“上野駅54”というハンドルネーム。これは「上野駅にいるkossy」を表している。
17歳の女子高生・島原紀子(吹石一恵)は“廃墟ドットコム”というサイトの常連になり、主催者とみられる“上野駅54”に次第に惹かれていく。田舎の生活にも飽きて父親との確執もあったことから“上野駅54”ことクミコに会いに行った。早速、クミコの家族を紹介され、おばあちゃんの家へ向かい、そこでも親しげに紹介される。しかし、彼らは“レンタル家族”。言いかえれば、イメクラの派遣会社でもあるのです。もしかすると小泉改革における自由化路線の一環で、ついに家族まで派遣してもいいことになったのか・・・
家族の絆、人と人との繋がりが希薄になった現代社会。ぎくしゃくした本物の家族よりも金で雇った家族のほうが安らぎを覚えるといった発想は見事です。「あなたはあなたの関係者ですか?」といった言葉からも窺えるように、自分自身さえ見失ってしまっている世の中。偽物であっても心が落ち着くのであればと、そちらを選ぶ人の気持ちも何となくわかります。しかし、本物と虚構の間で働いている彼女たちも精神的におかしくなって、仕事が上達しステージが上がると大変なことまでやってしまうのです。
「いっせーの、せっ」と、『自・殺サークル』で行われた54人の女子高生が集団で駅のホームから飛び込むシーンが何度も映し出され、その事件の真相が明らかにされるというオマケつき。「命を粗末にする人は現実社会のほうが圧倒的に多い」とうそぶくサークル主催者の意見はさすがに矛盾してましたが、報酬をもらって偽家族を演じることが人間関係を悪くすることも少ないだろうし、なんとなく納得してしまう。
物語は章立てとなっていて、登場人物それぞれの視点で一人称ナレーションスタイルを貫いている。これが自己喪失感を上手く表現しているので、159分という長尺も苦にならない。演技においても主演女優もさることながら、父親役の光石研の演技が印象的です。ただ、それぞれが別名を持っているので混乱することもあったのですが、名前はそれほど重要ではありませんでした。
さすがR15だけあって、かなりのスプラッターがありますので、ご鑑賞の際にはご注意を。
★★★★・
17歳の女子高生・島原紀子(吹石一恵)は“廃墟ドットコム”というサイトの常連になり、主催者とみられる“上野駅54”に次第に惹かれていく。田舎の生活にも飽きて父親との確執もあったことから“上野駅54”ことクミコに会いに行った。早速、クミコの家族を紹介され、おばあちゃんの家へ向かい、そこでも親しげに紹介される。しかし、彼らは“レンタル家族”。言いかえれば、イメクラの派遣会社でもあるのです。もしかすると小泉改革における自由化路線の一環で、ついに家族まで派遣してもいいことになったのか・・・
家族の絆、人と人との繋がりが希薄になった現代社会。ぎくしゃくした本物の家族よりも金で雇った家族のほうが安らぎを覚えるといった発想は見事です。「あなたはあなたの関係者ですか?」といった言葉からも窺えるように、自分自身さえ見失ってしまっている世の中。偽物であっても心が落ち着くのであればと、そちらを選ぶ人の気持ちも何となくわかります。しかし、本物と虚構の間で働いている彼女たちも精神的におかしくなって、仕事が上達しステージが上がると大変なことまでやってしまうのです。
「いっせーの、せっ」と、『自・殺サークル』で行われた54人の女子高生が集団で駅のホームから飛び込むシーンが何度も映し出され、その事件の真相が明らかにされるというオマケつき。「命を粗末にする人は現実社会のほうが圧倒的に多い」とうそぶくサークル主催者の意見はさすがに矛盾してましたが、報酬をもらって偽家族を演じることが人間関係を悪くすることも少ないだろうし、なんとなく納得してしまう。
物語は章立てとなっていて、登場人物それぞれの視点で一人称ナレーションスタイルを貫いている。これが自己喪失感を上手く表現しているので、159分という長尺も苦にならない。演技においても主演女優もさることながら、父親役の光石研の演技が印象的です。ただ、それぞれが別名を持っているので混乱することもあったのですが、名前はそれほど重要ではありませんでした。
さすがR15だけあって、かなりのスプラッターがありますので、ご鑑賞の際にはご注意を。
★★★★・
私も光石研さんの父親役が一番印象に残ってます。娘のほうが宗教みたいのにハマって理解不能ってのもありますけど、娘を取り戻そうとする必死さが切実に伝わってきました。
ですよね(笑)
夢に出てきそうなほど強烈なシーンだったんですけど、あれから夢には出てきていません。
娘たちもなぜ宗教にはまったようになったのかはわかりませんけど、そうやって現実逃避させるような世相がもっと描かれていればわかりやすかったかもしれませんよね。
webサイトの内容とかわからなかったし・・・
夜のみの上映でしたが絶対に見たいと思って見に行きました。
『自殺サークル』は未見ですが、あの集団自殺のシーンが衝撃的過ぎます。
そしてステージがあがるとスゴイ役が回ってきて恐ろしいことこの上ないです。
すごい血の量だったのに、なぜかその後キレイに掃除されてて、すき焼き食べてましたよね。ウエッぷ。
私は、この作品をとても気に入ったのです。2006年に見た日本映画では文句ナシのベスト1です。
この作品を見たという方が全然いないんですよ(泣)。見た方がいたというだけで、とても嬉しいんです。
最近、『家族』を描いた作品が多い気がしますが。この作品で描かれる『レンタル家族』は衝撃でした。実際にあるんですかね。
集団自殺のシーンは凄かったですよね~
未だに頭からあの映像が離れません。なんたって、彼女たちが楽しそうだったし・・・
>隣の評論家様
ベスト1・・・そのお気持ち察します。
これだけ衝撃的で、印象に残る映画って滅多にないですもんね。
もう一度観たいのですが、その前に「自殺サークル」をぜひとも観たいと思ってるのに・・・レンタル店に置いてない(涙)
レンタル家族というテーマが寒々としていて、考えさせられます。
あそこまで、スプラッターする必要は無いんだと思いますけどね(笑)
三池監督を崇拝しているのかも。
たしかに血は多過ぎましたかね~
救いは集団飛び込みのシーンでグロさがなかったことでしょうか。
血の映像を好む日本人監督は多いですけど、いい監督が多いんですよね・・・不思議だ。