大寒 初候 款冬華 ふきのはなさく
地面に蕗の花が咲き始めるという意味
門に
緑
入る
頭を抱えた酔っ払い
まだ若い人
ちゃんとした服を着ている
でも
頭を抱え
自動販売機の脇の
低いブロック塀に腰かけて
被った帽子が
地に落ち
ぐらっと体をゆらし
眠り入る
土曜日の昼下がり
たくさんお酒を飲んで
歩けず
座って
体をぐらっと揺らし
うなだれて
眠っている
しばらくすると
立ち上がり
よろめいて
千鳥足で
北へ向かい
50mほど歩いたところで
気を持ち直したのか
普通に歩いていった
今度は横断歩道を
たくさんの荷物をもった
おじいさんが
首を垂れて
ゆっくり歩いてゆく
すごくゆっくり
そして
南へ向かった
その先に
小屋があって
そこにいくのだ
と判った
雪苺という
大福餅のような
ケーキのような
おいしいお菓子をごちそうになり
雪苺の歌を歌っていると
ソファの上に
足の悪い小さな子が二人
窓辺の外を見ようとしているので
抱きあげて
窓の外が見えるような高さまで
持ちあげた