先週の土曜日(12月3日)、私たちは谷川岳一ノ倉沢岩壁を眺めてきた。谷川岳ロープウェイ駅の先(群馬県谷川岳登山指導センター)から、国道291号は冬季通行止めとなっている。これから、この国道は雪に埋もれる。しかし、私たちが歩いたとき、道に雪が積もっていなかった。
道では、ガードレールや道路標識などの撤去作業が行われていた。雪崩による被害を避けるためとのことであった。私たちは、山側からの落石に気を配りながら、小雨のもとで歩いた(往復、8 km)。ガードレールがなくなった道では、谷を流れる湯桧曽川まで、かなりの高度感があった。途中で、マチガ沢の岩壁は濃霧のために全く見えなかった。
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私たちが一ノ倉沢出合に着いて間もなく、降雨が激しくなった。
雨は約30分後にほぼ止んだが、標高差数百メートルの岩壁には、滝沢でのものを含めて数本の滝が現れていた。
右の岩壁は衝立岩と烏帽子岩(衝立岩の上部)。滝の落差はどのくらいだろうか。
出合の沢では、土石流の発生が心配になるほど、水量が急に増えてきた。出合の道(幽ノ沢方面に至る。
国道291号(清水街道))では、溢れた沢の水が道を越え始めた。
道での流れは速く、水深は10 cmくらいであった。
道で流れに足をとられたならば、絶対絶命の状態となるにちがいない。そう思うと、いささか身震いを覚える。
出合で土石流が発生することは、地元の人々から聞いている。水が溢れる前に、この道を通過しなくてよかった。帰りで、このような場面に遭遇したくない。
この画像は雨が激しく降る前の一ノ倉沢出合だ。沢の水は多かったが、水が道の上まで溢れていなかった。
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幽玄に満ちているが、荒々しい岩壁の姿。私たちはこの景観のいつまでも眺めていたかった。
私たちは、出合をはやばやと去ることにした。杞憂のことかもしれないが、本谷の雪が滝の水で崩れると、
土石流が発生すると思ったからだ。
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霧と雨、そして谷を吹き降りてくる冷たい風。私たちは、悪天候で現れた幽玄で荒々しい一ノ倉沢の姿に出会った。
岩壁の反対側を見たとき、白毛門側の景観
雨の日のそれぞれの沢は見たことがありませんでした(^^;)
改めて自然環境の迫力を間見た感じがします。
それに遠めに見た谷川岳は雪で真っ白になっているのに
出合付近では雪がないのが印象的です。
このような風景を始めて見せていただきましてありがとうございましたm(_ _)m
コメントをいただき、ありがとうございます。
私も、初めてこのような場面に出会いました。
狭い谷間に、岩壁での雨水が集中するので、沢は奔流の姿に変貌しました。
自然の急激な変化を垣間見たと思っています。
一ノ倉沢出合での積雪は毎年数メートル程度になりますが、
12月上旬は雪が少ないようです。これは、出合の標高が
山頂や尾根のそれらよりも1,000メートル程度低いためでしょうか。