福寿草(フクジュソウ、キンポウゲ科多年草)には多くの変種がある。園芸種を入れると百種類以上のものが知られているらしい。
江戸初期から正月の飾り花として栽培され、江戸末期には新年を祝う花として人気があった(花の大歳時記、角川書店)。
暖炉たく部屋暖かに福寿草(正岡子規)
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落ち葉の中で咲く福寿草の花を見るのも一興である。
道の駅「龍勢会館」(秩父市吉田、県道37号)の裏山では、「秩父紅」と呼ばれる秩父地方の固有種が植栽されている。
秩父紅の植栽地(一部)、龍勢会館にて、2012年3月3日
秩父紅の花
ところで、福寿草では新葉が伸びきらぬうちに茎頭で大きな花が開く。
この姿はデフォルメを感じさせる。しかし、花の形と色には魅力が満ちている。
花のクローズアップ
花が開いてあまり時間が経っていないもの
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秩父紅の他に、在来種なども植栽されている。
黄金色の花
「福寿草家族のごとくかたまれり」(福田蓼汀)
撫子ような形の花びらを開いている福寿草もあった。
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これらの福寿草をゆっくりと眺めてから、私達は石間沢口の自生地に向かった。
福寿草は、元日草、報春花、長寿菊、福神草、福つく草などとも呼ばれる。花が黄金色であるためであろう。
秩父紅には、固有の別名があるだろうか。
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