kotoba日記                     小久保圭介

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キャラバン

2007年08月12日 | 音楽




午前中、こんな空を見ながらキャラバンのテープを聴いていた。
窓を開けていた。
大きな音を出すわけにもいかないので、
辛抱してヘッドホーンで聴いた。大きな音で。
録音は28年前である。
当時、デンスケというソニーの高音質の録音機が出ていて、
コンサートばかり行っていた僕は、どこでもデンスケを持って、
録音した。マイクも良いものを購入していていたので、
キャラバンの録音も、かなり良い状態で保存されている。
今のうちに、CDRに移しておいたほうが良いのだろうけれど。

客席の声もよく入っていて、まさしくライブ録音。
場所は大阪天王寺野外音楽堂。
天之助さんは、確か薄紫のサテンの衣装だったと思う。
丸坊主で、なにやら怪しげな風だった。
「なんかこわいなあ」と大阪弁で誰かが言っている。
「凄いなあ」とも。笑いをともなって。
そして演奏が始まる。
天之助さんはコンガ(確か3つあった。2つだったか?)を叩きながら、
「こんな雨の夜に」と歌い出していた。
とにかく凄いサウンドで、演奏の初っぱながとんでもなくかっこいいので、
テープを巻き戻して、初っぱなを何度も聴き、堪能した。
何曲目かで、客席から「わっしょい」のコールが始まって、
とにかく、キャラバンは大阪で馬鹿受けだったと後日談で知った。
どの曲も素晴らしいアレンジがされてあって、
28年経っても聴ける音楽で。
キャラバンの演奏が終わったあと、司会の福岡さんが興奮気味に、
「キャラバンです」と言った。
客席の声は「凄いなあ」とはっきり聞こえる。
アンコール。
再び登場したメンバー。
天之助さんは、マイクチェックの「あー。あー」しか言わない。
「こんにちは」も「ありがとう」も「どうも」もない。
メンバー紹介も。
客席から、「最後まで言わんなあ(あー。あー。しか)」とか、
「なんかしゃべれよ」と苦笑混じりに言う人もいた。
NO MC。
それがキャラバンだった。

空を見ながら、キャラバンを大音量で聴いていた。
演奏が終わって、拍手と歓声と「凄いなあ」という客席の言葉が聞こえた時、
僕は少し泣いた。
青いそら、白いくも、
<あの山越えれば、聞こえる・・>、
<生まれたとこは船のなか・・>
<愛は時を越えてはこない・・>

キャラバン。



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