爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

まずは「自分の非」を認める

2021-11-26 13:13:40 | 日記
宇宙の仁の心は、父の体内から数億個の精子が送られた時から、動き始めている。

数億の精子は、たった一つの母親の卵子めがけて、突進する。

まさに死に物狂いの戦いをして、たった一つ精子が母の卵子に入る。

もし貴方がトップではなく、二番手で突入しようとしたいたら、貴方はこの世に存在しない。

宇宙の仁の心は、その時から数億個の精子の中から貴方一つを見つけ、貴方をこの世に送り、貴方を慈しみ、貴方を愛し、貴方を育てようと決心したのだ。

貴方がこの世に出現したのは、偶然ではない。

宇宙の仁の心によって、選ばれた必然だった。

だから人は「三月仁に違わず」で、いつも思い通りの心を持っていたい。

誰もが宇宙の仁の心で、生まれてきた。

ならば、自分の事ばかり考えないで、たまには人の事を思いやり、弱い立場の人をもっと慈しんだらどうなのか。

孔子の弟子では顔回(がんかい)という人が三月、つまりいつもいつも仁の心で生き通したという。

まあ、そこまでとは言わず、一日に一回でも、一月に一回でもいいから…。

明治時代の話だが、日本橋を一台の人力車が走っていた。

が、出会い頭にボンとぶつかった。

二台の車夫は車から飛び出し、さっと頭に巻いてあった手ぬぐいをとって「ああ、私が悪かった。ごめんなさいまし」。

「いや、とんでもねえ、俺が止めねえからいけなかった。ごめんなせえ」と二人で頭を下げた。

宇宙に選ばれた貴い人間同士の「人を思いやる」美しい姿だ。





「和」を大事にする

2021-11-26 11:41:30 | 日記
「和を貴しと為す」ーー仲良くやる。

和やかに生きる。

世界で一番大事な事は、平和だ。

自分の人生で一番大事な事は、心の平和である。

人間の心の修行の最終目的は、みんなが心を平和にして、仲良く生きる事ではなかったのか。

二千年も三千年も前から「和」の大切さを、誰もが知っていた。

人間社会の理想は、世界も国家も個人も和やかに、和して生きていく事で有ったのに、何と今日は世界も国家も個人も、弱いものを潰して独り勝ちする事を得意とし、高い目標を掲げては競い争う、分裂と混乱の地獄となった。

自分の考えを大切にして、他人の考えは認めぬ。

他人の不幸に同情するどころか、むしろ喜ぶ。

自分だけが良ければ良い。

その利己的な考えが、実は自分の心の平和を蝕んでいる事に、一向に気づかない。

日本国最初の憲法(604年制定)のトップにも「和を以て貴しと為す」とある。

とは言え、人の中には利己的で破壊的な考えを持って、良民を痛め苦しめ様とする支配者もいる。

そんな時は和を破っても、決然と挑戦しなくてはならない事もあるだろう。

孔子自身も一生涯、あらゆる人と仲良く和せた訳ではない。

にも関わらず、孔子がなぜ和の世界を強調したのか。

争いの世界からは、自分の才能を伸ばし、自立的に努力する人格者を育てる事が出来ないからだ。

親同士や兄弟同士が、明けても暮れても大声を張り上げて喧嘩をしている家から、成熟した人は出てこない。