北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

がんばれ安塚

2006-02-01 23:38:57 | Weblog
 今日と明日は上越での会合です。北海道からわざわざ雪を見に来ました。

 今日は
■安塚の定点観測 です。

【安塚の定点観測】
 今日と明日は新潟県上越市で行われる「ゆきみらい2006in上越」という雪国を主張する大会に参加する。

 これは北海道開発局と東北地方整備局、北陸地方整備局という、国土交通省でも雪のあるところで地域づくりを行う部局の持ち回りで、地方自治体を舞台にして行われる催しなのだ。それが今回は北陸地方整備局の上越市で行われるのである。

 上越市は約30年前に直江津市と高田市が合併してできた市なのだが、昨年1月の13市町村にまたがる大合併で新生上越市となって一年を経過したところである。

 今日はゆきみらい2006のプレイベントということで、上越市に合併され安塚区となった旧安塚町で身に講演会と交流会が開かれるということで参加しているのである。

 旧安塚町は人口3800人という小さな町だが、十数年前から雪深い町を逆手にとって「元気のある雪の町」として地域活動を盛んに行ってきたことで有名な町だったのだ。

 一番安塚町を有名にしたのは、東京の後楽園球場が東京ドームに変わるときの「サヨナラ後楽園球場」という催しに、雪を大量に東京まで運搬して後楽園球場で雪イベントを行ったことだ。そのことで「安塚という小さいながら元気のある町がある」ということが全国的に話題になったのである。

 その後、当時そのイベントを総務課長として指揮した矢野学さんがその後町長となり、雪を中心とした地域づくりを熱心に行ってさらにネームバリューが増したのだ。

 安塚では雪氷を冷熱エネルギーとして早くから冷房などに利用することを実践している町で、

 安塚町は、掛川がスローライフを提唱したときにいち早く「わが町もスローライフだ」として賛同してくれた町で、その縁で榛村市長とともに町で行われたイベントに参加した思い出があるまちだ。

 その後安塚町は上越市と合併し、上越市安塚区となり矢野町長は市議会議員としてまだ政治面で活躍をしているところだ。

 今日はプレイベントとして安塚のキューピッドバレーというスキー場のロッジでミニ講演会と交流会が行われた。交流会の前にお会いして「掛川の前助役です」と挨拶したが、矢野さんは覚えていてくれて相変わらず眼光鋭いながら「懐かしいね」と言ってくださった。

 安塚町は合併に当たって全町で地縁によるNPOをつくり、地域活動の拠点にしている。また雪をまちづくりに利用するために雪だるま財団という財団法人を作って雪の利活用や宣伝に努めている。

 町の中学校などいくつもの施設で雪冷房を導入したりして雪の利用と話題づくりに熱心なのだ。

 夜には「スノーライフとスローフードの夕べ」として矢野前町長の講演と雪だるま財団の伊藤さんのお話を伺った。もてなしは地域の女性たちの手による地域で取れた食材によるスローフードのおもてなしに舌鼓を打つ。

 3年たって安塚町はなくなってしまったが、地域の営みはそう変わらずに営々と続いている。

 こうしてひとつの町を数年おきに定点観測することで日本社会の変化を見届けるということは面白いことだと思う。

 夜は安塚区キューピッドバレーのコテージに宿泊し、積雪深4mの世界を楽しんだ。

 高齢化も進んでいるが、まだまだ元気な安塚区。これからもこういう小集落の行く末を見守りたいものだ。


 
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