小説家 夢咲香織のgooブログ

私、夢咲香織の書いた小説を主に載せていきます。

SF小説 ホロスコープの罠 08逢瀬

2021-06-11 13:44:47 | 小説

 結局俺はそのまま美樹にお持ち帰りされた。ほろ酔い気分で部屋へ入るや否や、俺達は熱いキスを交わし、そのまま寝室へ雪崩れ込んで今に至る。事が終わった後の至福と少しばかり気だるい頭で、俺はこれは現実だろうか? と自問した。隣に目をやると、美樹が下着を着けている所だった。
「何か飲むでしょ?」
美樹はそう言って笑うと、キッキンヘ向かった。形の良い尻が左右に揺れている。夢ではない――この時の俺は最高に幸せな気分を味わっていた。

 冷たい麦茶の入ったグラスを美樹から受け取ると、俺は率直な気持ちを呟いた。
「今の気持ちを正直に言うなら、俺は嬉しいよ。ずっと美樹の事が好きだったし。でも、貴方が俺とこんな関係になりたかったとは意外だった。それに――」
クラブの客に体を売っているっていう噂は本当なのか? そう聞きたかったが、俺はその質問を飲み込んだ。
「それに?」
「い、いや、何でもない」
美樹はフッと笑みをこぼすと、
「私は寝たい男と寝ただけよ。貴方だってそうでしょう? そんなに深刻な顔しないで」
そう言って麦茶を一気に飲み干した。

――寝たい男と寝ただけ――

この言葉に俺は引っ掛かった。
「な、なあ。それってつまり、俺達は恋人同士っていう事で良いんだよな?」
「そう思うわよ。何で?」
「いや、それなら良いんだ」
「変なの。ね、もう一回しましょ」
美樹は俺を押し倒した。

 翌朝、俺はシャワーを浴びると、美樹のマンションを後にした。幸せな充足感で胸が一杯だった。上を見上げると、朝の高い空が青く澄み渡って、まるで今の俺の心を映した様だった。
「ニャー」
足元を見ると、一匹の白い猫が俺を見上げている。猫は少し歩くと振り返り、俺に向かって鳴くのだった。

――何だろう?

俺は猫が付いてこい、と言っているような気がして、後を追った。歩いては振り返り、歩いては振り返りしながら、猫は住宅地の狭間の小さな公園に入って行く。ベンチの上にキジトラの雄が陣取り、その下に数匹の子猫が固まっていた。
「そうか、お前の旦那と子供か?」
俺は白猫に話しかけた。彼女が一声鳴くと、子猫達がわらわらと俺に近付いて来て、体を擦り付ける。俺は子猫を撫でながら、これは良い予兆だ、と思った。

――こんなふうに、俺と美樹も幸せな家庭を築けたら――

目の前のささやかだが幸せな光景が、俺達の未来を象徴している様な気がして、俺は珍しく期待に胸を膨らませた。俺は幸せな気分のまま自宅へ戻り、身支度を済ませると会社へ向かった。

「よう、夕べはどうなったんだ?」
オフィスに入るや否や、小林がニヤニヤしながら訊いてきた。もちろん、美樹との顛末を訊ねているのである。俺は本当の事を言うべきか悩んだが、結局、
「別に……楽しく飲んだだけさ」
と答えた。俺の気持ちにやましいところは無いのだから、正直に答えたって良いのだが、どうもこの小林には真実を告げる気にはなれなかったのだ。言えばきっと、小学生のように冷やかしの言葉を投げつけるのは目に見えていた。俺はそんなふうに二人の関係を茶化されるのは御免だ。

 美樹は一月おきくらいにオフィスに打ち合わせにくるだけで、毎日通って来るわけではないため、その点は気が楽だった。俺は出来る事なら、美樹との事は仕事場では秘密にしておきたかったのだ。もし結婚ともなれば、公にしても良いが、それまでは黙っている事にした。

 それから一月程、二、三日おきに俺達は逢瀬を重ねた。彼女はいつも明るく俺に笑いかけ、その美しい笑顔と、柔らかな体が俺を虜にした。

――ああ、女って良いものだな――

俺は心の底からそう思ったし、彼女にも同じように思って欲しくて、ベッドでは絶対に手を抜かなかった。美樹の顔と体が快楽に呻き、やがて満足の表情を浮かべる所を見るのが何より幸せだった。

――俺はこれだけの美女を満足させてやれるだけの価値がある――

そういった種類の自信が、俺の心身を駆け巡った。そしてそれは、事の他気持ちの良い物だった。俺は美樹に、彼女との関係に夢中だった。

 一月程経った頃だ。いつもの様に美樹のマンションへたどり着いた俺は、信じがたい光景を目にした。美樹の部屋から男が出てきたのだ。男は白髪混じりの中年で、高級そうなスーツに身を包み、
「じゃあな、ハニー。また来るよ」
とドアの向こうに甘いセリフを投げて部屋を出た所だった。俺は咄嗟に素知らぬ顔をして男とすれ違い、ドアの前を素通りして――どうしてだろう? 何故俺がそんな真似をする必要があるのか?――廊下の端まで歩いて振り返り、男の姿が消えたのを確認してから、美樹の部屋のドアを荒っぽく叩いた。


写真からオーラを見る

2021-06-10 23:04:36 | スピリチュアル

さて、この写真は少し前に自撮りしたものです。今日写真の整理をしている時に気付いたんですけど、何か透明なオーラが見える! まだ色までは分かりませんけど。

皆さんどうですか? 見えますか?

私には顔と体の縁から少し離れた所を均一の白っぽい透明光が覆っているのが見えます。今まで写真からオーラが見えるとか思わなかったんですけど、実は昨日、写真からオーラを読み取れる方に鑑定していただきまして。別の写真ですけども。それで、へー、写真からもオーラが見えるんだ! と驚いたばかりなのでした。

 

そしたら! 私にも見えるぞ!

 

良い傾向です。色が見えるまで精進いたしましょう!


SF小説 ホロスコープの罠 07銀座

2021-06-10 21:18:35 | 小説

 七時をちょっとだけ過ぎた頃、美樹は約束通りやって来た。昼間は明るいパステルカラーのスーツだったが、今は真っ赤な体にフィットするスーツに着替えていた。ただでさえ派手な顔立ちがよりいっそう引き立って、女神というのが居るなら、きっとこんなふうじゃないか、と俺は思うのだった。
「ご免なさい。ちょっと遅くなったかしら」
「いや、俺も今仕事終わったところです」
「そう。じゃ、行きましょ」

 美樹は俺の腕を取ると、半ば強引にオフィスの外へ連れ出した。エレベーターで一階のフロアまで降り表へ出ると、既に辺りは暗かった。通りに並んだ街灯と、オフィスの窓の明かりがアスファルトの道路に明るいモザイク模様を描いている。脇にタクシーが停まっていた。タクシーに乗り込んだ俺は、行き先を聞いていなかった事を思い出し、美樹に訊ねた。
「それで、何処へ行くんです?」
「銀座よ」
「え……でも、銀座のクラブとか、高級なんじゃないですか? 俺、そんなに経済的余裕ないですよ」
情けないが本当の事である。美樹はクスッと笑うと、
「そんな事は百も承知よ。私の働いているお店なの。割安で入れるわ。というか、私が奢るわよ」
と言って俺の脇腹を肘でつついた。
「何か悪い気が」
「良いのよ! 私の方が誘ったんだから。気にしないで。さ、行くわよ! 運転手さん、銀座ね」
ロボット運転手は
「承知いたしました」
と味気の無い声で告げると、ゆっくりとタクシーを発進させた。

 銀座の繁華街のとある高級クラブの前でタクシーは止まった。タクシーを降りた俺はクラブの下り口を見て固まった。本当にお高そうなクラブである。大理石の柱に嵌まったドアの作りからしていかにも高級そうだ。
「そんなに緊張する事ないわ。要するにただの飲み屋よ」
美樹はそう言って笑うと、俺の腕を掴んでクラブのドアを開けた。薄暗い廊下を進んでフロアへ出ると、眩しいシャンデリアの光が俺の目に飛び込んできた。夜の盛り場らしく、オフィスの様に明るいという訳ではなかったが、落ち着いた暗いオレンジ色の空間の中で、シャンデリアはダイヤモンドの様に輝いていた。

「こっちよ。席は予約してあるの」
美樹は自分の胸に俺の腕を押し付けるようにして腕を絡めると、一番奥の席まで俺を案内した。
「座って」
俺は言われるままにソファーに腰を下ろすと、改めてまじまじとフロアを眺めた。各ブロックに並べられた革張りのソファーが、一層高級感を演出している。
「これ、本物の革かい?」
俺はソファーを手で押した。
「え? ええ。そうだと思うわよ。でもそれがそんなに重要な事かしら?」
美樹はメニューを見ながら不思議そうな声を出す。重要かしら、だって? もちろんそうだ。今時本物の革を使った製品など、正真正銘の高級品にしか存在していない。地球環境保護のために、もう随分前から、動物の革を使った製品の製造は厳しく規制されているのだ。だが美樹はそんな事には興味が無い様子だった。

「とにかく、何か頼みましょ」
美樹は俺にメニューを渡した。俺はメニューに書かれた酒類の値段を見て、頭がクラクラしはじめた。ビール一杯が三千円だって!?
「心配要らないわ、私が払うんだから」
俺の心を見透かした様に、美樹はクスリと笑った。
「じ、じゃあ取り敢えずビールにしようかな」
「分かったわ」
美樹はテーブルのベルを押してボーイを呼び出すと、
「私はジントニック。こちらはビールね」
とオーダーした。俺はソファーの背もたれへ深く体を埋めると、フウッと一息付いた。新宿の焼鳥屋ならともかく、こんなお高い空間は落ち着かない。

 ビールとジントニックが運ばれてきて、取り敢えず俺達は乾杯した。俺はビールを一口飲んでみた。さすが、高級クラブだけあって、その辺で買うビールとは味が違う――とは思わなかった。正直、どこがどう違うのか分からない。こんな物が三千円……
「ほとんど場所代よ」
俺の疑問を察した美樹がすかさず答える。そうか、場所代か。言われてみればそうだよな。銀座の一等地だからな。

「あの……何て言うか、こんな高級クラブの高級ホステスやってる美樹さんが、何で俺なんか誘ってくれたんです? いつももっと上等な客達と飲んでるんでしょう?」
「そうね……私が貴方の事気に入ったからなんだけど、それじゃ駄目かしら?」
美樹は悪戯っぽくウインクすると、ジントニックを一口口に含んだ。
「駄目だなんて……」
俺の心は密かに舞い上がった。
「いや、嬉しいけど」

――体を売ったりもしてるって――

小林の声が頭を過った。
「それってつまり、俺の事が好きっていう風に解釈して良いのかな?」
「そうよ。好きでもない男にわざわざ奢ってまで飲ませる程物好きじゃないわ」
美樹は当たり前でしょう? という表情で溜め息を付いた。

 この時の俺の気持ちを想像してみてくれ。文字通り、俺は驚きと共に天にも昇る気分だった。

 

 


体臭

2021-06-10 09:35:58 | 日記

えー。ここしばらく小説書くのに夢中で、二日お風呂に入りませんでした。汚なっ!とか責めないで下さいね。引きこもっていましたから誰にも迷惑はかけておりませんので。笑

 

まあそんなわけですから、少々匂う訳です。でもこれが! 

 

何か、いい匂い~😆

 

白檀と蓮の花を混ぜたような、中々素敵な匂いじゃありませんか♥️ 特に頭からそういう匂いがいたします。体臭って聞くと、何か嫌な匂いっていう先入観があるわけですが、意外と悪くないな。

 

まあ、でもさすがに今日はお風呂に入りますよ!


オーラ見えた

2021-06-10 09:28:42 | スピリチュアル

ネットでオーラの見方というのを調べて、寝転がって自分の足を見てみました。

 

見える! 私にも見えるぞ!

 

足の回りを透明な白く光る膜が覆っています。その回りをうっすら透明な光が……

これですね。体に近い方の膜は多分エーテル体とかいう、肉体の生体オーラでしょう。その外側の奴が、感情とかのオーラだと思いますが、まだ良く見えません。

 

でも、でも!

 

俄然興味が湧きました!毎日練習してみよう!