北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

技術士たちのまちづくり

2006-01-31 23:58:58 | Weblog
 いよいよ道路はつるつる。大きな道路が雪を削って除雪をしているのはよいのですが、脇道との間に段差が出来て、それをつなぐ坂がつるつるでもう大変です。

 今日は
■技術士の会合 です。

【技術士の会合】
 技術士という資格を持っている知人から、「地域の事をいろいろと勉強しているのですが、覗いてみませんか」というお誘いがあったのでおずおずと参加してみた。

 人数は15人ほどで多くはだいぶ年上の先輩諸氏だが、同世代あるいはもっと若い人もいてほっと安心。

 今日の会合は前回に宿題が出ていたらしく、いくつもあるテーマから自分が論じてみたいテーマを挙げて、各自の問題意識を語ることで始まった。

 テーマの例は、「地方の経営と社会資本」「人口減少下の社会資本整備」「道州制」などだが、やはり社会資本の整備や維持管理に関する関心事が多い。

 現状認識としては、地方経営・都市経営の感覚が少なく中央依存体質なのではないかとか、地方の経営資源の発掘・育成の努力不足などといったものが多い。

 「経営」というとなにか収支バランスの取り方のように思われがちだ。しかし「経営学」という学問分野の書物を読んでいると、持っている資源を最大限に活用して最大限の効果を得るということのように思われる。

 そしてそれには市民や役場の職員といった人的資源の共感やモチベーションの持たせ方、リーダーシップなども当然話題になってくるのである。資源の中でも一番運用が難しいのが人間ということなのだろう。

 技術士という資格は長くそれぞれの分野で実践的に物作りに関わってきた人たちが多く、そう言う意味ではどちらかというとハード偏重の傾向があるのはやむを得ない。

 しかしもはや人間ドックで調べられるようなまちの社会資本整備率のような数字に一喜一憂しても、まちの本当の健康状態や病巣は分かるものではなく、もう一歩踏み込んだ触診のようなことが大事だし、触診したことで変調を指摘し、治療まで導いて行くというのは容易ではない。

 敢えて言えば笑う事で治癒力を高めることに似たような、とにかく明るい社会を維持出来ればいろいろなデータの数字は悪くても、それはそれで健全ということも言えそうである。

 衣食足りて礼節を知る、とは言うが、衣食が足りてみてやっと礼節とはどういう事かを知る、というのが現実なのかも知れない。

 我々には住民の幸せとは何か、ということがまだまだ分かっていないのではないか、という意見もあり、幸せな社会を作るなどというのは畏れ多い事なのかもしれない。

 それでも私には、掛川での生涯学習の体験やその真髄としての「関係するということの社会資本の増強」こそが地域の幸せの極意なのではないか、という直感がある。 
 ハードとそれを使うソフト、そしてそもそもそれを仲介する人間(とその良好な関係性)に注目しなくてはならない時代になったと言う事だ。

 公園事業を長くやっていると、公園を作るという事は「人間が楽しむ場所」を作っているという事に思い至る。いくら花が咲き乱れていても人間がそれを美しいとか素晴らしいと思わないのならばそれは公園ではないとさえ思う。

 だから便利だとか思いやりだとかもてなしの心、などといった単語が飛び交うのだけれど、根っこにあるのは「幸せにしてあげたい」という信念のはずだ。

 さて我々はそれを邪魔する障害をどれだけ取り除いてあげられるだろうか。

 これからのまちづくりもそれがスタートなのだと思いますが、どうかな。


    *   *   *   * 

 さて明日からは上越二泊、美瑛一泊の連続出張です。上越はどんな感じでしょうか。聞くところによると市内は雪が少ないのだとか。友人にも会ってきますよ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雪氷輸送の委員会 | トップ | がんばれ安塚 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事