僕はどっちかな?(1)

2018-09-12 05:51:49 | 童話
僕の家には大きな犬がいます。色は白で名前はタロウです。
僕とタロウは仲良しで、いつも僕がお昼寝する時は、寝そべっているタロウに寄り掛かって寝ます。
時々、体が重たくて目がさめるとタロウが僕に寄り掛かって寝ています。
その時僕はタロウに
『ワン』
と言います。するとタロウは目がさめて立ち上がります。

今日もタロウが僕に寄り掛かっていたので、僕は
『ワン』
と言いました。するとタロウが
『なぁに?』
と言いました。
僕は『僕に寄り掛かっていると重たいから起きなよ。』と言いたかったのですが、
『ワンワンワン。』と
言ってしまいました。
『わかった、わかった、起きるよ。』
とタロウが言いました。

僕は、お母さんが作ってくれたクッキーを、タロウと一緒におやつの時間に食べようと思って
『ワンワン』
とタロウに言いました。するとタロウが
『おやつを食べるの?』
と言ったので、僕はなんだか変だなぁと思いました。

おやつを食べ終った時に、お母さんが
『お買い物に行くけれど、一緒に行く?』
と言ったので、僕は
『ワン』
と応えました。するとタロウが
『僕も一緒に行く。』
と言いました。お母さんは
『はいはい、では3人で行こうね。』
と言いました。

スーパーマーケットの入口でお母さんが
『タロウはお店に入れないので、ここで待っていてね。』
と言うと、タロウは
『うん、わかった、ここで待っているね。』
と言いました。
僕は
『ワン』
と言ってお母さんと一緒にお店の中に入って行きました。
お母さんと僕がお店から出てくるとタロウが
『早かったね。』
と言ったので、僕も
『ワンワンワン。』
と言いました。

そして、お店から出てきた時に僕はお昼寝から目がさめました。
僕がタロウに
『ワン』
と言うと、タロウも
『ワン』と
言ったので、僕は夢の中と違うなぁと思いました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿