NHKの朝の連続テレビ小説「あまちゃん」に、この前、「ナモミ」という「地元の人間もナマハゲと間違える」ものが出ていた。
それもそのはず。
民俗学者・柳田國男氏の著書「妖怪談義」(講談社学術文庫刊)の中に、「妖怪古意―言語と民俗の関係」という論文があるが、それによると、そもそも「なまはげ」とは、「ナモミ剥ぎ」を語源とするらしいのだ。
「ナモミ」とは、怠けて火にばかりあたっている者の皮膚にできる斑紋(火斑:ひがた)を意味する語だとのこと。
「ナモミ」にしても「ナマハゲ」にしても、怠け者の皮を剥ぎに来る化け物という点で、本質的に同根のものといえるだろう。
今はどうか知らないが、柳田國男氏が調べた当時は、なまはげは次のような唱えごとを口にしながら現れたという。
「ナモミコ 剥げたか 剥げたかよ
庖丁コ 磨げたか 磨げたかよ
小豆コ 煮えたか 煮えたかよ」
「怠け者の皮を庖丁で剥いで、小豆と一緒に煮て食っちまうぞ!」
ってわけだ。
ちなみに名詞の後の「コ」は、東北弁でよく見られる名詞の後に付いて言葉を強調する接尾辞。
「茶ッコ、あがってけらっしゃい」とか、
「ままコ、け」(ご飯、食べな)とか。
冗談で、「隣の子どもッコが、猫ッコさ、拾ってきた」とかね。
日本全国にナマハゲの同類はいるらしく、水木しげる氏なども掘り起こしている。
ナゴメタクレ、シカダハギ(青森県西津軽地方)
ナモミタクリ(岩手県下閉伊郡岩泉地方)
ナナミタクリ(岩手県上閉伊郡釜石付近)
モウコ・ヒカタタクリ(岩手県遠野)
モウコ(山形県)
アマメハギ(石川県能登地方)
アマブラコサギ(四国・宇和島)
スネカ(スネカッチャギの意。岩手県陸中海岸)
などなど。
「妖怪古意」の中で柳田氏は、化け物の総称を全国的に比較検討している。
モウ系、モモンガ系、ガゴジ系、ガモ系など。
結論として、
・東北の「モウコ」の語源は「蒙古」ではない
・「ガゴゼ」の語源は「元興寺」ではない
・かつて化け物は、「咬もうぞ」と言って出現したのではないか
(昔は飲み込むところまで含めて「咬む」と言った)
・本来の言葉の意味が見失われる中で、それぞれの地方のイントネーションの違いなどから変化していったのではないか
ということが述べられている。
それもそのはず。
民俗学者・柳田國男氏の著書「妖怪談義」(講談社学術文庫刊)の中に、「妖怪古意―言語と民俗の関係」という論文があるが、それによると、そもそも「なまはげ」とは、「ナモミ剥ぎ」を語源とするらしいのだ。
「ナモミ」とは、怠けて火にばかりあたっている者の皮膚にできる斑紋(火斑:ひがた)を意味する語だとのこと。
「ナモミ」にしても「ナマハゲ」にしても、怠け者の皮を剥ぎに来る化け物という点で、本質的に同根のものといえるだろう。
今はどうか知らないが、柳田國男氏が調べた当時は、なまはげは次のような唱えごとを口にしながら現れたという。
「ナモミコ 剥げたか 剥げたかよ
庖丁コ 磨げたか 磨げたかよ
小豆コ 煮えたか 煮えたかよ」
「怠け者の皮を庖丁で剥いで、小豆と一緒に煮て食っちまうぞ!」
ってわけだ。
ちなみに名詞の後の「コ」は、東北弁でよく見られる名詞の後に付いて言葉を強調する接尾辞。
「茶ッコ、あがってけらっしゃい」とか、
「ままコ、け」(ご飯、食べな)とか。
冗談で、「隣の子どもッコが、猫ッコさ、拾ってきた」とかね。
日本全国にナマハゲの同類はいるらしく、水木しげる氏なども掘り起こしている。
ナゴメタクレ、シカダハギ(青森県西津軽地方)
ナモミタクリ(岩手県下閉伊郡岩泉地方)
ナナミタクリ(岩手県上閉伊郡釜石付近)
モウコ・ヒカタタクリ(岩手県遠野)
モウコ(山形県)
アマメハギ(石川県能登地方)
アマブラコサギ(四国・宇和島)
スネカ(スネカッチャギの意。岩手県陸中海岸)
などなど。
「妖怪古意」の中で柳田氏は、化け物の総称を全国的に比較検討している。
モウ系、モモンガ系、ガゴジ系、ガモ系など。
結論として、
・東北の「モウコ」の語源は「蒙古」ではない
・「ガゴゼ」の語源は「元興寺」ではない
・かつて化け物は、「咬もうぞ」と言って出現したのではないか
(昔は飲み込むところまで含めて「咬む」と言った)
・本来の言葉の意味が見失われる中で、それぞれの地方のイントネーションの違いなどから変化していったのではないか
ということが述べられている。
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