンプつまりUS$だと指定して
きた。こちらから出し返事を待つが2.3.4ケ月経っても音沙汰なし。こりや、ネコババされ
たかなと思っていたら何と言うことない、会員なら無料で送られて来る連盟経由で届い
た。この野郎、グリーンスタンプ返せ!。
この声、届けイースター島まで
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