北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

地域の仕事を子供たちに伝えよう

2024-05-15 22:03:53 | Weblog

 

 宗谷地域から網走方面へと車を走らせて南下してきました。

 途中にある雄武町で知り合いの建設業者さんを訪ねて、最近の話題を聞いてみると、「高校に働きかけて、町内の産業にどんなものがあってどんな仕事をしているか、を知ってもらう産業見本市のようなものを開催する予定になっています」とのこと。

 建設業に限らず、農林水産業や商業、果ては役場だっていまや若い担い手が不足して困っているのですが、案外そのことを地域の中で、特に学生さんたちに伝える手立てはないのが現実です。

 それがこちらの雄武町では、道庁さんの声掛けから始まって、始めは建設業の現状を高校生に知ってもらいたい、というお願いで行ったところが、逆に高校側から「建設業に限ってしまうよりはもっと地域の産業全般を知ってもらう取り組みの方が良いのではないか」という逆提案を受けて、町内の各産業全体での取り組みになったとのこと。

 最近は教育政策の一環として、地域に開かれた学校という取り組みが求められていると聞きますが、まさにこれは学校発案というよりは地域の声を学校が受け止める形での地域に開かれた教育の実践といえましょう。

 
      ◆


 話が盛り上がったところで相手の若社長さんから、「ところで小松さんは『コンストラクション甲子園』って聞いたことがありますか?」と訊かれました。

「あれ~、知りませんねえ」というと、「実は、高校生クイズ大会の形式で各高校代表に集結してもらって、建設や防災、環境などに特化した問題を解いてもらうという大会をやっているんです」とのこと。

 はじめはオホーツク、釧路、帯広の建設二世会が始めたのですが、これはいいということで道内各地に広がりを見せて、今年も準備を進めているのだそう。

「二人ペアで参加してもらうのですが、昨年の優勝ペアには沖縄旅行をプレゼントしましたよ」とのこと。

 前述の高校での町内産業見本市やコンストラクション甲子園など、仕事を学生という若者にもっと知ってもらおうという取り組みがいろいろと進められているようです。

 でもこれらも、仕事を知ってもらって担い手不足の現状を紹介するということは入っていても良いけれど、つまるところはそういう取り組みを通じて、大人たちが若い人たちを心配したり面倒を見てくれているという事が伝われば良いな、と思います。

 これから先、地元を出て進学する子たちも多いかもしれませんが、いざ就職というときやふとしたときに、(地元の暮らしは楽しかったな)とか(故郷で働いて貢献するのも楽しいかもしれない)という思い出ができてくれていれば、いつかどこかで地元に帰ってくる子たちが増えそうな気がします。

 仕事なんてどこにでもあるのですが、少しは学ばないとそれが見えないものなのです。

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