カヤック コウノトリのブログ

大阪にあるカヤック屋さんのブログです。

シームラインの塗り替え

2020-04-12 13:21:00 | メンテナンス


FRP製のカヤックはデッキ面とボトム面のパーツを重ねて作られているのですが、そのジョイント部分は手塗りで仕上げをしている関係で塗り直しが可能なのです。


今回は在庫品のヒラドシェイカーのシームラインを塗り替えを依頼されましたのでチャレンジしてみました。


まずは試乗艇で練習!!





とりあえず下地作りのためにマスキングテープを貼ります。





そしてゲルコートを削り落とします。


仕上げ面のゲルコートにはパラフィン(空気硬化剤)が入っているので表面を削らないと上からは塗れないそうです。




基本2度塗りで良いそうですが、1回目はパラフィン無しで塗ります。

塗り終わると直ぐにマスキングテープを剥がしますが、写真の状態はマスキングテープがちゃんと貼れてなかったので境目が少しケバケバしていますね。

2度目はパラフィン入りを塗って仕上げでしたが写真撮り忘れです。



メーカーのWFK宮崎の松本さんに相談に乗ってもらい自信が付いたところで本番です。



全体の作業で一番大事なのがマスキングテープ貼りなので時間をかけて綺麗に貼っていきます。






ゲルコートを軽く削り落とします。





とりあえず下塗りが終わりましたが結構綺麗に塗れています。





上塗りも無事に終わり綺麗に仕上がっております。



今回はオレンジからイタリアンレッドへの塗り替えでしたが色の濃い薄いはレッドの方が薄いのでちゃんと塗らないと下地のオレンジが透けるので気を付けてとアドバイスを頂いておりましたが、よく見ると透けている部分が・・・yellow5



少し透けてるのは納品時にお客様には正直に話し許して頂きましたyellow1



今回は無料での塗り替え作業となりましたが次回からは有料にしないと割が合わんyellow22

FRP艇修理

2020-02-21 08:00:00 | メンテナンス
以前FRPの病気オズモシスブリスターの内容を書いたのですが、これの補修をすることになったので少し書いてみます。

以前のブログ
https://blog.ap.teacup.com/kono-tori/303.html




水玉のブツブツになっているのが症状です。


ちょっと気持ちが悪いので症状の出ている部分のゲルコートを削り取り新たにゲルコートを吹いて元通りにする予定です。





FRP用の砥石を付けたサンダーで粗削りをします。油断をすると削りすぎてしまうので慎重に作業を進めます。




ランダムアクションサンダーに荒めのサンダーペーパーを付けて様子を見ながら削ります。




まだまだ削り落としていきます。




白くなっている部分がFRPなのですが、症状が出ている部分はクレーター状になっているので
後はリューターに丸い刃の付いたビットを使い症状が出ている部分を削っていきます。


症状には大小があり結構隠れている部分もあったので全体をリューターで削っていくと症状の出ている部分は卵の殻の様にパリパリとめくれていきます。







とりあえずリューターの作業が終わったのですが中々根気のいる作業でした。



ただ、これで除去できたのかよくわからなかったので製造メーカーへ持ち込んで残りの作業はプロにお願いすることに致しました。






ビスの撤去

2019-07-06 08:00:00 | メンテナンス



Jフックが折れてしまったスキマーですが、スキマーシリーズは緩み止めナットを固定していないので+ドライバーで回しても外れません・・・

ハッチから手を入れてナットを押さえることが出来れば良いのですが・・・





もう、サンダーでビス頭を飛ばすすかありませんね。




ガリガリ削っていくと結構熱を持つのでABSが溶けてしまいますので冷やしながら削ります。






削っては冷やし、削っては冷やし






もう少し












約30分もかかってしましましたase






慎重に作業していたのですが本体を軽く削ってもうた・・・







耐水ペーパーで削って、最後にコンパウンドで磨けば元通りにgood







リベットで止めれば完成です。







結構時間がかかってしまったので、めんどくさい場合は折れたJフックはそのままで近くにJフックを追加した方が良いかもしれませんね。




船体布の保護テープ

2019-06-21 16:21:00 | メンテナンス


船体布の補修や保護テープにはホームセンターなどで売っているダクトテープや画像のような水に強い多用途補修用テープを使います。

1本1000円程




用途例にはカヤックも入っていますね。


一時的な補修用にツアーなどでファルトの船体布の修理をするときもあるので必ず持って行きます。



ただ、修理だけではなく修理をしなくてもいいように保護テープとしても使えます。






張るのは、真ん中のキールとロアストリンガーの入っている2列です。


キールは反り上げっている場所以外全面とロアストリンガーの入っている所に貼ってあげてくださいね。




1枚でも




重ね張りで少し頑丈にしてあげても良いです。






ロアストリンガーには1枚で十分?





保護テープが簡単に剥がれてしまう場合には、シリコンオフなどでテープを貼る所を脱脂してあげれば簡単には剥がれないですよ。


ただ、テープの貼りっぱなしは駄目ですよ。粘着部分が溶けて船体布に移ると簡単には剥がすことが出来なくなりますので毎回か何回かに1回は剥がして貼りなおしてくださいね。



水量の多い場所では必要ありませんが、渇水の川などでダウンリバーされる場合は保護テープを貼っていれば修理の必要も少なくなりますのでお勧めです。




リベットを外す

2019-06-15 08:00:00 | メンテナンス
カヤックでパーツの固定で使われるブラインドリベットですが、パーツ交換の時に外す方法をご案内いたします。




パーツは外側の蓋に見える部分を外すのですが5mm程のドリルで削り取ります。










ちょっと削ったところ





蓋の部分が取れれば後は残りを押し込んで終了です。


写真を撮り忘れていたので別のリベットを外した写真を使用しております。




フェニックス120のハンドル向き変更


元穴は白っぽく見えるところですが、プラリペアで穴を塞いでおります。



ハンドル交換や艤装の作業でお困りの場合は店舗までお問い合わせお待ちしております。