昨日、DAS-703ESを通して音楽を聴いていたところ、問題を見つけてしまいました。
といっても、普通に、
CDプレーヤー(or ブルーレイプレーヤUBP-X800) → DAS-703ES(アナログ出力) → アンプ
で使っている分には何の問題も無い。音質も良い。
ところが、
DAS-703ES(デジタル出力) → ES9018 DAC → アンプ とすると、
ES9018 DACがロックしたり、ロックしなかったりする。
何故? 原因を掴むまでは少し時間が掛かりました。
ES9018 DACの調子が悪いのかと思い、開腹して内部を確認。
ロックをすると前面パネルの表示と基板上のチップLEDが点灯する仕組みになっているが、やはり不安定。
触診してみたが、半田不良とか、ノイズで不安定になっている訳でも無さそう。
唯一、入力の同軸ケーブルを揺らすと不安定になる。入出力部の接触不良だ!。
DAS-703ESの出力? ケーブル? ES9018 DACの入力?
こういう時は、面倒がらずに、オシロで波形を見るのが一番早い!。
波形をモニターしながら、色々と弄っていると、DAS-703ESのDigital outに問題が有る事がわかりました。
(正常な時の波形)
(異常がある時の波形)
確かに、出力が出ていません。これでは、後段のDACもロックしませんね。
思い出しました!。
そう言えば、この中古品を入手した時に、このRCA端子がグラグラしていました。しかもキャップがしてありました。前の所有者も不安定に気が付いていたのかも知れません。
早速、この部分を分解してみます。リアパネルから飛び出しているパルストランス部分です。
開けてみると、シールドケースが基板にべったりと半田付けされています。
これはどうやってシールドケースを引き剥がしたら良いのだろう?ちょっと途方にくれました。
でも、私は諦めません!。
なんとかなるだろう、外せるだろうと信じて挑戦しました。
作戦を立てながら作業。
ありとあらゆる物を使いました。といっても最終的には以下の物です。
・半田吸い取り線(幅の違うものを2種類)---最初は太目、後は細目。2.5mmや2.0mmが使いやすい。
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・半田ペースト---吸い取り線との馴染みを良くする。いざという時に持っておきたいです。
goot ハンダ付け用ペースト BS-10 | |
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・半田こての温度は最高温度(500℃)に設定---相手が熱容量が大きいため
・カッターナイフとアートナイフ--隙間が見えた所に差し込む。
結局、格闘すること約3時間!!! やっと外す事が出来ました。疲れた~。
もう二度とこんな作業はやりたくありません。
見ると、RCA端子の固定ナットがゆるゆるです。
なるほど、パルストランスの出力側のグランドは、シールドケースに落ちていたのですね。
また、この裏側は、この様になっています。
ナットを締め付け。パルストランスのエナメル線が切れない様に細心の注意を払いました。
シールドケースを被せ、元に戻しました。シールドケースの半田は2箇所のみとしておきました。
べったりと半田付けがしてあるのは、恐らくEMIの対策だろうと勝手に推測。
外ケースを被せて完成。
デジタル波形(SPDIF)も綺麗になりました。
ES9018 DACに繋いで、音を出してみます。バッチリとロックします。
それにしても良い音です。リニアPCMでもこんなに良い音がするのですね。
鳴らし込んで、デジタル臭さも薄らいで来たように思います。
DAS-703ESのデジタル出力を使う理由は、このDACはサンプリング周波数が48KHzまでなので、96KHzや192KHzで使う時は、このデジタル出力をES9018 DACに入力して聴きます。
この時、DAS-703ESは、MUTING状態になりますが、デジタル出力は、単なるバッファとして出力しています。
以前にも載せましたが、参考までに再掲載。
ES9018 DACで受けると、96KHz、192KHzともにロックして、再生しています。
これで、完璧にメンテ出来たと思います。。。