日々のメモ帳

日常生活での、ちょっと気になった事や、面白かった事などメモしていきます。

労災事故・・『危険を危険と思わない』

2017-08-03 10:41:50 | 安全管理
今朝のNHKニュースで、先の新名神の建設現場等での死亡事故等を含め、大阪府内の労働災害で死亡された方が13名にもなっており、建設現場の安全監査を行った結果、安全面でかなりの不備が指摘されたとの報道がなされていた。
この亡くなられた13名の方がすべて建設関係の方かどうかは聞き漏らしたが、もしすべての事故が建設関係であれば大変な重大事故発生頻度となっている。
このニュースの中で、事故が起こった要因としてあげられていた『危険を危険と思わない』という言葉が出てきていたが、昨年まで勤めていた化学会社で安全に関することを職場の仲間へ老婆心ながらうるさく言い続けていた事を思い起こした。
このブログのどこかでも書いた記憶があるが、一時期色々な安全対策がとられ、事故もかなり少なくなってきてはいるが、これが逆にぬるま湯の状態になり、特に、管理監督をする中間幹部社員が部下を怪我させた事が無い、言葉として適切ではないかもしれないが、『血を知らない課長さん』となっている可能性があり、今回の『危険を危険と思わない』感性へつながっていっているとも思われる。
今、会社ではベテラン社員が少なくなり、若手が増える中で、過去の災害事例を学べる事も少なくなり、当然建築現場では、いくらモンキーロープを張り、安全帯を2か所かける等の万全の対応をしても、高所は高所であり、昔の転落事例を、次の世代へ『こんなこともあったんだ』と伝え、『危険を危険』と感じ、うっかり、横着を防ぐ必要があるが、この手法が最も重要なのに軽視されているためか、事故が頻発しているのではとも感じている。新名神の事故なども、正確な報道としては聞いていないが、フックの強度不足、作業手順の誤り等が指摘されていたかと記憶しているが、事前にTBMなどでベテランから、『ひょっとしたらはずれるかもしれへんで』『下へは入ったら絶対あかんで』とのKYがあれば、重大事故は防げた可能性もあり、この点、下請、孫請でのベテランがいなくなった中で、若社長がどう取り組めるかも課題なのかもしれない。
話は少し横へ展開するが、新国立競技場での過重労働での自殺も昨今取り上げられているが、この安全管理の問題が、長時間労働の一因になっていないのかとも推測している。
これは建設業界だけに限った問題ではないかもしれないが、学校を出たての若い人が現場を経験する場合、ベテランとのやり取りを咀嚼するために時間を要し、『自分でなんとか』と考えると負担が大きくなるいることも要因ではとも思われる。
少し前のブログで、大学生の就職に向けた対応が必要と書いたが、社会へ出るための人たちへは、父親以上の年齢のおっちゃん達とのコミュニケーションが十分に出来ないと、その職場での『仕事の常識』『安全のキー』を学ぶ事が出来ず、ここで落ちこぼれてしまう可能性がある。
最近の大会社では、机がセパレートされていたり、なにか質問しようとしてもパートの方が多かったりして、仕事の進め方が理解できなかったり、いきなりプロジェクトへ放り込まれたりして、自ら『何が正しいやり方』なのかの確認も出来ないままで長時間労働になっているのかもしれない。
 ではどうすればという事になるが、やはりその職場へ入れば仕事に興味を持ち、『なぜなぜ』を周りへ発信することで自らの感性をあげる必要があるのかもしれないが、この探求心がないと、仕事はうまくいかず、無知からくる事故も無くならないとも思われる。
特に重大事故の多い、建設関係や製造業へは、安全面だけでもうるさく事を言えるベテランをもう一度呼び戻すことも必要になるのではと感じている。


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