主義の内容は、実質的に「共産主義」というより「社会民主主義」に近い気がする。
共産党が党名を変えようとしないというのは、頑固親父のようで個人的には嫌いな考え方ではないのだが、世界的な文脈では「共産主義」という名に払拭し難いスティグマが付いているのも事実。ものすごく誤解されやすいと思う。(想田 和弘さんのフェイスブックより )
http://blogos.com/article/100780/?p=2より転載
- 2014年12月08日 18:50
共産党・志位委員長「党名を変えるつもりはない。私たちの理想の社会、不屈の歴史が刻まれたこの党名を大事に使っていく」
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また、日本共産党にはクリーンで、100%ブレないというイメージもあったし、確かに民主党とは同じ意見になれないと思うが、協力し、日本共産党が候補者を出さないことによって、自民党に対抗する野党の候補者が当選する、そういう選挙協力ができないものなのか。
先ほども申し上げましたが、沖縄のように、いわば大義をもった形で選挙の協力をする条件が全国的にはありません。
率直に言いますが、今、日本の大きな根本問題である消費税増税の問題、原発の再稼働の問題、集団的自衛権の問題、沖縄の基地の建設の問題、さらにアベノミクスの5つの争点で、民主党や維新の党との立場が違うのです。
今言った全ての問題は、民主党が政権時代に手を付けた問題でした。ですから、安倍政権に対抗する足場が持てないんです。維新の党の立場というのは、安倍政権よりももっと右の立場が目立ちます。
ですからそういう状況の下では、日本共産党が全ての選挙区で候補者擁立し、安倍政権と正面から戦うこと、論戦によって追い詰めていくことが、安倍政権に対する最大の痛打になると考えております。
もし私たちが擁立しなければ消費税10%中止を言う候補者はいなくなります。集団的自衛権に対しても正面から反対する候補者がいなくなります。原発再稼働に反対する候補者もいなくなります。そして沖縄の新基地建設に反対する候補者もいなくなります。今度の選挙では私たちは全選挙区で立てて、堂々と安倍政権の暴走と正面から対決して戦い、対案を示すことが、安倍政権を追い詰める最大の力になると確信しています。
ー日本の友人にどの政党を支持するかと聞くと、日本共産党と答えるが、投票まではしない人が多い。多くの日本人は、「共産」「共産主義」という言葉にアレルギーを持っているのではないか。どうしても「共産主義」と言うと、もしかすると日本経済を潰すような経済・金融政策を取るのではないかと考えられているのではないか。
日本共産党の政策は非常に素晴らしいものだし、ユニークだとも思う。政党助成金ももらわないという、素晴らしい要素もある。
まず党名を変える、という考えはないのか。また、現在でも、共産主義が日本を救うものだと考えているのか。
ありがとうございます。お友達に、今度は共産党と、ぜひお願いして下さい(笑)。
名前の問題が出ましたが、今度の選挙では、特徴は「こうなったらもう共産党でもいい」と、こういうのが多いんですよ(笑)。 ただ、名前について言いますと、私たちは共産党ですから、人類の社会は資本主義で終わりだとは思っていません。
ただその際、2つの点を強調しておきたいと思います。 一つは、私たちは、まずは資本主義の枠内での民主的改革を目指すという立場だということです。すなわち、異常なアメリカ言いなりと、財界中心。この政治を正して、国民が主人公の民主主義の日本を目指すと。これが第一のステップです。これをやり遂げた上で、国民の合意で次のステップに進む、というのが私たちの立場です。
もう一つのポイントは、私たちが目指す社会というのは、崩壊した旧ソ連のような、国内的には人民抑圧、対外的には他国侵略、こういう社会は社会主義とは全く無縁のものとして、きっぱり退けているということです。
とりわけソ連の覇権主義、ヘゲモニズムについて、我々は激しい論争をしてきました。チェコスロバキア侵略、アフガニスタン侵略は、社会主義とは無縁だと厳しい批判をし、ソ連の共産党とは激しい論争になりました。この論争は1991にソ連共産党が崩壊したことで終止符が打たれました。私たちはソ連共産党が崩壊したときに、"両手を上げて歓迎する"という表明をしたんです。
そういう自主独立の党として、資本主義の社会で達成されたあらゆる自由と民主主義を発展的に継承させ、花開かせる社会を目指す、と綱領でうたっております。そういうことをよく説明して、何とか共産党という名前で書いていただきたいと思っております(笑)。
どうかお友達にもよろしくお伝え下さい。(笑)
ー名前を変える可能性はないのか。
変えるつもりはないんです。これは私たちの理想の社会が刻まれた名前であり、そして92年の不屈の歴史が刻まれた名前です。大事に使っていくつもりです。
「コミュニズム」の語源は、ラテン語の「コムニス」です。すなわち「共同」と言うことです。人間と人間が角を突き合わせて、いがみあって暮らすのではなく、支えあって共同して力を合わせて社会を作ろうというのが、元々の語源です。
日本でも「コミュニティ・センター」など、いろいろあります。「コミュニティ・センター」ってのは直訳すれば「共産センター」ということになります(笑)。
ー綱領にある「社会主義革命」という考えを変えることはないか。これに多くの方が躊躇するのではないか。日本共産党が議席を確保した場合、天皇制そのものを廃止するという考えはあるのか。
綱領の中では、「社会主義革命」という言葉はないんです。私たちは、権力をある勢力からある勢力に移行することを革命と呼んでいます。当面している「民主主義的変革」は、これは文字通りの「民主主義革命」です。それに続く社会主義への道は、私たちは「社会主義的変革」という言葉を使っています。これは民主主義革命を成し遂げた勢力が、さらに国民の合意を得て次のステップを進んでいくということがあり得るからです。
それから天皇制の問題についてですが、私たちは天皇の制度というものを、国民の合意で、これを本当の民主共和制に変えていくということを展望しています。ただ、この問題をどこで解決するかというのは、これは綱領では予め決めておりません。これは日本社会の発展のずっとかなり先の段階で解決される問題だと私たちは展望しています。
具体的に言いますと、民主連合政府というのを提唱しておりますが、この政府は天皇制の問題には手を付けません。私たちの当面する変革では、憲法については、天皇条項も含めて全ての条項を厳格に守る、そして平和的・民主的条項を全面維持するという立場です。
ですから私たちが参加する政権ができても、天皇制とはかなり一定の長期に渡って共存する可能性があると考えています。
ー(司会)時間が来てしまいました。今日はありがとうございました。
短い時間で大変恐縮です。もし躍進できたらまた呼んでください(笑)。その時は時間をたっぷり取ってお話ができると思います。今日はありがとうございました。