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国会サボリの甘利氏も真っ青 地元で“落選させる会”が発足(日刊ゲンダイ)

2016-05-20 22:46:21 | 政治 選挙 

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/181638/1より転載

国会サボリの甘利氏も真っ青 地元で“落選させる会”が発足

2016年5月20日

 

「衆参同日選の相談か」─―。新聞・テレビの政治部記者らに緊張が走った18日の安倍首相と公明党の山口那津男代表の会談。山口代表は会談後、同日選について「話題は出なかった」とトボけていたが、永田町では額面通りに受け取る国会議員は、ほとんどいない。

 すでに衆参の議員会館では、メディアが候補者の選挙資料に使う「経歴確認書」を配り始めている。囁かれているのは、安倍首相が消費税増税の再延期を公表→野党が「アベノミクスは失敗」と内閣不信任案を提出→安倍首相が解散、同日選に打って出る――というシナリオだ。そこであらためて動向が注目されているのが、国会をサボりながら、選挙運動をしている甘利明・前経済再生担当相だ。


■同日選に向けて挨拶回り

「甘利さんは同日選を予想し今、選挙区内の支援者らに釈明文をせっせと送っています。地元秘書も『選挙になればよろしく』なんて挨拶回りを始めています」(神奈川・大和市市民)

 国会議員の職務をサボタージュしながら、ちゃっかり選挙運動とはフザけた話だが、そうは問屋が卸さない。地元で甘利氏を“落選させる会”が立ち上がったからだ。4月中旬に設立された「戦争法廃止4市共同市民の会」だ。

 甘利氏の地元である神奈川県綾瀬、海老名、座間や大和の各市民が参加した会で、6月11日には大和市で「甘利議員のしたことは?」と題する会合を予定。3月に甘利氏をあっせん利得処罰法違反容疑で東京地検に告発した「社会文化法律センター」代表の宮里邦雄弁護士が講演する予定だ。市民の会事務局長の滝本太郎弁護士がこう言う。

「甘利議員の問題は国民としてあまりに恥ずかしい。国会議員がこれほど堂々とメチャクチャをやるなんて前代未聞です。何としても(甘利氏を落選させて)選挙区内の有権者の汚名を返上する必要があります。会の賛同者もどんどん増えていますよ」

 甘利氏はこのまま逃げ切れると思ったら大間違いだ

 

 

 

 


参院選「当落」予想!激戦区多い「近畿・中国」~大阪と兵庫の民進党は存亡の危機

2016-05-20 22:06:34 | 参院選

http://toyokeizai.net/articles/-/118547

参院選「当落」予想!激戦区多い「近畿・中国」

大阪と兵庫の民進党は存亡の危機

今回は近畿・中国ブロックについて占う (写真:sunny / PIXTA)


 7月に行われる第24回参議院通常選挙。5回連続の当記事では2013年参院選(第23回参議院選)と2014年衆院選のデータをもとに票の動向を探るとともに、各選挙区の事情に迫り、当落を予想していく。

第1回北海道・東北、第2回北関東・東京・南関東、第3回北信越・東海に続く第4回は近畿ブロックと中国ブロックの勝敗を予想する。なお表における「評価」は◎が安泰、○は善戦、●は苦戦を示す。

滋賀は激戦区に

滋賀は1議席を巡って、民進党の現職と自民党の新人が激しく戦う。

自民党の公認候補は、2014年7月の滋賀県知事選に出馬した小鑓隆史氏。小鑓氏のもとには、石破茂幹事長(当時)や菅義偉幹事長代行らが次々と応援に駆け付け、大阪市長だった橋下徹氏も支援を表明した。さらに安倍晋三首相が直々に電話をかけるなど優勢だったものの、結果は民主党の衆院議員だった三日月大造氏に1万3000票の差を付けて敗北している。その理由のひとつが自民党の「パワハラ問題」だ。

小鑓氏を応援する女性市議に男性県議が公衆の面前でパワハラを行ったため、応援演説の降板を余儀なくされたという事件だ。今年3月には、甲子園でベスト8まで勝ち進んだ滋賀学園のバスの停車場所を巡り、自民党の吉田清一県議が「1回戦負けしろ」と暴言を吐いた件も響いている。

こうした「後遺症」のために、過去の数字が示すほど小鑓氏は優勢ではない。また「知事選で落選した後、挨拶にも来なかった」と、小鑓氏を快く思わない自民党の地方議員もいる。

その一方で、3選を目指す現職の林久美子参院議員はマイペースで戦う。1児の母である林氏は、12年前に初出馬した時には「乳飲み子を抱いてどうするのよ」と女性から批判されたというが、いまでは幅広い支持を持つ。もともと、びわ湖放送のキャスターとして記者業もこなし、民進党の自治体議員ばかりではなく、自民党の議員にも知り合いが多い。

民進党の林氏にとって与党寄りのおおさか維新の党の動向が気がかりだが、今年1月に滋賀維新の会を立ち上げた岩永裕貴前衆院議員は、10月に行われる甲賀市市長選に意欲を見せており、国政には関心が薄くなっているようだ。

なお林氏は、次期参院選から18歳選挙権が導入されるのを意識して、選対事務所は高校の前に設置している。

京都は2議席を巡り、自民党と民進党の現職を、共産党の新人が猛烈に追い上げる構図になる。

沖縄とともに、共産党にとってどうしてもはずせないのが京都選挙区だ。2013年の参院選では、倉林明子氏を当選させた。2014年12月の衆院選では、不破哲三前中央委員会議長が穀田恵二衆院議員の応援のため、9年ぶりに街頭演説した。次期参院選に出馬する大河原壽貴氏は38歳の弁護士で、若さと知性を売りにする。

3期目を目指す自民党二之湯智参院議員は、「裏」の西田昌司参院議員ほど目立たないために個人の人気はない。同じく3期目を目指す民進党の福山哲郎参院議員は、保守票もがっちりと捕まえる。

この2名に新人の大河原氏がどのくらい喰い込めるのかが注目される。

大阪は、今でもおおさか維新の会の城下町か?

次に大阪を見ていこう。昨年11月22日に行われた大阪府知事選と大阪市長選のダブル選挙でともに勝つなど、おおさか維新の会の「城下町」といえるのが大阪選挙区だ。数字から見れば十分に2議席は狙えるが、橋下徹氏が政界を引退した影響はどうだろうか 。自前の擁立は困難と判断して17日夜に公募することに決定したが、選挙になれば得票をうまく分配しなければ ならない。

自民党が擁立する元外務官僚の松川るい氏は1人擁立なら安泰だ。「常勝関西」の公明党も堅実に票が取れれば大丈夫。共産党は「のびしろ」次第で、おおさか維新の会が2名擁立の場合、票がいびつに割れれば、当選に入りこめる。現職の尾立源幸参院議員はやや苦しい闘い。尾立氏の「裏」だった梅村聡前参院議員はおおさか維新の会に行ってしまい、民進党大阪府連の幹事長だった樽床伸二氏も離党した。大阪市内の府議も市議もゼロになった今、民進党大阪府連は存亡の危機にあるといえる。

兵庫は定数2から3への増員区。24年ぶりに公明党が独自候補を擁立する。まずは70万票を有する自民党と50万票を持つおおさか維新の会が2議席を獲得すると見られるため、残り1議席に注目だ。

公明党が92年に擁立したのは片上公人氏で、女性秘書とのセクハラトラブルが発覚し、1997年の最高裁で敗訴が確定した。独自候補を擁立しなかったのは、定数が減数されたことに加え、この事件のイメージが悪かったことも原因だろう。

ただし兵庫県は、公明党は2009年の衆院選で故・冬柴鉄三氏が落選した時以外は8区を確保。大阪とともに支持母体の勢力が強い地盤であるため、次期参院選では伊藤孝江氏を擁立した。

兵庫の民進党は存亡の危機

兵庫県の民進党は大阪府と同様、存亡の危機にある。2013年の参院選では、民主党は現職の辻泰弘参院議員が落選。2014年の衆院選でも、当選したのは11区の松本剛明衆院議員のみだったが、その松本氏も昨年11月に離党した。

よって民進党では、現職の国会議員は水岡俊一参院議員と維新の党から合流した井坂信彦衆院議員の2名のみ。これ以上減らすわけにはいかないので、なんとしても勝たなければならない。

そこで考えられた秘策は、共産党との共闘だ。衆院選になったら兵庫8区で共産党に協力する代わりに、参院選で強力を得るという方式。旧民主党は2014年の衆院選で候補を擁立しておらず、公明党と共産党の一騎打ちになっている。よって捨てても惜しくない選挙区だ。

だが共産党側はこれに難色を示している。1998年の参院選では大沢辰美氏を当選させたこともある。また同党の安武洋子氏は、1974年と1980年の2度当選を果たしている。

ただし衆参同日選挙の噂も出ており、そうなれば衆参にまたがる選挙区のバーターも双方にとってメリットが出てくるだろう。そしてもし実現して兵庫8区で共産党候補が勝つならば、大きく政治が変わるのではないか。

5月16日に民進党と共産党が政策協定を締結し、民進党の前川清成参院議員を統一候補とすることで合意した。ただし大阪のベッドタウンである奈良は、おおさか維新の会の勢力が強いために、これに票が喰われる可能性もある。

和歌山は自民党が圧倒的に強い。自民党の鶴保庸介参院議員は、二階俊博総務会長の秘蔵っ子。もとは小沢一郎生活の党共同代表の秘書だったが、和歌山県出身のよしみで、二階氏の傘下に入った。二階氏の力もあり、圧倒的な強さを見せる。

なお鶴保氏は野田聖子衆院議員の元夫でもあり、2010年の参院選の時には事実婚解消後だったが、野田氏が鶴保氏の応援のために和歌山入りした。

岡山は公募候補が当選確実の情勢

岡山は「落下傘候補」が当選しそうだ。自民党は昨年、参院岡山選挙区に出馬する候補を公募した。これに応募したのが東京都北区で2期目の区議を務める小野田紀美氏。アメリカ人の父親を持ち、両親の離婚後に母親の実家のある瀬戸内市邑久町に移り住んだ。

実はこの公募で「本命」と見られたのが他にいる。稲田朋美政調会長の元秘書の小野隼人氏で、稲田氏が内閣府特命担当大臣を務めた時に秘書官として仕えた。

小野氏は30歳になるのをきっかけに国政を目指そうと故郷の岡山に帰省。公募コンテストを受けた。

経歴も十分な上、小野氏の父親は県会議長の小野泰弘氏。当選は確実と見られたのだが……。結果は逢沢一郎衆院議員が推薦した小野田氏が合格。逢沢氏は公募コンテストで30歳の小野氏に「君に実績はあるのか」と質問したという。これには「逢沢氏が30歳の時はどうだったんだ」という反感を抱く者も少なくなかった。しかしすでに周到な根回しが行われており、小野氏が挽回することはできなかった。

対する民進党は、引退する江田五月氏の後継として32歳の黒石健太郎氏を擁立。逢沢氏にすれば男性で年齢が近い小野氏を立てるよりも、エキゾチックな顔だちの女性候補を立てる方が当選の可能性が高いと判断したのかもしれない。

広島は自民党の宮沢洋一前経産相は安定だが、民進党の柳田稔参院議員はさほど安定とはいえず。ダークホースはおおさか維新の会から出馬する山口県の元和木町議の灰岡香奈氏だ。昭和58年生まれの32歳で、維新政治塾の1回生。あの上西小百合衆院議員と同じ年齢であり、維新政治塾の同期でもある。

「もう鳥取県は消えて、島取県になりそうだ!」

鳥取県の自民党関係者はこう叫んでいる。次期参院選では島根県と鳥取県は1つの選挙区になる。自民党の公認を得たのは、島根選挙区の青木一彦参院議員だ。

鳥取県選挙区で2010年参院選で当選したのは、自民党の公認を得ていた浜田和幸参院議員だ。浜田氏は2011年6月に菅政権の一本釣りにあい、総務大臣政務官に就任。自民党に離党届を出したが、自民党はこれに激怒し、除名処分にした。さらに自民党鳥取県連は「浜田氏は未払いの2000万円の借金がある」として、裁判にすることも検討。訴訟は断念されたが、感情のしこりは残っている。

なお島根選挙区で2007年の参院選で当選した亀井亜希子元参院議員が民進党に入党する意向が明らかになった。次期衆院選に出馬する意向だというが、衆参同日選があれば、話は進むだろう。

首相のお膝もとは安泰

山口は安倍晋三首相のおひざ元だが、自民党の公認候補は元下関市長でもある江島潔参院議員。2013年に安倍首相の弟である岸信夫氏が衆院2区に鞍替えした後を受けて、参院議員になった。亡父の淳氏も元参院議員で、江島氏自身も安倍首相に近く、国政への噂はもともとあった。

そもそも山口は自民党が圧倒的に強い地盤だ。4つある衆院の小選挙区はすべて自民党が独占する。2010年の参院選では、民主党(当時)は山口出身で知名度のある原田大二郎氏を擁立。だがタレント候補でも、たちうちできなかった。

次期参院選では、纐纈厚元山口大学副学長が野党統一候補となり、江島氏に挑む。纐纈氏は安保法制反対で反原発という、安倍首相とまったく対極の思想の持ち主だ。岩国基地と中国電力上関原発を抱える山口の有権者はどう判断するのか。

安積 明子 :ジャーナリスト 安積 明子Akiko Azumiジャーナリスト兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。平成6年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動開始。「歴史は夜つくられる 「佳境亭」女将が初めて語った赤坂「料亭政治」の光と影」(週刊新潮)、「竹島動画バトル、再生回数で日本が圧倒」(夕刊フジ)など多くの記事を執筆している。