久々にライン・ケーブル(RCAケーブル)を製作しました。
ウエスタン(WE)のSPケーブルを使って以来、電線病?からは抜け出したつもりだったのですが再発しそうです(笑)。
オクで商品を購入すると、期間限定のTポイントが貰えたりしますね。
この”期間限定”がくせ者で、期限が過ぎるとポイントが消失するので、私の様な貧乏性には勿体なく思えて、期限が近づくとソワソワして何か落札しなくてはと焦り、特に欲しい物が無い時は、結局どうでも良い様な物を買ってしまったりします。
そんな訳で数か月前にケーブルを2種類購入していたのですが、他にやる事も有り、いつか作れば良いやと思い部屋の片隅で置き去りになっていました。組み合わせるRCAプラグも購入済でした。
今日は外は雨ですし、重い腰をあげて、やっと製作に取り掛りました。
ケーブルはこちらです。
立井電線のマイクケーブルです。このメーカーは、ケーブル通の方はご存じかも知れません。
そうです。日本の放送局、スタジオでも使われているマイクケーブルです。
私はこのケーブルが以前から(10年以上も前)ずっと気になっていました。
メーカーのホームページはこちらです。http://www.tatsuta-tachii.co.jp/
種類が色々ありますが、私が購入したのは、一番太い2芯のシールドケーブル「SOFTEC 0.75sq 2C」です。
外径が結構太いのでプラグは、いつもの定番スイッチクラフト(SWITCH CRAFT)製の金メッキ仕様を使いました。
製作の様子です。
外皮を剥きます。
ワイヤストリッパーを使うと便利ですが、芯線も何本か切ってしまう事があるので、私はカッターナイフを使います。
編み線のシールドで覆われているので、爪楊枝で解いてゆきます。
写真内の下が処置前、上が処置後。
編み線の内側からは、紙巻と布糸が出てきました。
これは良く考えられた質の良いシールド・ケーブルの証?です。有名どころのシールド・ケーブルは大体この様な構造になっています。ウエスタン(WE)の考えを継承しているのでしょうか。
信号線の被覆はビニール(PVC?)でしたが、まあこんなもんでしょう。他の材質だったらもっと良かったのに。惜しい~。
編み線は束ねます。
2芯シールドを使う理由は、グランド側の信号を編み線で通したくない為です。
基本的な考え方として、グランドも立派な信号ラインで、ホットとコールド(グランド)で信号ループを作る為です。
信号がケーブル被覆の文字に沿って流れる様に、SOFTECの「S」側を上流としました。
上流側は青線と編み線をショートし、共にグランドとします。
下流側は編み線は切り落とし青線のみをグランドとします。
これはグランドループを作らないためです。これで編み線内は電流は流れませんね。
信号線は赤線になります。写真は下流側です。
1時間少々で完成しました。
さっそく管球プリアンプと管球パワーアンプの間に使ってみました。
長年、ベルデンの定番「8412」を疑う事なく使っていたのですが、色々と試してみるものですね。
音質はネットで評判通りです。
一枚ベールが剥がれた様に音の見通しが良くなり情報量も多いです。音の余韻、空気感、音の立体感が良いです。定位もバッチリです。
高域から中域がスッキリと綺麗に出て低域も締まりがあります。癖の無い音ですね。聴き取り易いと言うか。優等生な音。音の線も細く無いです。
でもモガミ「NEGLEX 2534」の美音系とは少し違う様な。ベルデンまででは無いですが、わずかに押し出し感がある様な。
放送局用ケーブルだけあって、現場の音、音声を損失なく確実に聴き取り易い様に伝える目的で出来ていると思います。
柔らかくて取り回しも良いです。外皮表面の感触も滑々で良いです。ベルデンの様に纏わりつきません。
良い買い物をしました。
また電線病になりそうです。。。
この立井電線のマイクケーブルはAmazonでも買えそうです。
まだの方は一度試してみてはどうでしょう。コスパ良いです、と言ったらメーカーに失礼かな?。
凄いぞ世界に誇るニッポンの技術!
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立井電線(Tachii Electric Wire) |
ラインケーブルは、もう一種類購入しているので、こちらもそのうち作りたいと思います。
因みに欧州製の放送局、スタジオ用マイクケーブルです。