今度おめでたい席に招かれています。
ご祝儀をどうしようかと思っていたら知人から電話が来ました。
「ちょっと相談なんですけど、今度のお祝いにご祝儀はいくらくらい考えていますか?」
「いやあ、それなんですけど、1万円だったら少ないし3万円じゃ多いかなあと思っていて…。正直悩んでます」
「なるほど(笑)」
「二万円は偶数なので調子が悪いかな、ということもあって…」
すると相手は、「でもね、"祝い重ね"といって、二万円ということもありますよ。結婚式なら"割れる"ということを嫌うということがあるかもしれませんがね」
"祝い重ね"なんて初めて聞く言葉で、ネットで調べてみるとご祝儀袋の折りたたみ方、としてこの単語が出てきました。
偶数の祝い金を正当化するようなものではないようですが、やがて新しい意味が付加されてくるのかもしれません。言葉は生きていて時代とともに変わりますからね。
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文化庁が発表した「平成27年度『国語に関する世論調査』の結果の概要」が発表されましたが、この調査の中で、初めていわゆる「ら抜き」言葉を使う人が使わない人を超えて多数派になったとのことです。
(ア)こんなにたくさん食べられない
(イ)こんなにたくさん食べれない
この二つの言い方の比較では、(ア)の方が60.8%、(イ)を使う人が32.0%でしたが、
(ア)早く出られる?
(イ)早く出れる?
この二つの比較では、(ア)の方が44.3%、(イ)を使う人が45.1%でした。もっとも、この「出れる」は共通語では誤りとされていて、新聞などではほとんど用いられていない、とされています。
誤用という認識でも実際に使う人が増えてくるとどちらでも良くなってくるのでしょう。
変化を止めようとするのか、前向きに受け止めようとするのかは事柄にもよるし難しいところです。しかし言葉の変化にはなかなかついていけませんね。
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