まちおもい帖2

日ごろ感じていることを書き記します。

まちなかで知らない人と話す

2014-10-27 02:00:33 | 日記
西東京市民アンケートをやってみました。
10月11月は、文化祭などイベントが多く、田無スマイル大学として何もしないのも嫌なのだけど、これというアイデアもないし、集まって話し合いするには、なかなか日程を決めるのが難しい。
そこで一人で勝手に西東京市民アンケートをやってみることにした。

アンケートの目的は、おおきく2つあって、一つは、前にも書きましたが、庁舎統合問題は、皆で行政の在り方などを考えるのに良い機会だと思っているのですが、お仲間からは、皆そんなに関心がないのではないかと言われたこともあり、直球のテーマ設定が出来なかったことに、自分では、少々ものたりなかったこと。このため、皆がどんなことを考えているのか知りたかったこと。

もう一つは、お仲間の一人が会社で同僚と話していることと、地域活動の仲間と話すのでは、いろいろなことに対する考え方に違いがあって、地域系の人の意見だけで活動を進めていって良いのだろうかというご意見があり、これを確かめてみたかったこと。お仲間が言うには、ビジネスの世界の人は、現実的に考えるが、地域系の人は何でも反対する感じだという。確かに、西東京市は、これまで首長も革新政党だったこともあり、そういうイメージが強い。

そこで、ネット(フェイスブックとメール)で知人にアンケートをお願いした。しかし、その方々は、過去にスマ大のイベントに来て下さった方であり、すでに地域活動をなさっておられる方が多い。このため、「いつもの人」ではない方のご意見を聞いてみたいと街頭でシールを貼る程度のアンケートをやってみることにした。道路でやるには、警察に届けなければならないが、ペデストリアンデッキは、市の持ち物で公園らしい。そこで行政に聞いてみたところ、どうやらそこで何かをやることについては、黙認しているらしい。

市議選に向けた街頭演説も始まっており、街頭で知らない人にアンケートをするというのは、かなり勇気が必要だった。
フェイスブックで言い出してみたものの、やっぱやめようかなぁなどと思っていたら、一人では大変でしょうからお手伝いしますという人も現れた。結局、台風が来る日と重なったり、日程が合わなくて、一人でやることになった。

シールを貼るだけのアンケートだし(よくテレビなどでもやっている方式なので簡単に見える)、最初の3問は、「西東京市は好きですか」といった簡単なものなので(実は、ボードの裏をひっくりかえすと、原発再稼働や集団的自衛権についての問が出てくる)、それなりに声掛けに応じて下さった。毎回、10数人の方が対応して下さり、うち数人は、西東京市在住ではなかったが、お話して下さいました。

裏側の難しい問になると、皆さん、考え込み始めるが、私が、「私はこう思うけど」とか「こういう意見を言う人もいるのだが」などと話し始めると、皆さんも、いろいろと意見を言われながらシールをはる場所を考えてくれた。
1人が話始めると、皆なんだろうと寄ってきて、いろいろな意見を言いはじめる。どれも、冷やかしとかではなく、まじめに考えてのご意見だ。

なかには、私が何者かと問う人もいるかと思い、田無スマイル大学の内容ややってきたこと、連絡先やHPなどを書いたチラシも用意したが、そこまで聞いてくる人はあまりいなかった。

3回やってみて、毎回、何か怖いことが起こるのではないかとハラハラしながら実施したが、一方で、全く知らない人と時事問題について対話できるということがとても嬉しかった。
まるで、古代ギリシャの広場(アゴラ)での民主主義の原点のような気がしたのだ。

そこで、これを書くにあたって「ソクラテス」を検索したら、ソクラテスは、神託によって「賢者」と言われたが、自らは、賢明でないと思っていたので、賢者と言われている人たちと対話した結果、「知らないことを知っていると思い込んでいる人々よりは、知らないことを知らないと自覚している自分の方が賢」いことに気付いたという。

私は、ソクラテスは、哲学者で、人々に対話を通して何かを教えた人なのかと思っていたら、どうもそうではないらしい。
知らないことを知らないと自覚して、いろいろな人と対話をすることは、対話の原点だったのだ。
今回は、アンケートという形を取ったし、本心は、まだ怖いのだけれど、まちなかで、知らない人と時事問題について話をするということの可能性を見つけたような気がした。


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