185系の造形は一度頭だけでもフィニッシュしたのですが、
「角裾のRの組み方に異議あり」
という意見が早々に出てまいりまして、いろいろ検討していたのですが
まずはひとまずの立場確認で
制式鋼体図面では、角裾は腰回りより小さなRに向けてすぼまっているのが「あくまでも図面」です。
国鉄制式図面なんで、これには一定の説得力があります。
だから、角R裾まで小名に様な大きなRが前面に回り込んでいるという意義にはちょっとそのままで処理するには「感覚論」になってしまうわけです。
しかしながら、長年見てきた方の指摘で、無碍にするわけにもいきません。
で、実は自分でも何回か取材を試みたのですが
正面の鉄板は垂直に裁断されて、角裾は小さなRになっている写真しか撮影できなかったんですね。
が、それでも声は声なので、何度か185系を触ってきたし、仮組で指摘されたように「裾Rが回り込んだ図面」も書いたところ、全長が歪んだり、正面Rが変化してしまったりRが繋がらないというい悩みを抱えることになったのであります。
で・・・。
合わないのはおおよそ、実寸で5mm、半径が狂うと「現状の図面では矛盾が発生するものの」イメージが近いくなることが分かってきました。
5mmかぁ・・・・・。
僅か5mm、正面が分厚くなるとそのイメージに近い・・・・。
えーっと・・・鋼製車体の経年ほぼ40年です。
再塗装はおおむね10回は繰り返されています。
・・・。
図面はヌードですから、塗装幕やパテが重なり、Rが変化するなどは十二分にあり得ます・・・
そこか。
パテや表面調整の切削で、Rが歪んで、指摘の表情になるのではないか?
と仮説を立てていたのですが
今日、やっとそれらしき仮説が証明できたので、書いてみます。
ここが問題の角R裾です。
白色で、光も乱反射して、わかりにくいのですが、
確かに裾の収束点は自分の設計図面のR収束点より内側にあります。
つまり、指摘された様相がここに発見されたわけですが、それだけでは納得がきちんと着地しません。
どこかにゆがみが発見することができれば、仮説が証明されるんです。
もう、撫でて、手先の感覚を信じてみます。
変態です。
通勤ライナーの乗車口に挟まれた部分ですので、もうそれはそれは奇異を見る視線が、ズバズバ刺さります。
ここは夕方平日の東京駅。
遂には警備員さんが不安げに見に来る始末。
で、黙々と電車の腰回りを何度も何度も撫でているのですから、ど変態というか、ほぼ怪しい人です。
でだ。
ついに見つけました。
解りますか!?
えーっと、ありえへんところが「くぼんでいました!!!!!!!!!」
おおよそ5mm程度の「テールライト横のくぼみ!!!!」
くぼんでいるというか、面を形成している部分が、端から来たRに飲まれるという面構成!!!
ははーーーーーーーーーーん!!!!!
いやね、正面の顔は一直線カットのシャーリング材なんですね。
それを2.5次元プレスしているのです。
それが、裾とつながるときに「材料をさらに3次元カットして繋ぐ指示」は工業図面として難易度が上がるだけで、ふさわしくありません。
図面は正しいはずなんです。
が、これで、「工業的視点ではなく、趣味的視点が違うという部分、その矛盾」わかりました。
やはり、ヌード鋼板は図面通りなんです。
しかし、
「パテなどで下部が僅かに盛り上がり、降りてくる正面カーブと合わない部分が「へこんで見える」ようにスムージングされている」
ことが分かってきました。
で、それは
対抗正面では異なってスムージングされている。
(実にわかりにくいカットで申し訳ないです)
つまり「パテの厚さの個体差」ということはほぼ合っていたということになります。
ほら、違うでしょ?
片方はへこんで見えるほどわかりやすくなっています。
本来、正面の鉄板材はヘッドライトリムより15mm外側でまっすぐ落ちて繋がっているのです。
ですから、Rの接線はリムより15mmの垂直。
の、はずですが
現実はそう言うままの車と、裾のRが正面に回り込んでいる車があるわけです。
矛盾や違和感を感じる人がいてもおかしくないわけです。
さて、モデルの設計になると、個々のどっちかを選択しなければなりません。
ただ、カーブを無理やりスムージングした「へこみのようなもの」は作れません。
ここから再設計のスタートですね。
「印象が良いのはどっちで行こうか」
・図面と異なっていてもイメージで行くか
・図面に固執していくか
ちょっと考えてみましょう・・・・。
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