11月 13日

2024-11-13 06:09:55 | Weblog

                             実南天・南天の実

 

 

 

                     

 

 

 

            南天の花は6~7月ころ六弁の白い花を付けて、10月ごろ結実し翌年春まで残り枝先に群がった実は

            晩秋から初冬に真っ赤に色づく。「難を転ずる」に通じることから、鬼門や水周りに植え る事が多いのです

 

 

 

                     

 

 

 

          船倉の壁に影濃き実南天            栗田やすし

 

          実南天朝日に紅を深めたり           関根近子

 

          実南天蔵に出入りの藁草履           栗田せつ子

 

          灯籠に触れて色濃き実南天           大津千恵子

 

          酢の倉の庭に鳥居や実南天           幸村志保美

 

          氏神に新しき札実南天             磯田秀治

 

 

 

                

 

 

 

          南天の実に惨たりし日を憶ふ          沢木欣一

 

          一株は白南天や石道寺             星野麥丘人

 

          実南天二段に垂れて真赤かな          富安風生

 

          実南天十二神将眉あげて            野澤節子

 

          とやかくの家相を払ふ実南天          能村登四郎

 

          実南天鴎外旧居北向きに            松崎鉄之介

 

 

 

                     

 

 

                      サイトから一部資料・写真お借りしています

 

          

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11月 12日

2024-11-12 04:54:40 | Weblog

                       蜜柑・ミツカン山・蜜柑舟 < 季=冬 >

 

 

 

                     

 

 

 

          保線詰所窓に蜜柑を並べあり       沢木欣一

 

          食卓のみかんに日さす母の家       細見綾子

 

          漓江下る船に寄りくる蜜柑売り      栗田せつ子

 

          蜜柑選る梁に電球付け足して       伊藤範子

 

          日暮れまで草焼く煙みかん山       白鳥光江

 

          水軍の裔の島影みかん畑                    ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          蜜柑山の光うづまけり谷かけて      水原秋櫻子

 

          のこりものに福あるみかん一つかな    久保田万太郎

 

          蜜柑盗みに山猿がくる雨がくる      秋元不死男

 

          急坂を来し息見せず蜜柑採る       津田清子

 

          大足に傾斜踏まへて蜜柑採る       橋本多佳子

 

          みかん一つ机に乗せて駐在所       斉藤葉子

 

 

 

                     

 

 

                      サイトから一部資料・写真お借りしています

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11月 11日

2024-11-11 06:06:02 | Weblog

                    葱・葱畑・根深汁・根深引く・根深・ひともじ

 

 

 

                

 

 

 

          住みつくや葱一と畝を青々と        細見綾子

 

          教え子が来てどかと置く葱と蕪       栗田やすし

 

          ボーナスに縁なきくらし根深汁       国枝隆生

 

          神輿蔵前ひと畝の葱の青          伊藤範子

 

          合掌家あふるる水に葱洗ふ         江本晴子

 

          葱一本駅舎に落ちし市の朝         武田明子

 

 

 

                

 

 

 

          深谷葱着きぬ鍋もの何々ぞ         水原秋櫻子

 

          洗ひ上げて葱真白なり真直なり       林 翔

 

          下仁田の土をこぼして葱届く        鈴木真砂女

 

          この街は顔を洗ひし葱ばかり        櫂 未知子

 

          友訪わむさかさに提げて葱青し       寺山修司

 

          円墳の丘へつながる葱の畝         上野澄江

 

 

 

                

 

 

                 サイトから一部資料・写真お借りしています

 

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11月 10日

2024-11-10 04:38:28 | Weblog

                     返り花・帰り花・狂ひ花・忘れ花・狂ひ咲き

 

 

 

             帰り花(かえりばな)とは、11月頃の小春日和に、桜、梅、梨、躑躅などの草木が本来の季節と

             異なって咲かせた花のこと。 ひとが忘れた頃に咲くので、「忘れ花」といった言い方もされる。

            「返り花」とも書き、「二度咲」「狂い咲」ともいう。 また、帰り花には、遊女が再び遊郭に勤めに出る

             意味もある「返り花」は元の状態に戻ることで「帰り花」は元の所に戻ること、上手に使いこなせれば

             句の詩情も広がるのでしょう簡単なようでなかなか奥深い季語ですね  

            ( 知識はサイトからお借りしました )

 

 

 

                

 

 

 

          ぐみの木に返り花あり花川戸        細見綾子

 

          水戸公の二畳の書斎返り花         栗田やすし

 

          山の日の翳りやすさよ返り花        下里美恵子

 

          吉野への標ほぐるる帰り花         野島秀子

 

          古稀祝ふ山のホテルや帰り花        森 敏子

 

          磔刑跡赤きつつじぼ返り花         鈴木まつ江

 

 

 

                     

 

 

 

          日和見の漁師が家や帰り花         河東碧梧桐

 

          帰り咲くつつじやさしや紅さして      山口青邨

 

          忘れ花わがマドンナも猫背かな       小原樗才

 

          はまゆふもまた返り咲く捕鯨の地      友岡子郷

 

          たしかなる老木の命返り花         下村梅子

 

          はまゆふもまた返り咲く捕鯨の地      友岡子郷

 

 

 

                

 

 

 

                 サイトから一部資料・写真お借りしています 

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11月 9日

2024-11-09 04:42:57 | Weblog

                          白菜・山東菜・山東白菜

 

 

 

             今日明日と板橋区の農業祭 ここのところの野菜の値上がりに多くの

             来場が有るのでしょう ころころも家計の為に即売所に並びます

 

 

                

 

 

 

          白菜の尻つややかに積まれあり       下里美恵子

 

          白菜を着けこむ庭や湖見ゆる        福田邦子

 

          白菜を供へ明かるき飛鳥仏         沢田充子

 

          白菜の尻を朝日に並べ干す         国枝洋子

 

          色褪せて白菜畑にころがれり        佐藤きぬ

 

          大白菜ばさつと割りて縁に干す       青山美佐子

 

 

 

                 

 

 

 

          白菜の山に身を入れ目で数ふ        中村汀女

 

          鍋煮立つしゆんと白菜放り込む       星野 椿

 

          山の神と云はれ白菜漬上手         渡辺恭子

 

          水あがる白菜夜雲真珠色          石田あき子

 

          丸洗いする白菜と腕時計          永瀬千枝子

 

          大白菜かがやく芯に刃を入るる       村田 脩

 

 

 

                     

 

                       白菜の花(春)

 

 

                     サイトから一部資料・写真お借りしています 

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11月 8日

2024-11-08 05:28:06 | Weblog

                       大根・大根畑・大根売・大根引く

 

 

 

                     

 

 

 

          編集者練馬大根さげ来たる         沢木欣一

 

          うつし世をかなしみゐたる大根煮て     細見綾子

 

          一畝の大根を引き息切らす         栗田やすし

 

          目が合ひて狸逸れゆく大根畑        清水弓月

 

          農学生泥大根を持ち帰る          太田滋子

 

          大根引く尻のぶつかる貸し畑        ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          大根引き 大根で道を 教えけり       小林一茶 

 

          流れゆく大根の葉の早さかな        高浜虚子

 

          伊勢大根斎宮趾に肥えにけり        阿波野青畝

 

          二股のをかしの大根は神にささぐ      山口青邨

 

          坊さんのにこにこ顔や大根市        星野麥丘人

 

          大根に金賞つきて農業祭          福川悠子

 

 

 

                     

 

 

                      サイトから一部資料・写真お借りしています 

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11月 7日

2024-11-07 04:38:44 | Weblog

                       立冬・冬立つ・今朝の冬・冬に入る

 

 

 

          暑い暑いと言っていたのが嘘の様です 今日は立冬

          立冬は二十四節気のひとつで、冬が立つと書くように、冬の兆しが見え始める頃。

 

 

 

                     

 

 

 

          立冬のことに草木のかがやける           沢木欣一

 

          冬来れば母の手織りの紺深し            細見綾子

 

          誓子見し沖にタンカー冬に入る           国枝隆生

 

          風紋にわが影長し冬に入る             栗田せつ子

 

          手の甲に伸ばすクリーム今朝の冬          太田滋子

 

          立冬やブーツで歩く石畳              関根切子

 

 

 

                

 

 

 

          冬が来る隙間だらけの深山より           飯田龍太

 

          今朝冬の日当りそめし手水鉢            富安風生

 

          ガスの炎の力揃ひて冬に入る            岡本 眸

 

          鯖雲もすでに大鱗冬立つ日             福永耕二

 

          内緒話する子の手より冬来たり           谷口桂子

 

          冬に入る平等院の水の皺              原 コウ子

 

 

 

                     

 

 

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11月 6日

2024-11-06 04:45:11 | Weblog

                            冬菫・寒菫

 

 

 

                     

 

 

 

          

          言葉少き日の縁下の冬すみれ          細見綾子

 

          教会の庭に屈めば冬すみれ           栗田やすし

 

          城郭の日当たるところ冬すみれ         武藤光晴

 

          燭揺るるガラシャの墓や冬すみれ        松原 香

 

          冬すみれ潮騒の音吹き上ぐる          服部鏡子

 

          椅子ひとつほどの日溜り冬すみれ        ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          

          犬より荒き少年の息冬すみれ          鍵和田釉子

 

          ふるきよきころのいろして冬すみれ       飯田龍太

 

          子を生まぬこと冬菫愛さぬこと         夏井いつき

 

          冬すみれ汝も平家の裔として          津田清子

 

          しやがむとき女やさしき冬菫          上田五千石

 

          勝ち牛も負け牛も踏む冬すみれ         石 寒太

 

 

 

                     

 

 

                      サイトから一部資料・写真お借りしています 

 

 

 

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11月 5日

2024-11-05 04:55:19 | Weblog

                        酉の市、酉の町、三の酉、熊手市

 

 

 

                

 

 

 

          酉の市は、11月の酉の日(十二支)に、浅草の酉の寺をはじめ関東各地で行われる、開運招福・商売繁盛を

          願う祭りです。江戸時代から続く年中行事で、「春を待つ 事のはじめや 酉の市」と芭蕉の弟子其角が

          詠んだように、正月を迎える最初の祭りとされていました。酉の市の始まりは、江戸近郊の花又村

         (現在の足立区花畑にある大鷲神社)であるといわれています。当初は近在の農民が鎮守である「鷲大明神」に

          感謝した収穫祭でした。祭りの日、氏子たちは鷲大明神に鶏を奉納し、終わると集まった鶏は浅草の

          浅草寺まで運び、観音堂前に放してやったといわれます。

 

 

 

                

 

 

 

          裸灯におかめ艶めく酉の市         中野一灯

 

          おかめ市ギャルの売子の長睫        武藤光晴

 

          大熊手掲ぐ女の力こぶ           篠田法子

 

          裸火に熊手の千両箱光る          佐藤とみお

 

          リヤカーに熊手積みゆく酉の市       菊池佳子

 

          丼をはみ出す海老や酉の市         ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          お酉樣の熊手飾るや招き猫         正岡子規

 

          此頃の吉原知らず酉の市          高浜虚子

 

          しかと立つ火消韆や酉の市         水原秋櫻子

 

          酉の市行かず仕舞の水仕事         菖蒲あや

 

          酉の市むかし廓のありし闇         恩田秀子

 

          お多福の一人笑や酉の市          酒井土子

 

 

 

                     

 

 

 

           写真は浅草鳳神社の隣り長石寺の「なでおかめ」

           顎(あご)から時計回りになでれば物事が丸く収まると云うおかめはお多福とも言われ福が多く幸せを

           招く女性の象徴という事から縁起が良いとされ酉の市の縁起熊手にも江戸より飾り付けられています。

           おかめとは天宇津女命(アメノウズメノミコト)のことと言われております神様なんですね

 

 

                    サイトから一部資料・写真お借りしています 

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11月 4日

2024-11-04 06:28:36 | Weblog

                        枇杷の花・花枇杷 < 季=冬 >

 

 

 

                     

 

 

 

          妹病めりガラス戸越しの枇杷の花          沢木欣一

 

          枇杷の花久女の里の昏れはやし           栗田せつ子

 

          ふるさとの路地に迷へり枇杷の花          矢野孝子

 

          裏木戸に人来る気配枇杷の花            下里美恵子

 

          寄木屋の木屑の匂ひ枇杷の花            国枝洋子

 

          寺屋根に緑青浮けり枇杷の花            清水弓月

 

 

 

                

 

 

 

          旅に獲し言葉一つや枇杷の花            石田波郷

 

          枇杷咲きぬ面影知らぬ生母の忌           林 翔

 

          遠ざけし人恋ふ枇杷の咲きてより          鷲谷七菜子

 

          枇杷の花らしからぬこの純白は           夏井いつき

 

          鉄橋の影が白洲に枇杷の花             飯田龍太

 

          枇杷咲くやくろずむ梁の聖母像           原 俊子

 

 

 

                

 

 

                 サイトから一部資料・写真お借りしています  

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