9月24日

2006-09-24 01:17:22 | Weblog


      無花果や崩るるほどの抱擁す  ころころ

 先日の句会に出した拙句ですが、無点句でもありあえて
 紹介もしませんでした。
 この句は28歳のときの詠んだもので以下が元の句です。

      無花果や崩るるほどの接吻す

 当時は感性にまかせての二物取りあわせの句が多く
 一極は飯田龍太の世界に、一極は塚本邦夫の世界にと
 向かっていたような気がします。
 
      啓蟄や胎児心音止めてをり

 この句は塚本邦夫さんの特選に採って頂いた句ですが
 自解では胎児にあってすでに出生の意思があると詠んだ
 つもりでしたが、読者の解釈は様々でした。このような
 句は詠むべきでないという先輩のご意見もありました。
 無花果の掲句はもし連衆に採って頂いても講評に困ります
 よね。俳句は伝えようとすればするほど伝わらないもの。
 特に愛、欲、性の句を講評をしようとすれば、読者のそれに
 ついての考えや本音を言ってしまう恐れもあります。
 無花果と接吻の取りあわせは自分では新鮮でソフトな感覚
 なのですが・・・
 
 
 

コメント
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