kotoba日記                     小久保圭介

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「私の濃度」を読み終えて

2006年11月08日 | 文学
保坂和志著「小説の自由」。
1 「第三の領域」を読み終え、
2 「私の濃度」を昨夜読み終えた。
今夜からセクション3の「視線の運動」を読み始める。

(あ、いかん、柳田国男を録画しなくちゃ)

昨夜「私の濃度」の後半を読んでいると、
映画監督のタルコフスキーとか、装飾過多の三島とか、
ああ、同じようなこと考えているこいつ、と思いながら読んでいた。
ただ、小津安二郎の映画はまだ一本か二本しか見ていない。
この章では小津に多くのページをさいて「私の濃度」にからませている。
高橋幸宏のアルバムで「元気ならうれしいね」とかが最初に入っているのがある。
あれの表紙とか、アルバムの雰囲気とか、まるっきり小津であるに違いない、
とずっと思っている。幸宏も「小津好き」って言ってたし。
で、保坂も小津が好きと。
大好きな映画で何度も見る「ベルリン・天使の詩」の監督、ベンダースは、
この映画を小津に捧げている。

当たり前のことですけど、
他のジャンルの方法論が、小説の方法にいかに置き換え可能かが、
よくわかる「私の濃度」でした。
数日前も書いたけど、
この本の最大のおもしろさは、
保坂が考えながら書いていること。
こっちも保坂と一緒に考えながら読んでいる。
こういう本は初めてだ。めずらしい。
一緒に考える。上の方から教示します、ではなく。
で、今書いていてハッと気が付いたのですが、
一緒に考える本、っていう方法自体が、保坂の方法論にもなっている。






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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (小久保圭介)
2006-11-12 21:33:42
to キンタ

今日、やっと見ました、柳田国男の。
やっぱり学問って良いですねえ。あこがれます。
折口信夫さんも、名前だけは知っています。
もしかして、目撃してるのかな。
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Unknown (キンタ)
2006-11-12 12:12:43
勘違いしてました。
折口信夫でした。何が?ってことなんですが。
信州の阿南町新野で、一月に「雪祭り」という豊作を願う祭りがあります。その祭りをよく見に来ていたのが、折口信夫でした。なぜか、わたくし、柳田国男と思っていたらしく…
で、なに?ってことなんですがね…また機会があったらゆっくりと  おじゃましました。
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Unknown (小久保圭介)
2006-11-12 01:37:24
to キンタ

そうです、民俗学の。
でも、ほとんど知らない人だから、
興味あって。
でも忙しくてまだ録画ビデオ見ていないのです(笑
返信する
Unknown (キンタ)
2006-11-11 00:26:19
柳田国男とは、民俗学を研究されていた柳田国男?
わたくし、小説は…でも、小久保さんの言う「小説は唄」っていうのは、なんとなく…なんとなく…わかるような気がしてます。
BBSで、「そこには音が」って書き込みました。そう言う事なんです。ん?私が言うのは、「音」ですね。うううううーん、よく解んなくなって来てしまいました。
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