言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

あつき日は

2023年08月06日 | その他

#あつき日は……★☆ あつき日は 心ととのふる 術もなし 心のまにま みだれつつ居り: 斎藤茂吉 : 歌意:暑い日には心を整える方法もなく心が乱れたまま過ごしている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #白桃 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

あつきひには こころととのふる すべもなし こころのまにま みだれつつおり

もうほんま暑いわぁ!

みなさん、お元気?

斎藤茂吉先生のような立派な人でも暑い時は平常心ではおられへんのや。

凡人のウチなんかもう、出てくる言葉は「暑い!」しかないわ。

ほんとやね。

危険な暑さが続くわね。

みんなも、気ぃ付けて「危険な暑さ」を回避して、この夏乗りこえよなぁ~。


恋初めし

2023年07月07日 | 千載和歌集

#戀初めし……★☆ 戀初めし 心の色の なになれば 思ひかへすに 返らざるらむ: 小侍従 : 歌意:恋をし始めて心はすっかり恋の色に染まった。いったいなに色だろうか。思い返しても元には戻らない。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #千載和歌集 第十四巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~

読み方やでぇ~

こひそめし こころのいろの なになれは おもひかへすに かへらさるらむ

みんなぁ、恋してる?

みなさん、お元気?

これはな、ウチのことやで!

アラ、どうして?

だってなぁ、いっぱい恋して、いっぱい恋人と出会うとその恋人に合わせていろんなものが変わっていくんや。

そうやってどんどんかわいくなっていくや。

ほんまにどんどんかわいくなるんやでぇ~。

だからみんなも、自分をかわいくしてくれるいい恋人見つけて恋しいやぁ~

なるほどね


七夕の心に添えて2首 棚橋渡せ・打橋渡す

2023年07月07日 | 万葉集

#棚橋渡せ……★☆ 天の川 棚橋渡せ 織女の い渡らさむに 棚橋渡せ: 詠み人知らず : 歌意:天の川に棚橋を渡せ、織女が渡れるように、さあ棚橋を渡せ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十巻より■□■

#打橋渡す……★☆ 機物の まね木持ち行きて 天の川 打橋渡す 君が来むため: 詠み人知らず : 歌意:機織りの道具であるマネキを持って行って天の川に仮の橋を渡しましょう。あなたが渡っていらっしゃるために。

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

あまのがは たなはしわたせ たなばたの いわたらさむに たなはしわたせ

はたものの まねきもちゆきて あまのがは うちはしわたす きみがこむため

7月7日は七夕やで。

織女(たなばた)=おり姫様のことやで。

お~っと、目の前におり姫様がいるので、ちょっと聞いてみます。

えらいお急ぎのようですが・・・

おり姫:そうなんです。だって、1年間も彦星さんと会えなかったんですもの。

夜が更けると、カササギが橋を作ってくれるんですけど、私、もう、じっと待ってられないんです。

それで、橋にできそうな機織り機の部品外して、自分で橋掛けて、彦星さんの所へ行こうと思って!

ちょっと急いでるのでゆっくり答えられなくてごめんなさい。なんせ、雨降ってくるといけないので。

あー、それはお急ぎのところ、ごめんなさい。

では、気を付けていってらっしゃい。

無事に彦星様と会えるといいですね。

以上、天の川、「琴座のベガ」から、「わし座のアルタイル」へ、一生懸命橋を渡している、おり姫様の状況を、マナ女がお伝えしましたぁ~。

みんなも今夜、お天気になるように祈ってあげてやぁ~!

月の船 星の林 - 言の葉花壇

早漕ぐ舟の - 言の葉花壇

七夕のこころに添えて4首 まち來し今日の・扇のかぜに・早漕ぐ舟の・月の舟 星の林に - 言の葉花壇

七夕のこころに添えて2首 行き帰るに・仰ぎて待たむ - 言の葉花壇

ここも見てやぁ~!


思ふ事

2023年06月30日 | 後拾遺和歌集

#思ふ事……★☆ 思ふ事 皆つきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓へつる哉: 和泉式部 : 歌意:思い悩むことすべてなくなってしまえと 麻の葉を細かく切りに切ってお祓いをした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第二十巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~

読み方やでぇ~

おもふこと みなつきねとて あさのはを きりにきりても はらへつるかな

みなさん、お元気?

枕詞に『水無月のはらへをよみ侍りける』とあるわね。

6月30日の『夏越の祓』の歌やね。

この日は、夏の晦日、つまり1年の半分が過ぎたんやね。

晦日=は30日のことで、つまりは月末の意味ね。

この日は半年分の穢れを祓って、残りの半年を無事に過ごせるようにお祈りしたんやろ。

あらっ!よく知ってるわね。

そうね、麻の葉をお供えして茅の輪をくぐって厄除けをするのよ。

今では麻の葉の代わりに人型の紙や藁を流したりするところもあるようね。

こうして昔の人は暑い夏を無事に過ごせるようにしていたのね。

和泉式部は恋多き女性やったから、悩み事も多かったんや。

麻の葉を一杯切り刻んだんやろうなぁ~。

だから、切に切りてもなんや。

ウチとおんなじやわwww

そうや!ウチかて茅の輪くぐって健康祈願に行くわ!

そうね。では、行ってみましょう。


忘るやと

2023年06月23日 | 万葉集

#忘るやと……★☆ 忘るやと 物語りして 心遣り 過ぐせど過ぎず なほ恋ひにけり: 詠み人知らず : 歌意:忘れることができるだろうかと、人と世間話や冗談などで気を紛らせやり過ごそうとしたがますます恋しいばかりだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十二巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~

読み方やでぇ~

わするやと ものがたりして こころやり すぐせどすぎず なほこひにけり

今日はウチ一人で頑張るでぇ~

みんなぁ

恋してる

恋は苦しいからちょっとでも忘れることが出来たらと、他の何かで気を紛らせようとしてもやっぱり恋しいわぁという歌やで。

この気持ち、恋してるみんなやったらわかるやろ

万葉の時代から恋人たちの悩ましい苦しみは続いてるんやで。

『なほ恋ひにけり』ちゅうことや。