瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

銀河漂流バイファム感想その4

2008年11月05日 20時41分39秒 | 漫画&アニメ
ペンチ・イライザ…2048年11/28生まれ、10歳、A型。(↑)
ロディ&フレッドと同じ学校に転校して来た少女で、趣味は読書と詩を書く事、典型的な文学少女と言えよう。
母親が看護婦だそうで、怪我をした人の看病などお手のもの、また年の割りに料理も上手いらしく、クレアやマキと共に食事当番を引受ける場面を頻繁に観掛けた。
大人しい性格だが芯は強く、当初性格が正反対なシャロンとは犬猿の仲だった。
しかし或る1件で共犯となって以来、親しく付き合う様になる。
フレッドから思われてる事にどうやら気付いてるらしく、自分から迫ってみたり…将来魔性の女になりそうに思えて仕方ない。(笑)
ちなみに意外にも(?)寝相は頗る悪し。
元キャラは『ミンキーモモ』のゲストキャラだったフェアリー。
キャラデザの芦田氏曰く、「思ったより可愛く描けたんで、ゲストで終らせるには勿体無いと考えて」、引き続き『バイファム』のレギュラーに引っ張って来たそうな。(笑)
私の記憶が確かなら、フェアリーだった時に声を担当したのは、シャロン役の原えりこ氏…ちょっとした奇縁である。
放送後出たビデオ版~は、眼鏡を装着するようになった…萌え男狙いか!?


★第13話「射撃訓練開始!恐怖の宇宙戦闘初体験!!」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

ベルウィック星第2ステーションを出発して6日目、宇宙空間でのRV操縦法マニュアルを見付けたロディ&バーツは、早速試してみようとスコットにRVの船外活動許可を願った。
最初渋っていたスコットだが、命綱を付けて船外に出るのならOKと、2人に許可を出す。
張り切ってロディはバイファムで、バーツはネオファムで出撃、丁度その頃マキも独断でパペット・ファイター(宇宙用小型戦闘機)の操縦を試そうとしていた。
初めて体験する宇宙生活に、子供達は何処か気持ちが浮立っている。
これから何が待ってるのか判らないっていうのに…リーダーを務めるスコットには、皆の明るさが不安で仕方ない。

一方ケイトは自分に宛がわれた部屋に篭り、謎の遺跡の分析を続けていた。
「植物の成長を促進させる機能が備わっているという事は…遺跡が運び込まれる以前のクレアド星は、植物の生えない不毛の惑星であったとの推論が立つ。
 しかし私達が調査に入った時、クレアド星は緑生い茂る豊かな惑星だった。
 あの遺跡が地球外生命体により建てられたのは間違い無い、という事は地球人が入植する以前から、クレアド星には異星人が先住してたのも間違い無いだろう。
 だけど…それなら何故、無人だったのか?」
悩みながら熱操作反応を分析した結果、クレアド星は過去に核汚染を受けていた事を突止める。
「という事は…あのクレアドは、先住した異星人の手により1度核汚染され、そして異星人の手で再び自然を再生された星…!?」

一方宇宙空間に初めて出たロディは、その無限さを実感していた。

「……広い……吸込まれそうだ……」

正に天地無用、縋る物なぞ有りもせず、ただ頼りなく漂うだけ。
果てしない夜が自分達をすっぽり包み込んで思える。
バーツに声をかけられるまで、ロディはジッと遥かに在る光を見詰めていた。

その頃ブリッジでは、同室となったペンチとシャロンが、パンツを巡って諍いを起していた。

シ「何で人のパンツ勝手に洗うんだよ!?」
ペ「だって貴女、下着ずっと履いたままで、洗ってないでしょ!?」
シ「しょうがねーだろ!!アレ1枚っきゃ無ェーんだから!!それにずっと履いてる訳じゃねーよ!!寝る時は脱いでるだろ!!」
ペ「だから尚更問題なんじゃない!!」

正反対の性質である2人は、何かと衝突を繰り返していた。
途切れる事の無い明け透けな女の子会話に辟易するスコット。

その頃ロディとバーツは当初の企み通り、こっそり命綱を切り離して射撃訓練を始めていた。
気付いたスコットが勝手な真似をするなと怒ったそこへ、タイムリーにも敵が襲来――全員に緊張が漲る。

「まさかもう、戦闘なのか…!?」

未だ訓練を始めたばかりで実戦に入ればどうなるか?
ロディ達の胸に恐怖が沸き起こる。
ブリッジに駆け付けたケイトは、自分達は民間人で応戦する意思が無い事を敵側に通信する。
だが何時までも応答は返って来ない、そうこうしてる内に2体の敵メカがジェイナスに接近。
諦めず通信を試みるケイト、スコットもギリギリまで待てとロディ&バーツを制止する。
しかし堪え切れなくなったバーツが発砲、それを皮切りに遂に始まる戦闘。
とは言え訓練したばかりの腕前では敵う筈も無い。
呆気無くバーツの機体が被弾、ロディは単身で立ち向わねばならなくなる。
兄のピンチにブリッジで泣き叫ぶフレッド、そこへ密かにパペットファイターの操縦訓練をしていたマキが出撃、ケンツとシャロンも砲座から援護する。
こうなっては最早止れない、スコットも腹を括って指示を飛ばした。
各々無茶苦茶な攻撃ではあったが、必死さの勝利か辛くも敵メカを撃退した子供達。
何とか全員無事ジェイナスに帰還を果たした後…彼らは宇宙を漂う敵船の残骸と擦れ違った。

ロ「まるで幽霊船だ……」

「何時かは自分達の船も…」、子供達の胸に不安が迫る。
「そうさせない為に、自分が強くならなくちゃいけない」と、ロディは意を決するのだった……。


(感想)…やっとタイトル通りに銀河漂流開始、冒頭ナレーションに代ってスコットが航海日誌を読上げる形に。
このアイディア、ナイスだったと思う、お陰で「主役は子供達」というコンセプトが、より明確に感じられるようなったなと。
そしてこの回から漸く戦闘らしいシーンが登場するという。
これまで10、11話でチョロッとやった位ですからね…11話の場合ロボに乗らずに撃破だし。
まったくロボットアニメらしからぬ展開ですな(笑)
普通の子供達が自分の身を守る為に仕方なく戦う破目になる。
そうなるまでの展開を、これだけ丁寧に見せてくれたスタッフは偉い。

この回でもギリギリまで戦闘を回避しようとする。
自分達は民間人だと必死に訴えるも、敵は非情に突っ込んで来る。
恐怖を堪え切れずバーツが撃つまでの緊張感、パニックに陥るブリッジの様子が凄まじくリアル。
現実に起きたらそうなるだろうなと感じずに居られないんですよ。
砲座に着いたシャロンの方へ敵が向って来て、「撃たなきゃやられるぞ!」と思っても、撃てなくて硬直するトコとか。
唯一リアルじゃないとしたら、辛くも勝利する所ぐらい?…けど勝たなきゃ話そこで終っちゃいますから、それは仕方ない。(笑)

そしてペンチとシャロンの諍いは次回への伏線。
実は私がバイファムで1番好きだったキャラはペンチで、1番好きなコンビはペンチ&シャロンだったり…2人の間柄って何となく『ダーティペア』のユリ&ケイに似て思えない?髪の色や型も似てるし。(笑)
まぁでも『バイファム』で特別好きなキャラは居なかった、皆好きで…敢えて挙げるならスコット・ペンチ・フレッド・ケンツかなー。
ペンチの何が好きって、幼くして女の強かさを持ってるトコ、そーゆー奥深い女の子が自分は大好きなのです。(ユリとか響子さんとかナミとか)(笑)


★第14話「敵のスパイか!?舞いこんだ謎の逃亡者」 脚本○ 演出○ 作画○(←ちと野暮ったいが) 総合○

宇宙での初戦闘を体験するも、地球へ向うジェイナスの旅路は順調だった。
スコット苦心の作「当番表」も完成し、集団生活が上手く滑り出した或る日、ペンチが書いた詩をシャロンが勝手に読み上げるという事件が発生。
ペンチは恥かしさから泣き出してしまい、彼女が好きなフレッドはシャロンを強く非難する。

カ「あまり、人の嫌がる事はしない方が良いと思います」
シ「…だから女は嫌いなんだよ!」

カチュアからも咎められ、すっかり不貞腐れてしまうシャロン。
とまぁそれなりに平和だった生活の中、救難信号を発する小型船が流れ着いた。
正体が知れないとはいえ放っとく訳にもいかないと、ジェイナスに収容する彼ら。
小型船に乗っていたのは瀕死の重傷を負った男であった。
直ぐに集中治療室へ運ぶ途中、意識を取り戻した男は、カチュアの姿を目にした途端、何故か驚いた顔を見せる。
そして男を治療したケイトは、何処か地球人と違うように感じていた。
男性に父の面影を見たペンチが看病を買って出る。

ペ「ママは看護婦だったの。私も何度かお手伝いをした経験が有るわ。…あの人のお髭、パパに似てるの。悪い人じゃないと思うんです」

男に父親の影を重ね懸命に世話をするペンチの姿を見て、彼に助かる見込みが無い事を告げられず苦悩するケイト。
その頃ケンツは男の正体を敵側のスパイじゃないかと疑っていた。
病室の外でこっそり見張っていたケンツに気付き、激しく怒るペンチ。
しかしタイミング悪く男が逃げ出そうとしたのを知り、ケンツは益々疑いを濃くする。
またロディやバーツも不審を感じる様になって行った。
それでもペンチは強く否定し、病室から皆を出て行かせる。
意識が回復した男の前で、ペンチは両親を思って書いた詩を読み聞かせる。
だが男の関心はカチュアに向けられていた。
カチュアの生立ちを頻りに尋ねる男に、ペンチは嫉妬の念から憤りをぶつける。

ぺ「そんなにカチュアが好きなら、2人でお話すればいいでしょ!」

泣きながら病室を出るペンチと擦れ違ったケイトは、男に「あの子は貴方に父親を重ねているのだ」と話す。
そうして彼女が落として行った詩集を、男に渡して読ませてやった。
「…余程両親が恋しいのだろう」
ペンチの気持ちに理解を見せた後で、男はケイトに自分の話を聞くよう願った。

――それは、ケイトに深い衝撃を与える話だった。

その頃食堂に集合した子供達は、案外ケンツの言う通り「男=敵側のスパイ」説が正しいのではと噂し合っていた。
丁度そこへ敵の無人偵察機飛来の知らせ…ロディ&バーツはスコットの指令を受け、発見される前に撃ち落そうと出撃に向う。
その途中、ロディは男が逃亡する場面に遭遇、そのまま案内に連れてかれる。
小型戦闘機に乗って艦外に出た男は言った。

敵が追っているのは自分であると…だから自分が囮になって引き付ける間に逃げるのだと…。
自分の名前は「ラレド」、君達にとっては敵に当る異星人であり、「ククトニアン(ククト星の人間)」であると…。

ペンチが泣きながら止めるも、男は首を振る。
「ベッドで死ぬなら、この方が良い」と…。

ペ「嘘よォ!!!この人助かるのよねェ!?ケイトさん…!!」

だがケイトは沈痛な顔で押し黙るだけだった。
異星人の男「ラレド」は、ペンチが聞かせてくれた詩を褒め、励ました後、独り敵の中へ突入して行った。
レーダーが彼の乗った小型戦闘機の後に続く数機の影を捉える。
暫くして小型戦闘機は忽然と消えた、それを呆然と見守る子供達、ブリッジにペンチの号泣が響いた……。


(感想)…平野氏が脚本を担当したお陰で、この回も会話のテンポが絶妙。
というか粗筋で書き切れなかった部分まで、すんごく見応え有るんで要注目。
一晩懸けて当番表を作成したスコットのシーンから始まり、マルロ&ルチーナに航路の説明を強請られ難儀していたロディがこれ幸いとスコットに擦り付けるシーン、ペンチのナイトを自認するフレッドが断固シャロンに謝罪を要求するシーン、諸々。
カチュアに嫉妬したペンチが、詩の件で慰めてくれた彼女を無視し、シャロンに微笑み掛けるシーンは切ない。
「だから女は嫌いなんだ」と言った事を忘れ、「男には解んねーよ!女の気持ちってのは複雑なんだから!」と180度転換するシャロンには笑った。
食事当番姿のフレッドとケンツが、会話しながら料理するシーンは、ほのぼの可愛い。

マ「今日の当番誰?」
ク「ケンツとフレッドよ」
マ「うへ~!最悪だよ~!」

評価が最悪だった為か、フレッドの当番はこの先も有ったが、ケンツが食事当番する所は、以来見掛けなかった。(あ、でも28話位で非常食作ってたか…)

…とまぁ主筋以外の所でも見せ場の多い回でした。
バイファムで良いなと感じるのは、何時も画面で2人以上の人間が動いている事。
出来るだけそう見せようとするスタッフの心意気が好きだった。

今回個人的に表彰したいのがスコット…徹夜で当番表作ったり、幼いマルロ&ルチーナに解らせようと再び徹夜で図を描いたり…この回の彼、それしかしてないし。(爆笑)
そんな生真面目な彼が私は好きだ。(笑)

ラスト、レーダーだけで男の死を表現した演出にも唸らせられた。
むしろ抑えてある分だけ、心に迫って来るのです…。


★第15話「衝撃!!異星人が残した意外なメッセージ」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

ベルウィック星第2ステーションを出発して10日目。
異星人のラレドと密談を交して以来、ケイトは自室に閉じ篭り切りになってしまった。
机の上にはウィスキーの水割りが入ったグラス、吸殻が山積みになった灰皿。
回しっ放しのテープがラレドの言葉を幾度も繰り返す。

「我々ククト人…ククトニアンは、人口の増加により、母星ククトから周辺の星への移住計画を立てていた。
 クレアドもベルウィックも、その内の1つだった。
 始めに民間の科学者達が、調査を兼ねて移住を開始した。
 そこへ地球軍が武力で攻め込み、ククトニアンの科学者チームを殺戮、地球人の入植を推進したのだ。
 事件を機にククトの軍部は宣戦を布告、二星間は戦争状態に突入した。
 だがククトニアンの中にも和平を願う者が居る。
 私もその1人で、地球側とコンタクトを取る事を目的に動いていた。
 どうか私のメッセージを地球側の中枢に届けて欲しい。
 そして一刻も早くこの戦争を終結させて欲しい……

 それと…カチュアと言う娘の事だが――」

明かされた真実は、一個人で負うには重過ぎた。
相談したくとも信頼していたクレーク博士はもう居らず、周りは子供ばかり。

「何もかも…私に押し付けて、勝手に死んじゃうんだから……」

独り悩み続けるケイトは、次第に酒と煙草に溺れて行った。

一方自室から出ようとしないケイトを、子供達は不思議がり心配を募らせていた。
特に彼女に憧れるロディは、ルチーナとマルロの会話から、彼女が酒浸りで居る事を知り、部屋へ訪れ体を気遣うよう忠告する。
しかし彼女はそんなロディの忠告に耳を貸そうとはしない。

「子供の君に何が解ると言うの?」

素気無く応対されたロディは、黙って部屋を出るのだった。

食堂に戻ったロディと入れ違いに、クレアはケイトの部屋まで食事を届けに行く。
部屋に居たケイトは酔い潰れて眠っていた。
回っているテープに気付いて近くに寄り、間違えてボリュームをONにしてしまう。

「カチュアと言う娘の事だが――彼女は紛れも無く私と同じククトニアンです。」

流された音声は衝撃的な真実を告げた。
驚いて部屋を出たクレアはマキと鉢合い、誰にも言わない事を約束した上で彼女に相談する。
だが間の悪い事に、その話をシャロンが立聞きしてしまう。
秘密は忽ち全員に知れ渡り、子供達の間に異様な雰囲気が流れた。

話を聞いたロディは、ケイトがその事で悩んでいると考え、再び彼女の部屋を訪れる。
「酒で自分を誤魔化そうとしないで下さい!!」、「子供のクセして大人のやる事に口出さないで!!」、「大人だからって独りで悩む必要は無いでしょ!?皆仲間じゃないですか!!」
グラスを奪おうと揉み合う内に、2人の唇が触合う――落ちたグラスが響いて割れた。
ブランデー味のファーストキス…思い掛けぬ衝撃に部屋を飛び出すロディ。

「皆仲間じゃないですか!!」

部屋で独り蹲るケイトの胸に、ロディの言葉がこだました。

一方食堂に集まった他子供達は、カチュアの様子を頻りに窺いつつ食事をしていた。
自分に集まる視線にカチュアも気付かずに居られない。
シャロンがケンツにヒソヒソと耳打ちし、教えられたケンツが重圧を振り払う様に爆発する。

「何で敵と一緒に食事しなきゃなんねェんだよっっ!!!」

全員が息を呑み、意味を悟ったカチュアが顔色を変える。
カチュアがケンツに問質す、「『敵』とは自分の事か?」と…問われたケンツは一瞬怯むも彼女に向って叫んだ。

「ああそうだ!!!お前が敵で異星人だって言ってんだァァ…!!!」

沈黙が下りるテーブル――次の瞬間、ジミーが物凄い勢いでケンツに殴り掛かった。
驚いて止めに入った仲間を振り払い、泣きながらケンツを噛み付け殴るジミー。

「ジミーもう止めて!!」

そんなジミーをカチュアが制止する、しかし彼は止らない。

「嫌だァァァ…!!!!」

何時も傍に居てくれたカチュア、口下手が為に孤独な少年にとって、それがどんなに救いになったか。
その彼女が「敵」と呼ばれ、爪弾きにされるのを、彼は絶対に許せなかった。
自分のせいで暴れる彼を見るのに耐えられず、泣きながら食堂を飛び出すカチュア。
タイミング良く戻って来たロディが、喧嘩する2人をどうにか引き離し、漸く落ち着きを取り戻すのだった…。

ロ「…喋ったのか?」
ケ「俺…何も悪い事してないもんね…。本当の事言っただけだぜェ!?」
マ「だから、マズイんだよ」
ク「その通りね…でも、カチュアは何も悪くないのよ」
ケ「なんだよー!?皆して良い子ぶりやがってチキショー!!!…何で俺ばっかり…!」

結果悪役を押付けられてしまったケンツまでも泣き出してしまう。
最早自分達だけでは到底解決しようがない、そう思ったクレアはケイトに相談する。
子供達から事情を聞いたケイトは、自分が独りで悩んでいたせいで、此処まで問題が拗れた事を済まなく思い、腹を括って皆に全てを話そうと決意した。

ブリッジにカチュアを含めた全員を集め、ラレドとの会話を録音したテープを流す。
子供達にとってもそれは、今迄持ってた判断基準を揺るがされる様な、衝撃的真実だった。
曰く、先に手を出したのは地球人である事…敵側にも戦争を望んでない者が存在する事…そしてカチュアの事。
中でも軍人一家に育ち、地球軍=正義の味方と信じるケンツにとっては、とても信じられない話だった。
テープは更に続ける…ベルウィック星を脱出した地球の民間人が、ククト星の衛星タウトに捕らわれている事を聞いた子供達は愕然としてしまう。
両親達は無事地球に避難したと信じ、自分達は地球に向かっていたのに、敵軍の捕虜として捕まってたなんて……一体自分達はこれから何処を目指せば良いんだ…!?
テープを聴き終った後、ロディ・バーツ・スコットの3人は、ブリッジに残って会議する。

その頃カチュアは知ってしまった自分の境遇に苦悩し、これからどうすべきか途方に暮れていた。
彼女を気遣い訪れたケイトは、泣いて縋るカチュアを抱き締め、優しく諭してやる。

「今迄通り、貴女はこの船の仲間です。そう思ったからこそ、皆と一緒に聞いて貰ったのよ…」


(感想)…約30分間でよくぞこんだけ重いドラマを詰込んだな~と感心してしまう。
加えて脚本&演出の意図する所を、アニメーターが充分に掴んで描いているのが凄い。
最も恐れ入ったのがカチュアの秘密を知り、彼女の背後からこっそり窺うシャロンの表情。
この時の悪気無く意地悪を企んでる表情がリアルに子供なんですよ。
その後の食堂でのシーンも、さながら何時爆発するか解らない時限爆弾を見詰めてる様なハラハラドキドキ感。
カチュアの顔を窺って食べる皆の仕草がね~、マキとか不自然に気ぃ遣ったり、スープ掻き回したり、実に細かい。(笑)
カチュアがフォーク落して拾うまでの沈黙とか……現実に爪弾きされた経験の有る人は、真に迫ってて観るの辛く思うでしょう。
結果悪者になっちゃったケンツだけど、そういう役を擦り付けたのは他の皆で、解ってるからこそ特に年長組は、騒ぎが収まってから後ろめたい表情を見せるという。
偉いのはシャロン、散々掻き回した末、「オレ知らねー」って顔で、騒ぎを他所に飯食ってるんだから。(笑)
子供の頃を思い返せば、こういう子も確かに居ました。
シャロンの件は次回に回すとして…。

この回のケイトさんはひたすら酒飲んで悩んでばっかり、けど大人になった今こそ、心情がよく理解出来るっつか。
なし崩しにガキ共の女教師役を務めさせられ、良い大人を演じなければならず…愚痴1つ吐けない環境に居たんじゃ、ストレス溜り捲るでしょうからなぁ。
しかしこの回のケイトさんは色っぽい、なまじ周囲が子供ばかりな為、そのセクシー度が頗る高く感じられるのです。(笑)
キスシーンの後、はだけたガウンを直す所がなんとも……。




…なんか粗筋が長くなって来て感想を短く抑えるしかないという、本末転倒な書き方になりつつあるなぁ。(汗)
てゆーか粗筋に思い切り主観が混じってて、ぶっちゃけ粗筋じゃないんですが。(汗)
台詞とか実際は多少異なりますんで、願わくばやはり直に御覧になって頂きたい。(→http://streaming.yahoo.co.jp/p/y/bch/10050/)
んで違ってると思っても、大目に見て下さいませ。(笑)
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