( 大いぬふぐり )
夢を見ないころろこが久しぶりに夢を覚えて目覚める
人に言えば可笑しな話
私は電車に座っていてとある駅に着くと三遊亭楽太郎が乗り込んで来た
空いていたので話し掛ける。「やあ、ひさしぶり」彼はきょとんとしていぶかしげな
挨拶を返す。芸能人や有名人になると急に親戚、友達が増えると聞くが、きっと
彼はその口だと思ったのだろう。当然だ。
なかなかこちらの話に乗ってこないので独り言のように「緑公園」「吉田グランド」
「浪速屋」「被服所」「ねずみこぞう」などとワードだけを語ると彼はやっと笑った。
このワードは彼もころころも小学生時代の遊び場なのだ。
中学に入ると彼が一学年上だと言う事を知る。彼は同年早生まれ。
しかし原っぱにはそんなことは関係ない子供達である。
原っぱにはいつも20人くらいの子供達であふれていた。
彼は両国小学校、ころころは二葉小学校、つまり原っぱ友達なのだ。
少し話始めた時に電車は駅に着いて彼は笑顔で「じゃ」といって降りていった。
ここで目覚時計が鳴った。
落語家と言えばもう一人。楽太郎の兄弟子,三遊亭好楽。同じ笑点メンバー
この人がころころの高校時代の部活「バレー部」の先輩。
笑点を見ていると同じ画面に先輩と幼友達が見れるのだから、こんな
贅沢はない。
いぬふぐり昔は驢馬のパン屋来て 角 長子
夕立の追ひ来るさきも野原かな 水田正秀
幼馴染と会ふ日やくろき小鳥飛ぶ 寺田京子