旧帝国陸軍が制式採用していた、九八式軍刀の修復です。
軍刀というと、粗悪品の代名詞の様に忌み嫌われる傾向がありますが、修復を手掛けていると、改めてその機能美に脱帽いたします。
九八式は、九四式同様に太刀拵の形状をしており、大変美しい外装です。
更には、戦地での実用性を加味し、鞘は鉄鞘であったり、刀身が勝手に抜けないようにストッパーが取り付けてあるなど、武器としての性能にもこだわった作り込みになっています。
今回の軍刀外装も、大切に扱われてきたことが伝わってくる一品でした。
柄下地破損、鮫皮隔離、柄糸の老朽化などなど、鞘下地も含めてけして良い状態ではありませんでしたので、全体に手を加えました。
ただ、ピカピカに仕上げるのではなく、歳月を経て身にまとった重厚感を損なわないように修復を施します。ここが、職人の腕のみせどころでもあります。
修復の途中経過は、Amebaブログへ→「柄下地の修復」（2013/4/12）
これからもたくさんの思い出と共に、大切に扱っていただけることでしょう。
軍刀というと、粗悪品の代名詞の様に忌み嫌われる傾向がありますが、修復を手掛けていると、改めてその機能美に脱帽いたします。
九八式は、九四式同様に太刀拵の形状をしており、大変美しい外装です。
更には、戦地での実用性を加味し、鞘は鉄鞘であったり、刀身が勝手に抜けないようにストッパーが取り付けてあるなど、武器としての性能にもこだわった作り込みになっています。
今回の軍刀外装も、大切に扱われてきたことが伝わってくる一品でした。
柄下地破損、鮫皮隔離、柄糸の老朽化などなど、鞘下地も含めてけして良い状態ではありませんでしたので、全体に手を加えました。
ただ、ピカピカに仕上げるのではなく、歳月を経て身にまとった重厚感を損なわないように修復を施します。ここが、職人の腕のみせどころでもあります。
修復の途中経過は、Amebaブログへ→「柄下地の修復」（2013/4/12）
これからもたくさんの思い出と共に、大切に扱っていただけることでしょう。
素晴らしいお仕事ですね。
私も関の刀工の軍刀を一振所有しているのですが、縦刻みの切羽が一枚無くなっており、柄糸も劣化しておりまして、なんとかしたいと考えているところです。
はじめまして！
お褒めいただき、ありがとうございます。
戦後70年、ボチボチ軍刀様式の価値を再認識する時期がきていると思います。
懐古趣味という意味ではなく、日本の歴史に敬意をはらうことが、今を生きる私たち日本人の責務と感じます。
これからも昭和刀の修復に、積極的に取り組んで参りますので、今後も遊びにいらしてください！
軍刀の修理を拝見しました。素晴らしいですね。
私も祖父の軍刀と銃剣があるので、いずれ修復したいと思っています。
経済的にまだきびしいので(修理代はさすがにお高そうで...),その時が着たらお願いいたします。
はじめまして！
当方ブログへご来訪いただき、ありがとうございます。
昨今、「祖父の愛刀を修復したい！」というお問い合わせが多く頂いております。
戦後、団塊の世代が、「過去を否定する教育」と「アメリカ上位思考」を徹底されたことは、40代～60代の方々を見れば一目瞭然です。
私たちが今日生きていることは、国・家族を守るために戦地に赴いた日本人に、純粋な愛国心があったからに他なりません。
戦争が有益とは思いませんが、英霊（ご先祖）の御霊が宿るお刀を大切に子孫に伝えていくことは、大変すばらしいお考えだと思います。
お問い合わせ先はどちらなのでしょうか。
また、修復費用の相場をお教え頂けたら幸いです。
色んな職人さんがいらっしゃるのだなと感心致しました。
ところで若手の拵え師の方や研ぎ師の方は専業で仕事をしているのでしょうか？それとも兼業でしょうか？
どうやって
現代で新しい職人はどのように生きているのか興味があります。
コメントありがとうございます。
伝統工芸職人は、後継者不足により、ほぼ絶滅種状態です。そのため、伝統工芸では食べていけないのでは？というイメージがありますが、真面目な仕事をしていれば評価してくださる方々もおります。といいましても、生活は大変きびしいというのが、偽らざる事実です。
あとは価値観の問題になりますが、金銭的なゆとりをもって裕福と感じるか、数千年の文化と技術を継承し、次世代に引き継ぐ壮大な輪廻と遣り甲斐に生きることを贅沢と感じるかで、大きな違いがあると思います。