チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

オバクレフンドシ

2012年01月09日 10時32分56秒 | 日記
成人式の元は元服を祝う古式の祝いから来ているという
元服は13歳から15歳の男女が対象で
男は褌祝い、女は裳着、結髪祝いといわれていたらしい

この褌祝いは母方の伯母や叔母、その両方がいない場合は
父方の叔母、伯母から
布一反とお米またはお酒か餅をもらい
その伯母達が6尺の褌を作って元服の子を裸にして
付け方を教えるのだというなんともエロっぽい祝い

これで男として一人前となり結婚の資格も出るのだそうだ
女は裳をつけるということは
着流しの可愛い姿から女らしくなり
髪もお下げから結い上げてこちらも結婚適齢期となる

大人になことの祝福と激励を受け
そして責任も認識させようということだろうか
しかも成員席一堂の見ている前での行事なので
大人たちの認識も強まり
どこにどのような子供がいるかがわかって血族の結束が強まる

今の成人式は戦後に始まった行事
しかも年齢も20歳という大人更に国が祝福するという
もともとは埼玉の蕨市の「青年祭」からきているものらしいが
国は1948年1月15日から国民的行事にした

1月15日は小正月・女正月とも呼ばれて
女達がゆっくりやすむ日でもあったので
親と子がゆっくり将来を話し合うには良い休日でもあり
行政の成人たちへの望みを託す式典も出来る

しかし成人は選挙権も持つので其れを利用する政治家もでる
おとなが新成人に期待を寄せるのは
選挙のときの一票というさもしいことを考えるやからも出て
成人式がその人の通過儀礼として尊ばれることが無くなりつつあるように思う

責任ある自立した社会人としての自覚
そして社会をよりよくするための貢献
そんなことくそ食らえという感覚の新成人が多いねクシュン

成人式に振袖を着る
というような習慣はどうも呉服屋仕掛けたことだろう
呉服屋は最大の稼ぎ時
振袖一式・着付け・ヘアメイク・撮影とセットで販売

こういう稼ぎ方ではなく
親は子供のためにはお金を惜しみなく使いたい
その心を大事にして子供達が小さいときから蟻のように
少しずつ揃え親に着付けを教えて親の手で成人式の晴れ着を着せられるように
呉服屋は指導して欲しい

オバクレフンドシのように
女達がここ一番女の子に自分の手で文化を継承しよう

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