こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『医学のひよこ』海堂尊

2021-07-29 19:21:04 | 読書感想
 
桜宮中学3年B組の曾根崎薫は、中1の時「全国統一潜在能力試験」で全国1位になり、飛び級で東城大学医学部に入学した。
これは、彼の父親が文部科学省の小原というキャリアに全国平均を30点にして欲しいと依頼され、息子を実験台にして問題を作成したからだった。

その後の薫は、研究結果をでっち上げたトンデモ中学生として有名になってしまったが、実はそれは指導教官の藤田教授のせいだったのだ。
結局、事件後の今は、木曜に週1回通う研究協力員という身分にされており、藤田教授のライバルである草加教授の「神経制御解剖学教室」に引き取られ、赤木講師の指導を受けているという事になっている。

さらになぜか今回、ネイチャー誌に発表するような発見をしてしまったのだ。

中3って、こんなにおバカでしたっけ?
まあ、中二病とかありますし『都会のトム&ソーヤ』でも砦という秘密基地があったりするから、まだ子どもなのかもしれませんね。

独り言はともかく、薫を始めとした3年B組の仲間たちが洞穴の中で大きな卵を見つけ孵化するまで見守っていたら、新種らしき生物が生まれて大人たちから実験動物にされそうになる、という王道を経過しています。

それにしても、久々に海堂さんの本を読んでみたら「桜宮サーガ」のお歴々が見事に揃って、「そっかー、薫くんはあの時の子どもかー」と感慨深いものがあります(?)
相変わらず田口教授は昼行燈扱いだし、白鳥はロジカルモンスターだしで、変わらないのはいい事なのか悪い事なのか。

続きが楽しみです。
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