AWA@TELL まいにち

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高邁な理想がないんだよな

2018年11月17日 | 日本語教育
日本語教育の話が、新聞をはじめ、メディアに盛んに取り上げられるようになり、

いろいろな識者の方の意見を拝見するにつけ、

自分はそれほど高邁な理想があるわけでもない、と思った。

日本語を国外で教えるときには、日本ってこんな国だよー、日本語ってこんな言葉だよー、って楽しんでもらおうとは思ってたし、

国内で教えている今は、自分が日本語話者として当然のように享受している楽しさを、同じように味わってほしい、と思うだけ。

仕事でも、娯楽でも、観光でも、食事でもそう。僕がおいしい、楽しい、面白い、またやりたい、と思うことを、同じように感じてほしいだけだ。


それに、

高邁な理想を掲げるということは、一種のプロパガンダにも通じる危うさがある。

政治が日本語教育を取り上げれば取り上げるほど、斜に構えて、距離を取ろうとしているのには、そんな思いもあるからだ。


一人くらい、僕のように冷ややかに今の状況を見ている日本語教育関係者がいてもいいんじゃないか、とすら思っている。

目の前にいる学習者と、今日帰りに焼き鳥でもつまみながらおしゃべりをする、鞄を忘れた!って言ったら「取りに行ってきます」といってもらえる。そんな、日常が同じように過ごせるように、日本語が教えていきたいだけ。それだけなんだよな。
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